【下手の評】わ・リーグ第3局【全国優勝者対決】前編

もう10日以上前になりますが、
「わ・リーグ」の最終戦が打たれたのでその感想を。
尚、今回は感想戦の様子は全く知らないので、
完全に下手の勝手な批評となります。

nipparatさんとたきぽりさんは、
共に全国大会優勝経験者同士。
とはいえnipparatさんがちょっと分が悪いかというのが私の見方。



1時間以上遅れてログインしてみると、局面はこの辺だった。
ざっと目算してみると白がコミ分ぐらい良さそう。
で、白はどちらかと確認したらnipparatさん。
いやぁ、失礼しました。

【実戦図1】


ここまでの手順を確認すると、まず白10。
10年ぐらい前に国内外で流行した形で、
加藤正夫先生の「世界の新手・新定石」（河出書房新社）、
大矢プロの「アマの知らない世界最先端定石」（MYCOM）、
李昌鎬の本でも解説されていたように記憶している。

ただし対していきなり黒11と狙いを実行するのは珍しいようで、
調べた感じでは「世界の新手・新定石」の中で、
依田プロが常昊（チャン・ハォ）プロに採用した手として紹介されているのみだった。
よって出来上がりの判断が難しいが、下辺を打った上に、
左辺も白28といいバランスになって、白が得したとみる。

また白36が珍しい。
右上の形からの採用で、打ち込みを強調して
手入れを催促しているのだろうが定石？

【実戦図2】


黒が黒39と守ったのは「悔しいけれど」なのか「喜んで」なのかは、
またわからないけれど、守ったところに白42、白44と味付けし、
白48とツメたのがいかにも「狙ってますよ」という感じでいやらしい（笑）。

黒もこれ以上、上辺に付き合いきれないが、
下辺白50と守ったところに、黒51と打ち込んだのがどうだったか？
あるいは勝負手なのかもしれない。

黒55のノゾキから黒Aとツケていくのが定型で、これが黒の意図だったのだろうが、
白56か58で間に合わせて白60と封鎖したのが上手い感じ。
黒69まで脱出に成功はしたが、ダメを打っているので面白くなさそうだ。

あるいはここで形勢が動いたのか？

そしてかねてからの狙い、上辺白72のエグリが決行された。