木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

8月30日 全国源流シンポジウム(in 木祖村)

2008年08月30日 | 木祖村議会と議員
8月30日 第9回全国源流シンポジウムが木祖村で開催されました。


 思い起こせば昨年10月、栗屋村長が出席した宮崎県五ヶ瀬川源流での"第8回全国源流シンポジウム"で、「来年は是非木祖村へ!」と言ったのがきっかけ。

 木祖村はかねてより木曽川を中心とした上下流域交流活動に力を入れ、そのつながりを生かした地域振興策を探ってきました。2006年11月には「木曽川さみっと」と称した(味噌川ダム完成10周年記念式典としての性格が強い)イベントを行ないましたが、今回の「源流シンポジウム」はもっと源流の村の現状と本質に踏み込んで、源流地域の問題提起をはじめ、村的には「源流の里・木祖村」を積極的に全国に発信し、今後の未来像を様々な立場から具体的に話し合う第一歩となるイベントといえます。

 以来、組織(実行委員会)とイベント骨子づくりに3ヶ月。5つの専門部会に分かれ、それを協働で行なう実行部隊(スタッフ)募集を2月に行い、90名の村民を中心に色々な意見を盛り込みながら計画を練り上げてきました。4月のイベント内容の公表からこの日までに実際に動いたスタッフを含めると、300人近くの村内・協力者の力を終結した協働事業になったと思います。
 その間、水木沢が「平成の水百選」に選定され、水木沢ガイドブックも刊行。木祖村のイメージキャラクター「源気くん」も誕生するなど、木祖村で開催する源流シンポジウムとともに村の様々な分野に活気が出て来た感じがします。

 その集大成の一部をリポートします。

  

 ・9:00~ 木曽川源流エクスカーションその1 開始
 写真は菅古道コースです。途中からぐずつき気味の天気となりましたが、他の4コースも無事問題なく実行できました。床並沢に行くコースでは、参加者全員が用意周到にカッパ持参で、雨中も平気で楽しみながら歩かれたとか。

 ・13:00~ 源流シンポジウム 開会
 雨で客足が落ちるかと心配しましたが、予想に反して小学校のシンポジウム会場は満員です。600席用意したイスが足りなくなり、立ち見が出るほどでした。

 恒例の挨拶のあと、昨年3月に設立された「水の一滴塾」菅原文太さんのDVDメッセージが流れました。短い言葉の中に源流域が抱える問題が叫びのように伝わってくるもので、やはり俳優さんだけあって、一語一語にインパクトがあります。

 ■基調講演「木の文化と日本人の暮らし」塩野米松さん。
 "Be-PAL小僧"のキーワードでピンと来る私の世代では「アンクル米松」のイメージが強い人ですが・・・実際に声を聞くより文章のほうがなじみ易いかも(笑。
 ■基調提言「木曽川の人々と源流」高橋裕東大名誉教授。
 「日本の社会問題(過疎・治山・治水・農業問題etc・・・)はまず源流域に現れる!」。
 まさに単なるエコブームではなく、河川の流域に暮らす人の視点から現代社会問題の核心を突くものです。話は文化・教育問題にまで及び、国の河川行政は河道のみだけでなく、河川流域を含めた視点が必要だったと指摘。そのうえで上下流域で交流し一緒に問題解決を図るべきと訴えました。
 ■パネルディスカッション
 6人のパネリストにより、水の大切さや源流域の山の保全問題について討論・・・ですが、ありがたいこと?に、中村文明さんは、この源流の里木祖村の伝統郷土芸能の目玉である薮原祭りの話題となると話が止まりませんでした(笑。

 討論会直後の司会者のまとめ方と「伝統芸能と郷土料理の集い」へつなぎのウマさに脱帽でした。
 
  

 ○18:00~伝統芸能と郷土料理の集い
 会場を歩いて5分ほどの社会体育館に移動しての、ディナー・パーティです。食・出店部会の皆さんが知恵を出し合い、朝から準備してきた郷土料理の数々です。村で取れた食材をふんだんに使った手料理が次々と運ばれてきました。
 アラア・・・? 乾杯の音頭も挨拶もなしに、会場に入った人から自然に始まっちゃいましたよ(笑

 某関係者は、
 「そりゃあ仕方ないよ。シンポジウムが終わるの遅れちゃってるし、会場にずっとカン詰じゃ腹減っちゃうでしょ(爆。
 小学校じゃ(自販機すらないから)コーヒー一杯飲めないもの。
 いいに。挨拶でまたおあずけするより始めちゃえば~(笑
 話や紹介は途中ですればいいことだ(きっぱり)」

 ・・・こういうおおらかさも里山の村の魅力ですよね~!

 メイン・イベントの薮原獅子舞登場です。
 女性的に静々と始まる下獅子と勇猛で激しい動きが対照的な上獅子。もちろん天狗さんも会場を回ってご利益を振りまいています。

 薮原祭りの一部を再現するために、薮原祭りの10団体が協力し、初めてこうした会場での実演が行なわれました。

 村外からいらっしゃったお客様が前に詰めかけ、
「あの幕の中に何人いるの?」
「動きがぴったり合ってるんですね~」
「祇園祭の流れを汲むって話でしたが、普通の獅子舞とはずいぶん違いますねえ!」
 写真を取りながら、興奮状態で色々聞いてきます。
 やはり薮原祭りには不思議な魅力があるようです。
 
 木曽川エクスカーション・その2は明日も引き続き行なわれる予定。
 エクスカーション部会は明日もがんばります。