それはついさっきまでの話

これまで大事にしてきたものも
「今」ちがうならポイしていく。
そんな軽やかな決意です。

NPO法人SETの目指すこと

2017-06-29 06:58:38 | 思想

HPが刷新されました

「一人一人のやりたいをできたに変える」
これは僕が所属するNPO法人SETでとても大事にしていることです。

やりたいと思える。それを口に出してみる。
やってみる。もしかしたら初めは上手くいかないかもしれない。
でもやる。そしてできたに変わる。
ぼくは経験上この行間がみえるので、とても気に入っています。

だからこの団体はやりたいを積み上げることをとても重視します。
プロジェクトだからタスクもでるけど、それにワクワクできないのであればやっていて楽しくないので作戦を変更したりもします。

トップダウンで何かを決めることもしたくありません。
一人一人のやりたいが積み上がることのパワーを知っているし、
そこにこれからのまちづくりの意味を見いだしたいからです

諦めて欲しくないから。
それがあるんです。

そのため上記の感情がわかない場合は応援できないし、それでいいんだと思うようになりました。
もちろん一人一人が情熱をもってそこに向けて生きてる社会はすばらしい。
でも、実はこのように続きます。
一人一人の「やりたい」を「できた!」に変え、日本の未来に対して、「Good」な「Change」が起こっている社会を創る!
そうそう。「日本の未来に対して」だよねと。
諦めて欲しくなかったり、一緒に見たい景色があるからこそです。


「一人一人のやりたいをできたに変える」
このMissionを実践していくには、相手の「やりたい」に耳と心を傾け、対話し、そして共感することベースにあるのです。


レンガ職人の裏話~ロジカルノック~

2017-06-29 06:46:00 | 思想

レンガ職人の話はあまりにも有名ですね。
旅人が歩いているとレンガを積んでいる職人がいました。何をしているの」を問うと
「レンガを積んでるんです。見ればわかるでしょ。やってらんないよ」
また歩くと二人目のレンガ職人がいました。
「壁を作ってるんだ。これで家族を養っているからね」
さらに歩くと3人目。
「歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ! ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだ。素晴らしいだろう!?」

同じことをしていも、その意義を見いだせるかどうかで、モチベーションをが変わるという話。

ここまでは
レンガ職人本人の話



さてさて。
旅人に
思わず協力したい!とにかく巻き込まれたいと思わせたのはどの職人でしょうか。
3人目?
本当ですか?




前置きが長くなりました。テーマはロジカルノック
感動することを、心をノックする(揺らす)と表現するところから編み出した造語です。


なぜあなたが(why you)
なぜあの人たちのために((why for whom)
なぜここで(why here)
なぜ今(why now)
なぜその方法で(why this way)
レンガを積むのか。
心をノックするにはロジックが必要です。
いえ
世の中には人々の心をノックできるロジックをもつ人たちがいます。


先日大学院に講演にいらしたピープルデザイン研究所の須藤氏もその一人でした。
彼は僕らに語りかけました。




突然ですが

あなたの友達に
鈴木さん、佐藤さん、田中さん、高橋さん、渡辺さんはいますか?
では
あなたの友達に障害者の人はいますか?

どちらも人口6%。つまり730万人いると言われていて、同じ答えにならないのが今の現状です。


ピープルデザイン研究所の事業の一つに、川崎市と包括協定を結び
「多様な人に寛容であることを地域の価値にする」を目指しています。
障害者の人も当たり前のように混ざり合っている。そんな社会を創りたい。
健常者の人がする生活をする。健常者の人が使うグッズ使う。そんな未来の当たり前をつくりたい。

そこで
障害者の人との仕事づくり
を行っています。

さて
障害者の就労施設フルタイムで働いで時給150円工賃(給料)月1万5千円の収入。
これが全国平均、これが現実です。
なら
障害者枠で企業に勤めるより、バイトのほうがいい。

目をつけたのが川崎フロンターレの等々力スタジアム




スタジアムスタッフという誰もが一度はやってみたい仕事を障害者の人もできるようにしたい。スタッフが100人いるなら6〜7人は当たり前のように障害者の人がいるはずなんだから。
でもこれはあくまで須藤氏サイドの主張。


御社の人件費6%削減する。これが企業側のメリット。
6%のスタッフの人たちをピープルデザイン研究所が派遣させていただきます。
このように須藤氏は営業をかけたそうです。

最初は
何かあったらどうするの。という反対の声が
職員にも障害者の親からもあった。

彼は答えました
「何かは必ずおきます。さあどうします?」
パニックを起こしてしまったり、うまくコミュニケーションをとれない障害者のスタッフはきっといる。でもそれが本来の姿。6%の障害者の人達も普通に混じり合っている世界での当たり前の景色。
まるで、障害者の人がいないかのように捉えないでほしい。
もっとオフステージからオンステージへ。
それが彼のメッセージでした。



障害者の人が「ふつう」に生きて行く、暮らしていく。そこにめちゃ意味がある。
いろんな多様な人がいたらそれだけですばらしいじゃん!

