相場のミカタ

商品先物情報紙の元記者にして、現役の行政マンが日々の出来事や相場について語ります。

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昔のお話(秋山様へのお返事に代えて)

2010年05月09日 | 商品先物・為替
なんか、半年ぶりになってしまった。
う~む、いけません。
今年2月、本ブログに頂いていた秋山様からのコメントにお答えしつつ、
ちょっと昔話をしてみたいと思う。

では、秋山様のコメントを引用させて頂こう。

倒産したんですか>< (秋山)
2010-02-05 10:48:49
初めまして、個人投資家の秋山と申します。
久しぶりに「商品市況研究所」で検索して、ここにたどり着きました。
が。。。。。。!!!
倒産しちゃったんですね(><)
元社長の安藤英子さんは、いまどうしてるのでしょうか?
セミナーでは、マシンガンのように喋る方で強烈な印象でしたけど(^^;
(以上、引用終わり)

まず、「商品市況研究所」で検索して頂いたことに御礼を申し上げたい。
あの会社について、色々な意見や批判などを聞いたこともあるし、
時にはそれが私への攻撃に使われたこともあった。
だが、私個人は「商品市況研究所は良い会社だった」と思っている。
TOCOMとTGEの日報、そして「デリバティブ・ジャパン」、
「投資研究」や「オンライン・カタログ」といった他社からの請負印刷物に至るまで、
和気藹々とした家族的なムードの中で、自分たちなりに一生懸命作っていた。
(ところで、「投資研究」も休刊になってしまったのか。O商事のG様、当時は色々とご迷惑をおかけしました)

若くて経験の足りない記者ばかりだったが、みんな、それを補うだけの能力があったと、今でも思っている。
「スタンド・バイ・ミー」風に言えば、あの頃のような同僚を持つことはこの先ないだろう。
そんな会社の名前で検索して頂く方が今でもいらっしゃるというのは、嬉しい限りだ。

商品市況研究所は、正確に言うと「倒産」ではなく「解散」に近いのではないだろうか。
取引員は減少の一途をたどり、取引所は新聞の買い取りや援助金の打ち切りを決定し、
もはや八方塞がりの状況だった。
瀕死の「商取業界」で、斜陽産業の「紙媒体」を出していたわけだから、これはもう仕方がなかったのだろう。
安藤社長だろうが誰だろうが、あそこから会社を建て直すことは不可能だったと断言できる。
もちろん、そんな状況に追い込まれるまで有効な手を打てなかった安藤社長を批判することは簡単だし、そうしたい気持ちもある。
だが、それは当時会社にいた一人一人が応分の責任を負うべき話だ。
安藤社長の責任が一番重いことは、「社長」という肩書きを考えると当然かもしれないが、
最後の2年ほど編集部のリーダー的な役割を担っていた私にも、少なからぬ責任はあろう。
それも、言うなれば沈みゆく商品市況研究所を見捨てるような形で、解散の半年前に退職を公表したわけだから、それ相応の誹りは免れないと思う。

ともあれ、安藤社長は商品市況研究所の歴史に幕を下ろすという決断をされた。
そして、その後の商取業界の状況を見るにつけ、聞くにつけ、安藤社長の決断は間違っていなかったと思う次第だ。
業界の大先輩記者・米良周氏は、他紙の超名物コラム「めらの目」の中で、
「安藤社長の決断を『見切り千両』とたたえる声もあったが、私は底を売ったのではないかと思う」と、
氏独特のひねくれ方で惜別の意を表してくださったが、残念ながら、商品市況研究所が解散したときから状況は悪化し続けている。
底どころか、戻りすらない黒三兵だ。

さて、その安藤社長だが、ご本人から今後についてうかがったこともあるが、承諾を得ていないのでここには書けない。
秋山様、誠に申し訳ない。
ただ、お元気でいらっしゃるのは確かである。

