事件が発生したのは、アメリカテキサス州、片田舎のサンマルコス。事件発生時刻は11時5分前。11時からはじまる授業に間に合うか、間に合わないか、万が一遅れたら剛士ことてけぶんにも、非常にまずい事態になってしまうような、そんな危うい時間帯。
一分一秒も惜しまれないてけぶんは、コンピュータラボにいた。それもこれも昨日印刷したエッセイの小さなミスのせいなのである。
文頭のDear sir「ディアーサー」 を dear ser にしていただけの、本当に小さな、アメリカ人だったらこれくらい見逃せよっ!って言いたくなるミスだったのです。「ディアーセル」でも良いじゃんね。ドラゴンボールのセルゲーム見てました!みたいな・・・話題も日本方面に広がって話もしやすいと感ぜられるよ。
でもまあ、国会議事堂の議員さんに手紙送るんだから、そんなお茶目な失敗は許されないよね・・・
話は元に戻り・・・。
その小さな、ミスを直すのに、かかる時間2分。込み合うラボで印刷を待つこと1分。もう時間は10時58分。教室までパーマン並の速さで飛んでいっても最低5分はかかる。凡人だったら歩きで何十分かかるか・・・って距離なの。下手したら授業も終わっちゃうみたいな・・・・・。
まあそこは「歩く韋駄天のアジアてけぶん」だから、パーマンの速さなんて毛ほども問題にもならないんだけども、さすがに五分かかってしまっては11時からの授業に遅れるのは確実!
・・・・遅れてしまったら最後、教室の扉から申し訳なさそうに、遅れてすいませーんって入って、一番後ろの自分の席まで、みんなのノート取りを妨害しながら進むしかない。
そのときの、みんなの目が冷たいのなんのって・・。南極に住むペンギンが寒さで朝、起きちゃうくらい冷たいの!
これが嫌だからいつも早くいくんだけど、朝が苦手なわし、てけぶーにょは不覚にも今日は五分だけいつもより長く寝てしまったの。そして、走れば埋めれるその五分をさらに無駄に使うものに出会ってしまったの・・・・。
それはコンピューターラボに入った直後だった。見てしまったのだ。一回見てしまったら、硬直するしかないくらいのもの・・・・。
ダサい赤が・・・ううん、個性的な赤髪ー。
そんな個性的な髪とは相反するような童顔でぽっちゃりな面立ちー。
きわめつけは色白な肌ー。
ダ レ カ ROMANTIC・・・・♪
彼が座ってる前にある黒いコンピューターがドラムに見える幻覚が起こってくる。彼が耳に装着してるのは、i-podのイヤホンではなく、マイクロフォンだ・・・なぁんてそんな幻覚が・・・・。
止めて ROMANTIC~♪
頭のなかに変な歌まで、、とうとう幻聴が・・・。どうしてこんな変な歌が・・・?
むぅねが~むぅねが~苦しくなる~♪ (苦しくなる~)
そんな彼を見ているうちに、貴重な五分を全て失ったのだ。
hold me tight! 切なさは フーッ!
あんなににてる人もいるんだね・・・・。
とまらない~♪
この変な曲のせいで、授業にも三分遅れてしまい・・・・。
クラスメイトにもつめたーい目で見られたけど・・・・・。
それでもこの曲は一日中ずっと・・・
フーッ♡
とまらない♪
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