これ自体はとてもエモーショナルでした。これだけでも僕は十分好きですが

彼はロジカルに僕の心を揺らしてくれました。



人を気持ちよく巻き込むためのロジカルノック。
今の自分に欠けていて、とても必要なことだなと。

そのストーリーにロジックはあるか。




鈴木さん、佐藤さん、田中さん、高橋さん、渡辺さんのところは自分でも調べたのですが、年度によって若干の誤差はありました。


決意。エースではなく、キャプテンに。

2017-06-13 18:21:24 | 組織
このブログはだいぶコラムっぽく書いておりましたが、今日はまさしく僕の日記です。

幾分か今のSETでのポジションにもなれ、大学院生活とSETの活動をなんとか両立しております。
同期がすでに社会で仕事をしており、より、仕事、働き方、生き方に対して真摯に向き合うようになりました。
基本、バリバリやってます。
(ギリギリではありますが)なんとかやりきっている自分になんだか「やれてる」感を抱いていました。

すると一つ副作用が出てきました。
バリバリやれてることの一要因として、コミュニケーション量を減らしたというものがあります。
MTGの能率を高めました。役割を振り分けました。連絡の仕方を改善し、わかりやすく、振り返りやすく。
コミュニケーションに意味を求めるようになりました。なんだか人と話すのが億劫になりました。



自分のありたい姿に
「心躍る仲間たちと「だからこそ」の価値を創み出す」というものがあります。
あー、そうだった。

大学院に進学し、自分はより謙虚になりました。それはわかりやすく凄い人達ばっかりだからです。やっていること、残していること、取り組む姿勢。みなさんのことを尊敬しています。
それにひきかえ、我がSETはまだまだ。よーしがんばるぞー!そういった気持ちでした。



そこに変化がありました。謙虚のギアが一段あがりました。ギアセカンドです。

きっかけは大きく3つ。
一つ目はSETの他事業の「たかぷろ」のMTGを見学したことです。
大学生スタッフで運営するCMSPとの違いの一つは、陸前高田の高校生もやること。
他事業なので雰囲気がだいぶ違います。
僕の憶測ですが、高校生は親の理解がないとMTGに来られません。車で送迎してもらう必要があります。
MTGの風景はCMSPでは好まれる「良い緊張感」はありませんでした。
まず、「来てくれてありがとうね。」そういうオーラ全開でMTGは進みました。
ちょっと隣の人とおしゃべりをして話を聞いてなさそうな高校生がチラホラ。
ここだぞ!というところですかしたような高校生がチラ。
CMSPの大学生スタッフではありえないなと思いつつ、
たかぷろのスタッフが高校生のことを信じているんだなと感じました。
「親と話し理解してもらって、学業、部活をなんとかやりくりして、来てくれている。ありがとう。」

MTGに来るのが当たり前。自分の価値を出さなかったらいる意味ない。というスタンスでぼくはいます。
尊敬する仲間に対して高く基準を持つことも礼儀なので、それをくずすことはありませんが。
ありがとうファースト。ないわけじゃないけど最近出してなかったなあ。

2つ目は
団体内がゴタゴタしてることです。
いやーチームって難しいですね。高い基準とありがとう。がなんだかアンバランスだった気がします。絶賛ゴタゴタ中(もめてるわけじゃないからバタバタが正しいかな)ですのでみんなでがんばりたいところです。

3つ目は
所属する前野ゼミ
良い出会いについて研究する先輩がいました。本当に自分に良い影響を与えてくれる人はもしかしたらブラジルにいるのかも。そこをマッチングさせるにはどうしたらいいのか。
とても面白い研究でした。みなさんはこの人に出会えたから世界が広がり、どんどん新しい出会いが生まれた。という人はいますか。
それました。

前野先生のコメント
「本当に自分に良い影響を与えてくれる人は、気付かないだけで身の回りにもいるんじゃないかな」
たしかに。実際そうなのかわからないけど、そういう世界に一票。そっちのほうが楽しい。幸せ。


そして思いました。

いやいや。自分の仲間たちも十二分に素晴らしい。すごいんだ。すごいはずなんだ。
なんか、できることが増えたような気がして、エースぶっていた自分がいました。
みんなのいいところを盗ませてもらって、学ばせてもらって、自分にしかない強みでそれにお返しする。
その、刺激的で居心地のよい場づくりを、自分のエースっぽい価値観が阻んでいるのではと。

いかんいかん。
あの人がいると、一人一人がいきいきと輝き大きな響きあいが生まれていく。そんなファシリテーターになるんだ。
仲間に対してまず、ありがとうファーストで。そらそうだ。そのほうがきっといい。


この場を借りて決意。
エースではなく、キャプテンに。