この前、少し所用があって懐かしい人形町界隈に顔を出し、TOCOMやTGEの前を通って、
商品市況研究所が入っていたビルにも寄ってみた。
某取引員さんが入居していたのには笑ってしまったが…。
ビルの前でしばし、自分が20代前半から30までを過ごした商品市況研究所での記者生活を思い返していた。
新卒で入ったJTBであまりの過酷さに心身を壊し、上司に退職を申し出た翌日に、商品市況研究所の試験を受けたこと。
安藤社長との長時間にわたる面接(会社近くの喫茶店で4時間くらいしゃべっていた)のこと。
初めて自分の相場記事が印刷物になった日の感激。
不注意がもとで始末書を書いたときのこと。
自分の執筆能力が大幅に上がったことに気づいた3年目。
初めてラジオNIKKEIに出演させて頂いた日の緊張感。
そして、退職を決意した日のこと。
色々なことがあったが、JTBで破壊された自分の心や誇り、能力を取り戻させてくれた会社であったことは間違いない。
今の職場で、超辛口の先輩に怒られつつも「よくやってくれている」と言ってもらえるのは、商品市況研究所での日々によるところが大きいと思う。

今、就職難の時代を迎え、安定を求めて公務員の道を選ぶ新卒者が増えているという。
この地方分権の時代、基礎自治体の行政職という職を選んで、うちに来てくれる後輩諸氏を歓迎はしつつも、
個人的には心の片隅で「民間経験を積んでからでも遅くないんじゃないの?」と思ってしまう。
民間には民間の厳しさ(良くも悪くも)がある。
一度そこでへし折られて、それでも何とか自分で自分を救うべくもがき、自分を取り戻したうえで公務員になってくれれば、
非常に能力の高い職員が増えるのになぁ、と思うのだ。
私の同期にはそうした経験を持つ人間が数名おり、彼らは一様に目線が高い。私にとっては良い刺激となっている。
もちろん、学業を終えて40年間、一つの会社を勤め上げる人は心底凄いと思う。根性がある人だと心から尊敬する。
だが、苦しんで回り道をして、結果的にその経験を仕事に活かすことができるなら、そうしたサラリーマン生活、職業選択にも意味があると考える。
新卒者よ、3年もたずに辞めるなら辞めても良い。ただ、くじけずに社会に立ち向かって欲しい。
そして、最終的に自分のポストを作るため、戦い続けて欲しい。
数年の回り道を経て、行政マンという自分のポストに巡りあった人間として、そう思う。

何やら、秋山様へのお返事から話が妙な方向に行ってしまったが、まぁ、久しぶりということで許して欲しい。
私はこの4月、自治体内に設置されたシンクタンクの研究員の兼務発令を受け、今は研究テーマ選定の最終段階に入っている。
商品市況研究所のOBであるという誇りと、今はなきあの会社への感謝を胸に、荒波に立ち向かいたい。
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星を見るもの足元を見ず

2009年10月20日 | 商品先物・為替
我々の職場では、主査(係長級)以下の職員が、それぞれ割り振られた新聞を読んで、
仕事に関係のありそうな記事を切り取り、スクラップすることから一日の仕事が始まる。

今朝、新聞を開いたら飛び込んできた記事。
「東証と東工取がCO2排出量取引市場を創設。早ければ来年にもオープン」
まぁ、このこと自体はず~っと前から検討されてたこと。
やっとかぁ、って感じ。

でもこれ、商取業界ではどの程度話題になっているのだろう?
現在の業界は、俺がいた去年までよりも酷い状況下にあり、
9月の出来高は8月比11.4%減、前年同期比38%減だそうな。
あ、これは日本全部の取引所を合わせての話、ですよ。
あそことあそこの出来高がほとんどだけど、
家賃収入だけで食ってる不動産業かと見紛うような取引所も合わせての話。
9月の月間出来高は、ガソリンが29万枚、金が83万枚、コーンが12万枚。
その、なんだ、死んでるわけよ。

で、そんな市場の惨状に対して、相変わらずTOCOMは知らん顔。
公務員が言うのもなんだけど、あの人達、俺らより公務員的だぜ。
ハートマン軍曹なら「ジジイのファックの方がまだ気合入ってる!!」って言うね。
業界を本気で救おうという気はなく、CO2排出量取引にはやる気十分なのか。
まぁ、もはやTOCOMが動いて何とかなるような状況ではないかもしれない。
それでも、曲がりなりにも日本で最大の商品取引所なら、
それなりに足掻くべきでしょう。
そんな矜持すら持ってないようだけれども。

この先のことは、TOCOMもだいたい予想してるんだろうけどね。
まず、日本の商品取引所はTOCOMとTGEを除いて全滅。
その後、TOCOMはTGEを吸収。
で、最後は東証と金融取に合併され、「東京市場の商品部門」として生き残る。
いや、TGEなんか吸収せずに、「東京市場の商品部門」になった後、
大豆とコーンを上場してTGEを殺すっていうエゲツないシナリオもあるなぁ。

