木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

9月25日 菅古道(熊沢道)復活運動

2007年09月25日 | 活動日誌その他
9月25日 8:30~ 菅古道復元整備活動の進捗状況確認のため、現地踏査を行ないました。





 先日松本教育事務所から「文化財担当者中信ブロック会議」での事例報告要請があったため、近年積極的に古道整備活動を行なっている「菅古道」を取り上げることにしました。今日はその現状確認と写真撮影です。

 こちらの古道整備活動は菅地区にある「民蘇堂野中眼科資料館」(個人蔵)の裏手から「大宝元年」銘の入った石碑が確認されたことがきっかけで始まりました。旧菅村は中山道から分岐して野麦街道に合流し奈川(境峠)へ抜ける間道が通る地域で、村内でも比較的多くの馬頭観音(近世期)が残っている地域です。

 こちらは菅地区の地域協議会のもと、地元自治会や「きさらぎの里景観形成推進の会」「きさらぎの里を守る会」といった任意団体が自発的に連携し、地域住民の力を集結した形となって、ボランティアで整備活動が進められています。最近では、風吹峠の向こう側:木曽町の方から個人的に協力していただける方も出てきたとの話で、今後は木祖村から木曽町も含め、古道整備活動の広がりを期待しているところです。

 石碑については当初は「大宝元年」銘が入っているということで律令下の古道ではないかと周囲が色めきたったのですが、石碑の形式や他の銘などと考えあわせると近世期の石碑である可能性が高いと思われます。現在までに確認されております石造物等に関しては、いずれも近世以降のものばかりですが、以前村が行なってきた石造物調査から漏れていたものもいくつか確認されており、今後も何らかの発見があるのではと個人的にも期待している地域です。

 木祖村では、自立の村づくりの目的などとあいまって、地域の文化資産についての意識が高まり、地域連携の取り組みが始まったばかりです。