昨日の日記でも触れたが 良寛が子ども達の凧紙に好んで書いた「天上大風」 「風」のなかにいる「虫」が 「ノ」(葉っぱ)に隠れて 吹き抜ける風を避けているように見える・・・ から好きなんだが
(写真引用元)
良寛は「天上大風」(てんじょうおおかぜ)をどのように理解していたのか? 気になって調べたことがある 辿りついた答えはアリストテレスが自著「宇宙論」で述べた「エーテル」であった これには驚いた
(神学) エーテル - ギリシア語で「上層の空気」を意味する。アリストテレスの「第五元素」アイテールが。 スコラ学に受け継がれ、中世のキリスト教的宇宙観においても、天界を構成する物質とされた。
良寛は江戸時代後期の知識人で 曹洞宗の禅僧として厳しい修行もしている エーテルの意訳で宗教的要素の強い「天の霊気、天、天上のもの 天上界 神々しいもの 神々 神性 大気」を何らかの形で吸収していたものと思われる
そうでなければ「天上大風」とは書けない 当時 天の上に何かがあるという発想は東洋圏思想の中には見えないからである
良寛の生涯を知る資料は少ないが(詳しいHP) もう少し追いかけてみたい・・・
(参照)
アリストテレスの考え方
アリストテレスは前384年 - 前322年の古代ローマの学者 当時 万物は「火・水・土・空気」の4大元素から出来ていると考えられていたが これだけでは何故「光」が伝搬するのか? 何故「星」は「空」から落ちてこないのか? など森羅万象を上手く説明できなかった
そこでアリストテレスは 4大元素(火・水・土・空気)以外に 人間には認識し得ないが宇宙空間を満たし 光を伝播する媒体としての性質を持つ第5の物質(それをもって物質世界が完結するという仮定にたった物質)を想起した この概念上の物質に「未知なる物質→人間の認識外の完全元素」という意味で「エーテル」という名前を付けて「宇宙論」を著述したのである
この古代ローマの学者アリストテレスがイメージの世界で想定したエーテルの概念は 19世紀末に否定されるまで約2000年の間広く世界に膾炙された その間世界中で様々に意訳されたエーテルは 神学分野で「天の霊気、天、天上のもの 天上界 神々しいもの 神々 神性 大気」などと解され『神の意思を伝える人々』と意訳された
また 化学分野においては アルコール類として最初にジエチルエーテルが発見されたとき その高い揮発性から「地上にあるべきではない物質が天に帰ろうとしている」と解釈され 「エーテル(天上の物質)」とされた その化合物はエタノール(Ethanol) で 酒類の主成分であるため酒精とも呼ばれる
なお アルコール (alcohol) の語源については正確な起源が判明しているわけではないものの "al-" がアラビア語の定冠詞であることから アラビア語に由来すると考えられ 多くの辞書では「さらさらしている」という意味をもつ"al-khwl" から来たとする説をとるが コーランの37:47節にある "al-ghawl" が由来であるという説も有力で al-ghawl の原義は精霊 (spirit) や魔人 (demon) で「ワインの性質を与えるもの(酒精)」という意味である
エーテル(Æther, Aether, Ether)(ウィキペディアの引用)
エーテル (神学) - アリストテレスが四元素説を拡張して提唱した、天体を構成する「第五元素」。
エーテル (物理) - 19世紀以前の物理学で、光を伝える媒質を表す。
エーテル (化学) - R-O-R'で表される有機化合物。
溶媒のジエチルエーテルは、単に「エーテル」と呼ばれることがある。
=====
最新の日記へ
街づくりカフェのご案内
総合トップへ