ともあれ、業界を見捨てても生き残るシナリオは描けるTOCOMは、
もう足元でのたうちまわる商取会社なんて見ちゃあいない。
ちょっと前まで会員組織だったから世話にはなったけど、
こいつらと一緒に沈むのは真っ平ごめん、ってわけだね。
別にその考え方を批判するわけじゃない。
でも、東証からみて、TOCOMなんてそんなに魅力のあるハードかな。
ドロドロの「サキモノ」を引きずったままのTOCOMに、
それでもいいよ、合併しようよ、な~んて言ってくれるかなぁ?
楽しみですなぁ。

あ、ほかの取引所についてもちょっとだけ。

TGE:9月にザラバを止めたんだよね?
    で? 来年10月にTOCOMとシステム統合?
    ってことは、再びザラバなんだよね?
    昔から、記者会見に出るたびに
    「この人達、趣味でやってんじゃねぇか?」と思わせてくれたTGE。
    不思議ちゃんもそれくらいにしておいた方が…。

中部:え?中部大阪じゃないかって?知らんがな。
   先週、金先物は上場したけどさ…。
   500gで板寄せだって?
   100gでザラバのTOCOMの金ミニが死にかけてて、
   1日出来高2000~3000枚だぜ。
   今のところ、中部の金も2000枚くらいできてるけど、予言しよう。
   11月下旬には500枚くらいになるだろな。
   TOCOMとの値差グラフなんて出してるけど、裁定なんてやらないって。

関西:もう、とっくに終わってる取引所だけどさ。
   旧神戸生糸取引所の跡地に建ってる自社ビルの家賃収入で食ってます。
   で、夏ごろだったかな。
   関西とTGEの合併話が出たんですよ。
   そしたら、会員各社が声を揃えて大反対。
   さて問題です。これはなぜでしょう。
   答えは次のとおり。
   関西取引所はそう長くない命なわけです。
   で、解散したアカツキには、自社ビルという不動産が、
   資産(遺産?)として会員に分配されます。
   まぁ、今、取引もしないのに会員になってる各社は、それが狙いなのね。
   でも、TGEに吸収されたら、もちろんその自社ビルも接収されます。
   おいおい、それじゃ、遺産もらえないじゃん!! ってこと。
   もっといえば、今はどこの商取会社も経営が厳しいから、
   関西の会費が払えず、どんどん脱退しているんだけど、
   これ、残ってる会員各社からすれば遺産の取り分が増えるってことだよね。
   よしよし、これならこれだけ遺産が入るぞと算盤を弾いてたのに、
   TGEと合併ですと!? そりゃならん!! となるわけですな。
   普段はあれだけ各社言うことがバラバラの商取会社も、
   欲が入ると調子を揃えてチィパッパ♪ということですね。
   偉大な業界だなぁ。
   
ユニコムさん、岡藤さん、岡地さん、エースさん、小林洋行さん…はいいや。
こんな業界で、取引所も全くあてにならないけど、
他社に呼びかけて業界を取りまとめ、苦境を乗り切ろうって考えはないかい?
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人口推計に思うこと

2009年07月31日 | 商品先物・為替
今週、総務省の統計研修所というところで人口推計の研修を受けてきた。
いや、やればやるほどアヤフヤなもんだね、将来人口の推計って。
本気でやろうとすれば、かなり色んな外的要因を考慮せざるを得ないし、
それらは全て推計担当者の胸先三寸で決まる。
つまり、「5年後には、うちの街にたっくさん若者が来るんじゃね?」
って思えば、そういう風に係数を動かして若年層の人口が増加するように
将来の人口ピラミッドを描けるということ。
まぁ、夢を語るのは良いことなのだが、これは危険極まりない。

なぜかというと、この将来人口の推計こそが、各市町村の立てる長期総合計画を
左右するからだ。
あ、長期総合計画ってのは、自治体で動く全ての計画の土台になる計画のこと。
つまり、「市内の小学校を改築するべ」計画も、「新しく市バスを走らせよう」計画も、
「新型インフルエンザが大流行したら、市民をこうやって保護するぜ」っていう計画も、この長期総合計画に基づいて立てられる。
(基本構想・基本計画と称する自治体もある。うちの市もそう)

