杉原 桂@多摩ガーデンクリニック小児科ブログ

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6歳未満の風邪薬中止を 米医薬品局諮問委が勧告

2007-12-04 | クリニック通信
http://www.47news.jp/CN/200710/CN2007102001000177.html

6歳未満の風邪薬中止を 米医薬品局諮問委が勧告

【ワシントン19日共同】米食品医薬品局(FDA)の小児医療に関する諮問委員会は19日、医師の処方なしに買える風邪薬やせき止め薬は、子どもへの効果が確認されていないとして、6歳未満の子どもに使うべきではないとFDAに勧告した。AP通信などが伝えた。


FDAは薬の販売中止や表示の変更、効果確認のための臨床試験の実施などを製薬会社に求めるかどうか検討する。

米国では今月中旬、主要な製薬会社が「飲み過ぎにつながる恐れがある」との理由で、2歳未満の乳幼児向けの風邪薬14種類を自主的に回収していた。

専門家22人からなる諮問委は、せき止めや去たん剤、抗ヒスタミン剤などを含み、風邪の症状を抑えるとされる一般的な市販薬について、6歳未満
への効果を裏付ける研究成果はないと結論付けた。大人を対象にした研究からの推論しかなく、この年齢層は薬の副作用を最も受けやすいとの意見が出された。
2007/10/20 10:02 【共同通信】


まだまだ小児の医療に関してやらなくてはいけないことはやまほどあります.
市販薬でなくとも、私たちが処方する薬も大半はちゃんと子どもで研究されていないまま、大人からの類推で使用しているものが多いのです.

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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-12-04 23:17:43
いつも拝見しております。意見‥というか希望なのですが、診察の際、処方して下さるお薬についての簡単な情報(効能や副作用等)やそのお薬を選ばれた簡単な理由を先生の方からもお聞き出来たら嬉しいです。薬局にて薬剤師さんからお薬についての説明はありますが、同じ薬でも薬剤師さんによって言う事が違ったり、以前は「何で○○(薬の名前)が出されたんでしょうねぇ」と言われ不安になった事が有ります。こんな希望を言うのは私くらいかもしれませんが、よろしくお願い致します。
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Unknown (菜箸子ぷりんせす)
2007-12-05 10:58:59
こういうニュースを紹介してもらえるのはとても参考になります。

いつも、下の薬局で「今日はどうされましたか?」と聞かれます。そこでまた一から説明しなくてはならないのですが、処方箋と症状の説明は医院と連動していないのでしょうか?いつも、そこだけ不思議に思っています。
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コメントありがとうございます (杉原 桂@多摩ガーデンクリニック小児科)
2007-12-05 18:07:40
大きな気づきをありがとうございます.
私のラポール力に改善の余地がまだまだあるようです.

薬についての説明ですが、簡単なものとそうでないものがあります.

「これは解熱剤です」
「これは抗生剤です」
なら簡単ですね.

ところが、漢方が混じってくると薬剤師さんは混乱すると思います.

これは傷寒論という昔の中国の本が説いている説明です.
発熱性の急性疾患では、病気がどのように進行しているのかを把握するため、6つの病期に分けています.
三陽病と三陰病です.

三陽病とは、陽は病気に抵抗する力が保たれている病態の期間で必ず自覚的に熱感を感じる、とされています.

三陽病は太陽病期、少陽病期、陽明病期の3つに分かれます.

三陰病では、陰は患者の体力、抵抗力が低下し、太陰病期のある一時期以外は体力が病毒に劣り、悪寒や手足の冷えのみを感じる、とされています.


三陰病は太陰病期、少陰病期、厥陰病期に分かれます.

それぞれのどこの病期にいるかということを望診、聞診、問診、切診というものさしで測ります.

そのため、選んだ薬は、いわゆるお薬の効果・効能の書いてあるものと大きく異なる事があります.

そのため、漢方教育の受けていない薬剤師さんが混乱していると思われます.

私も互いに理解されていると勘違いしていますと、長い説明を端折ることが多々あります.

なぜ、その薬が効くかという説明は究極のところ、跡づけでしかないから、かもしれません.また薬の効果・効能・副作用を懇切丁寧に説明することが母親の負担になり、不安を煽ると判断した場合も説明を端折る可能性があります.

それより大切なことはどんな状態になりたいのか、というところにフォーカスしないと、使う道具が西洋薬であっても、漢方薬であっても、ホメオパシーやハーブや、サプリメントなどであっても役立たないことが多いと考えています.
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