で、この総合計画(普通は先行き10年)を策定するために使うのが、
市内の将来人口の推計なのだ。
①A地域は10年間で高齢化が進行する
②B地域では5年後に就学児童の人口が増える
③C地域では10年後に退職を迎える人が増える
な~んて推計があれば、
「んじゃ、A地域には老人ホーム、B地域には学校を作って、C地域ではリタイヤしたおとっつぁんに地域社会の担い手になってもらうべ」
といった具合に計画が立てられるわけ。

そこで元に戻るけど、将来人口の推計には「担当者の胸先三寸」っていう変数が、とっても多い。
コワイことじゃないですかこれ。
「担当者のセンス」っていやぁ聞こえはいいけど、リスクありまくりよ。
もっといっちゃえば、「D地域に老人ホーム立てたいなぁ」という、利権ガラミの魑魅魍魎が市の上部か議員にいたとしようか(フィクションです)。
そこでぺ~ぺ~の担当者が「D地域では高齢化の進行が遅い」という予測を基に人口推計などしようものなら、
「何を言っとるのかねチミは。D地域ではみんな1年に3歳ずつ歳をとるのを知らんのかね」と言われ、修正を求められるのは必至。
そこで「ふざけんなぁ!!」と言えるのはドラマの中だけで、普通の地方公務員ならば、「ですよね~」となる。

まぁ、そこまで酷いケースはあまりないだろうが、「やることいっぱい夢いっぱい」の長期総合計画を立てないと市民に顔向けできないため、
将来人口の推計もせっせとレインボーカラーに塗りたくって提出する…なんてのは実際に聞く。
ヘタすると、「将来人口の理想像」に合わせるように変数を調節する、という例まであるそうで、それはもはやデータの捏造。

俺の先輩は「データの捏造は最悪の罪」と言っていたが、その通りだと思う。
昔、某取引員のレポートを読んでたら、不都合なファクターを華麗に取り除いて重回帰分析している箇所を見つけ、ぶっとんだ覚えがある。
数値データの分析とは、意思の介在を許さない数学的なものであるべきで、
それを破る行為は数学に対する冒涜なのだ。
相場の世界から行政の世界に身を移しても、そのことだけは肝に銘じたい。
研修からの帰り道、そんなことを考えていた。
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激変

2009年07月03日 | 商品先物・為替
本当に色々なことが変わった。
いや、世の中も変わったけど、一番変わったのは自分を取り巻く環境。
“ちぇいんじ!!”と、オバマ顔で若干古い言葉を使ってみたくもなるわけですよ。

え~っと、まず2009年2月末をもって(株)商品市況研究所を退社。
んで、その3月末に(株)商品市況研究所が倒産。
自分自身は、4月から某市の市役所職員としてデビュー。
今は行政マン1年生。

要は、2008年の初めに会社が危ういと察知して、転職の機会を探ってたわけで…。
そしたら、住んでいる某市の1次試験が6月末にあって、
「う~ん、地方公務員っていうのもアリかなぁ」と思って受けてみたわけで…。
完全なる“まぐれ”で1次を突破し、あとは内定まで這い登り(?)、
会社の説得を余裕で振り切って退職の運びとなったんですね。
そりゃ、「これは危ないだろう」という会社で一発逆転に賭けるか、
「市役所のヒト」の道を選ぶかといえば、後者になるって。
俺だってもう三十路。自分の身がカワイイ。

まぁ、2時間かけて日本橋は人形町界隈まで通勤していたことを思えば、
今は職場まで自転車で15分だし、快適な生活といえるでしょう。
ノー残業デー(水曜)になると、夕方の情報番組を家で見てるしなぁ。

あ、仕事はハードですよ。
自分は窓口業務ではないのですが、
「地方分権が押し寄せるこのご時世、市はどのように行政経営を行うか」
「最も効果が上がる市民参加・市民協働とは何か」
といった無理難題の数々や、下手をすると
「そもそも地方自治とは何か?」
というスパルタの時代から問い続けられている難問を調査研究しております。
つまり、仕事に終わりや区切りがありません。
研究職に近いかもね。
それでいて、転職組とはいえ下っ端なので、庶務的な書類仕事もあり…。
なかなかおぞましいことになってます。
周りの諸先輩はキレキレ(頭がね)の人ばかりだし。
商品市況研究所の頃より、はるかに早い判断スピードを求められるなぁ。

ノー残業デーに市役所を出ると、まだ外は明るいので、
川沿いの道を自転車でブラブラ帰ってきたりもします。
そうするとさ、綺麗なのよ、風景が。
昔、家のそばの橋の上から撮った写真を左側のgoo IDに表示してるけど、
まさにこの橋を通って帰ってくるんですわ。
たまに、橋の上でちょっと止まって、景色を見てたりもするよ。
「この街に住む人たちが、明日もこの景色を安心して見ることができるように、
 そのために僕たち市職員が働いてるんだ」
と思っております。いや、マジで。
だから、変なマスコミの口車に乗って、公務員を批判的に見ないでね。
大多数の地方公務員は、ホントにマジメに働いておりますから。
国家公務員は…よく知らない。
というより、中央官庁の官僚には、記者時代を通じて悪いイメージしかない。

とはいえ、相場のことは今でもチラチラ見てますし、
ブログタイトルもこのままにしておきます。
時間があるときにぼちぼち書くよ。
商品先物市場のことや行政の仕事なんかを。
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中国市場に思うこと

2007年07月02日 | 商品先物・為替
為替をやっている人で、この名前を知らない人はモグリだろう。
酒匂隆雄氏。
あまりに有名なディーラーであり、俺も大好きなオジさんだ。
うちの新聞にご寄稿頂いていて、俺が編集担当になっているのだが、
いつも一介の担当者に過ぎない俺に対して、とても丁寧なメールを下さる。

さて、その酒匂さんが大阪でミスター円こと榊原英資教授と対談した。
内容は、酒匂塾長のブログに書いてあるので参照されたい。
その中で、俺の目に留まった一節がある。

中国の個人投資家は経済そのものを理解しないで、
“上がるから買う。買うから上がる。”という、
我が国投資家がバブルの頃やったことを、
そっくりそのまま繰り返している。

まぁ、今の中国株を見てるとその通りだと思うし、
現代の中国人気質が如実に表れているともいえよう。

たださ…。

中国人って、いつからこんなに拝金主義の唯物論者になったのかね。
彼の国の歴史を紐解くと、昔からそうだったとは思えない。
いや、多少なりとも拝金主義的なところはあったが、ここまで刹那的だったか?

昔、ある本で発展途上国に対する開発援助のコツを読んだことがある。
今の日本のODAが生んでいるのは、故障で使えなくなった機械ばかりだという。
もちろん、それらも巨額の費用で導入された頃は立派に役立っていた。
しかし、一旦故障すると、高価な部品が必要になる。
それに、部品を購入するためには遠い街まで行かなくてはならない。
そもそも、訓練を受けていない現地の人が修理できるような代物ではない。

最新かつ便利な機械を使って一時的に潤った現地の人は、
先祖代々受け継いできた伝統的な収入源(農業や漁業)を捨てており、
それは機械が壊れたからといって簡単に取り戻せるものではない。
結果、放置された農地は砂漠化し、彼らは貧困の度合いを深める。

これは極端な例かもしれないし、そうではない援助もたくさん存在するだろう。
だが、こんな援助がODAの名の下になされてきたことは事実だ。

まぁ、別に俺はODAを糾弾したいわけじゃない。
要は「身の丈に合った成長をしないと、必ず軋みが生まれる」ということだ。
現地で調達可能な材料と、継承可能な技術、それに修理可能な機械を使い、
地元に根づく水準と形態での援助をしない限り、
そこから享受できる富と福は一刹那のもので終わってしまう。

中国市場の問題点は、全く身の丈に合わない市場経済を急速に取り入れたことだ。
相場はゼロサムだという根本原理、そして上げたものは必ず下げるという真理。
そういった、相場のイロハすら知らない人間が「最新の機械」に群がっている。
そして何より良くないのは、彼らがこれまで悠久の歴史の中で培ってきた文化を
簡単に捨て去ろうとしていることだ。

そして、刹那的で利己的な拝金主義がまかり通っていく。
もしかすると、新興市場というのはガン細胞に似ているのかもしれない。
ガンに内部から侵された中国社会がこの先どうなるのか、興味深い。
俺は今、壮大な実験場をみている気分だ。
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ゴム相場のお話

2007年06月28日 | 商品先物・為替
本日、面白いなぁと思ったのは東京ゴム。
詳しくは明日付けのDerivatives Japan1面に書いたので読んで欲しいのだが、
今の東京市場にはかなり両極端な見通しが混在している。
今の250円は割安だという見方と、230円くらいまで落ちるという見方。

要するに、ファンダメンタルズを見ると、さほど緩和してないわけよ。
タイ南部の北半分ではちゃんとタッピングが続いてるらしいんだな。
ナコンシータマラートとかスラタニあたりね。
でも、ハジャイなどの南部では、再びの豪雨で生産が停滞。
結果として、中央市場の集荷量がイマイチ伸びてこない。
だから、250円まで売られるのは行き過ぎだという意見が1つ。
もう1つのベアリッシュな意見はこうだ。
260円を割ったところで、ファンドが一気に売り浴びせてきた。
これが大きな重石になっていて1月安値の235.8円も下回るというんだけど…。
どうだろうね。

これ、相場観としては両方とも正しいんじゃないか?
目先は、この2つが交互にきて乱高下ということもあり得る。

ただ、中長期的には底堅い予感。
現地の人に話を聞くと、タイでは流通の各段階における在庫が低水準。
今は、価格の下落で慌てた農家が荷を放出してるからいいけど、
それもいつかは終る。
そのとき、今のような生産障害とかテロなんかが起きたら、
在庫のバッファがまるでない状態で、現物不足が相場を直撃する。
もしかすると、年後半には急騰局面があるかもしれません。
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カナダドルがNY金の先行指標!?

2007年06月27日 | 商品先物・為替
いつかは起きると思っていた円キャリーの巻き戻し。
今日の東京貴金属市場は、それに押される展開となったわけだが…。
レンジをものの見事に割り込んだのが銀。
レンジの下限で踏みとどまったのが金と白金。
さぁ、明日はどっちだ!?

ちなみに、俺の後輩はこう書いてます。
「新米記者クミコと相場(http://cmri-kumiko.blogspot.com/)」
俺としてはここで大暴落シナリオでも示して、
後輩の見通しを論破してやりたいところだけど、
たぶん明日は買い戻されてレンジ内でチャンチャン♪でしょうなぁ。
ドル/円が121円台に突入したり、NY金が640ドルを割り込んだりしない限りね。
ただし、銀はちょっとばかり上値が重くなるかな。
レンジを一段切り下げるでしょうね。

あ、ちなみにこのクミコちゃん、今日は人生初のラジオ出演を果たしました。
「ラジオNIKKEI マーケット・トレンド(http://blog.radionikkei.jp/trend/index.php?ID=866)」
見てあげてね。

さて、今日、都内某所のセミナーに出かけていった後輩が、
面白い話を聞いてきました。
「カナダドルが、NY金の先行指標になっているらしいですよ!!」

それを聞いて、早速チャートをチェックしてみたんだけどね。
まぁ、確かにそういう傾向はあるかもね…。
たださぁ、それが今後も続くと信じることはできない。
だって、なぜそういうことになるか、納得できる説明がないんだもん。
先行指標として俺が認めているのは、主に2つのケース。
①2つの事象の間に相関が生まれるべき、明確な理由がある場合
②明確な理由がなくても、先行指標としての重要性を万人が認めている場合
先行する理由を理論的に説明できるのならば、それは納得できる。
逆に、理論的な説明がつかなくても、皆が「そう」思うなら「そう」なる。
相場って、そんなもんでしょう?
①と②の、どちらにも当てはまらないなら、それはただの数字遊び。
過去がいかに「そう」であっても、明日は「そう」ならないかもしれない。
それでは、先行指標として注目する意味がないと思う。

この「法則」を教えてくれたO氏は、けっこうマニアックな分析屋さん。
俺、あるパーティでこのO氏に会ったとき、
「北欧のファンドが市場に与える影響」について熱弁を振るわれたことがある。
誰も知りませんって。そんなこと。
面白い角度から市場を分析するのは重要なことだと思う。
当たり前の分析ばかりしていても、付加価値を生み出すことはできない。
だけど、それも行き過ぎれば無用の分析となる。
記者という仕事は、その狭間で均衡点を探るものじゃないだろうか。
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センチメントは偉いのだ

2007年06月26日 | 商品先物・為替
本日の貴金属は各銘柄が下落。
NY安を嫌気した…と言えば言えるんだが、要はレンジから放れられないだけ。
金は2600円を中心として上下50円幅。
白金は5000~5100円。
まぁ、NYが上伸力を取り戻せないならば、それもやむなしか。
今のところ、ユーロが対ドルで鋭意反発中なので、
NY金も元気を取り戻すのかと思いきや、そう簡単な話ではないらしい。
某大手商社のアナリストに取材したんだけど、
今、商品や株式市場全般で上値の重さが意識されている。
こういう時、短期トレードのファンドはどうしてもショートから入る。
そうなると、金もなかなか上にいけない。
要は、金そのものに問題があるというよりは、市場全体のセンチメント。
センチメントが明るくならないと、たとえユーロが上昇転換しても、
NY金の頭の重さは払拭できないかもよ。
あ、ちなみに実需筋の買いは活発に入っている模様。
640~650ドルは磐石の下値支持帯ということだね。

どうやらコーンは売り方に軍配が上がったようで…。
シカゴ期近ベースでは360を割り込み、340へ向かう地合い。
完全なる天候相場で、荒っぽい値動きが続く。
それから、積み上がったロングポジションが一気に解消されてるみたいだし。
買い方の皆様は、しばらく息を潜めて当面の底を見極めましょう。
反発の時は必ず来るからさ。
遠くない未来に。

売り方に軍配が…上がってくれないのはゴムだなぁ。
昨日は高納会なんぞしやがって。
逆ザヤの状況で、割高な期近を無理に受けなくったっていいじゃねぇか。
どうせ、生産はあとしばらく安定するんだし。
フラストレーションが溜まってる分、260を下抜くとそのまま一気にいくかもね。

今日、俺の後輩がヘロヘロになりながらも相場ブログを書いてたので、
皆様、どうぞ見てあげてね!!
「新米記者クミコと相場(http://cmri-kumiko.blogspot.com/)」
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金ミニ取引は17日スタート!!

2007年06月25日 | 商品先物・為替
さぁ~て、今夜のシカゴコーンは勝負だわね。
今日、後場に入ってから下げ幅を縮小しただけになぁ。
ここでシカゴ反発となれば、東京コーンもまた3万のメが出てくる。
逆にシカゴが夜間相場安を引き継いで続落すれば、それまで。
東京も2万8000コースへ逆戻りですね。
NG大豆はコーンに追随かな。
ともあれ、天候相場で雨が降ったの何のに一喜一憂してるけど、
穀物需給の逼迫傾向に変わりはない。
売り一巡後は再上昇必至と思われるので、押し目買いに徹しましょう。

さて、ゴドーじゃなかったゴムーは今日も来ず。
変に上がっちゃって267円とか言ってるけど、高値を掴まないようにね。
戻り売りの形状に変化はありませんぞ。

一方、ちっとも面白くない貴金属。
円の反発もいっぱいいっぱいで、そのうち再び円売り大会の毎日。
そうなると、なかなか下げないんだな、これが。
白金は5150円までの上昇アリ。
ただし、そこから先は売りが待っていると思われ。
上限で売られて下限で買われるレンジ相場はまだ続く。

おお、そうそう。
貴金属といえば、7月9日に開始予定だった金のミニ取引が、
17日開始に決まりました~。ぱちぱち。
そもそも、6月末に主務省の認可が下りるのに、
なぜ9日スタートか全く意味が分からなかった金ミニ。
正直、17日にしたって、その疑問は一向に解けない。
だいたい、広報活動にかける時間を堀留町はどう考えているのか。
そして、広報の重要性をどこまで認識しているんだろう。
これまで、広報を軽んじたがために色々な「大型商品」が沈んでいった。
軽油、野菜バスケット、鉄スクラップ、そして金オプション…。
枚挙に暇がない。
そして今度は金ミニなのか?
いやもちろん、業界の人間として金ミニの輝かしい成功を望んでいるよ。
でも、どう考えてもこのままでは無理だ。
この前も某取引員の役員に取材に行った時、俺は聞いてみた。
「金ミニ、いよいよですが、どう思います?」って。
そしたら、「非常に残念だが、絶対にコケる」と言われたよ。
業界の人間がそんなことを言うのは問題なのかもしれない。
でも、そこまで言わせてしまう上場までの経緯は、もっと問題だ。

昨夜はテレビでK-1をチラチラ見つつ、
ネットTVで「水曜どうでしょう」を鑑賞してた。
なんて聖徳太子なんだ俺。
分かったことは2つ。
一、サップは守りの弱さが倍増しただけ
もともと「痛がり屋」のボブ・サップ。
何で自分より身長と体重で遥かに劣る相手に首相撲に持ち込まれ、
えらくスローな膝蹴りを食らうのか。
あまつさえ、何で十分にヒットしていない膝蹴りで倒れるのか。
体格によるプレッシャーさえかわせば、たぶん武蔵でもKOで勝てる。
一、水曜どうでしょう「激闘!! 西表島」は超名作
「ロビンソン、もう帰ろうよ…」の名言を生んだ西表島。
それぞれ三十路、四十路に入ったどうでしょう班4人+ヤスケンの
どうしようもないやられっぷりが最高。
真っ暗な画面の中、藤村Dとのやり取りだけで爆笑させる大泉さんはすげぇ。
やっぱ、「どうでしょう」が好きだわ。

さて、ここでちょっと広告。
うちの会社でメルマガを出しております。
相場の見通しから取材の裏話、そしてボヤキまでスタッフのホンネがたっぷり。
この業界には珍しく女性だらけの編集部の内情がセキララでございます。
ここへアクセスして、試しに取ってみてくださいな。
ほぼ毎日配信です!!
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Welcome to 商品先物!!

2007年06月24日 | 商品先物・為替
どうもです。はじめまして。
これまで某所で「Comodity Futures War Neo」という相場ブログをやってました。
前々から違った形での公開を考えていましたが、とりあえずここでやります。
博愛主義者ではないので不快な発言もあるでしょうが、そこはお許しあれ。
あと、会社的にまずいこともあるかもしれませんが、そこもご容赦あれ。
取引所だろうが取引員だろうが、言わなきゃいけないことは言うつもり。

さて…と。とりあえず、相場の話から始めないとまずいだろうなぁ。
注目すべきは、復活の様相を呈しているユーロ/ドル。
ひとまず1.33が底だったようで、今後は1.34をベースに押し目買いか。
まぁ、ユーロ圏経済の堅調さを考えれば、これは当然のこと。
FRBの6月利上げはなくても、ECBの7月利上げはありあり。
ECBは7、8月と連続利上げをする可能性はあるもんなぁ。
とりあえず、そこまではユーロ高継続でしょう。
ただ、問題は9月以降。
8月のECB理事会は電話会議の形式を取り、声明も発表されない。
つまり、9月理事会に向けてのメッセージが市場に流れないことになる。
トリシェさんはサプライズ的な金利操作を好まないし、
今のユーロ圏経済にそうした形でのショックは必要ない。
つまり、9月はECBが金利を据え置き、FRBが利上げという可能性もある。
そうなると、年後半にはドルが本格的に反発するというシナリオが見えてくる。
もちろん、その頃まで米国景気が保たれれば…ですが。

話をもう少し目先に戻して…と。
今週、面白いのは穀物かな。
まず、週明けからコーンと大豆が急落だわな。
会社のメルマガに「穀物はアゲアゲ」と書いちゃったけれど、
まさかシカゴがこうなるとは思わなかった。
コーンベルト東側で雨が降るわ、気温が下がるわ…。
とりあえず、シカゴはコーンが360、大豆が780で下げ止まるかどうか。
これを割ると、トレンドが完全に下落転換する。
逆に、ここから反発すればまだ望みあり。
当面の東京コーンは2万8000、NG大豆は5万4000ってところか。

ゴムは「ゴドーを待ちながら」状態。
いつ260を割るかと皆がワクワクしてるんだけど、一向に割り込まない。
まさに不条理の世界。
あの演劇と同様、「明日ゴドーが来なければ、首を吊ろう」という人も多いはず。
いやいや、300超えはあり得ないし、7月までは下へ行くしかないんだけどねぇ。

貴金属はまぁいいや。
貴金属については、俺の会社の後輩が書いてるから、読んでやって下さいな。
「新米記者クミコと相場(http://cmri-kumiko.blogspot.com/)」
正直、今の状況では貴金属を語る気にもならない。
NYは下げ止まったけど、反発力もないしなぁ。
東京は放れたほうにつくしかない。

ま、こんな感じで書けるときに書きます。
毎日は難しいだろうけどね。
んじゃ、おやすみぃ。

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