始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 4月25日放送のメモ (柔をテーマに日本再構築を考える)-2

2008-04-26 20:48:18 | WBS

     デンマークの労働市場

北欧の小国デンマークが目指す雇用スタイルに世界が注目する。

1年に3割が転職するという柔軟な労働市場。安定した職が重要ではなく、安定した収入が重要とされる背景には手厚い就業支援があった。

レゴで知られるデンマークも面積は九州ほどの大きさながら、ビジネス環境、外国人投資家への開放性、顧客満足度、労使関係など数々の国際ランキングで1位という高い評価をされている。

その豊かな経済環境を支えているのが、政府が行う高い就業支援策だ。その金額はGDP比率4.5%で諸外国の中で突出している。

その基礎を成すのがデンマーク政府の打ち出す「フレキシキュウリティー」。フレキシブルとセキュリティーをかけた造語で、柔軟と保証を意味する。

デンマーク王室御用達の大手菓子メーカー「トムズ」では、正社員500人のうち1年間で約20%が入れ替わる。

「フレキシキュウリティー」の要素一つ目は“労働市場の高い流動性”で解雇と雇用を企業が柔軟に行えるようにしている。法規制は殆ど無い。

企業に都合のよい政策に思えるが、90年代10%超えた失業率は2%台まで下がっているのは労働側も転職がしやすい政策でもあるからだ。

それが2つめの要素“失業者に対する手厚い給付”で、失業保険は前職の給与の最大9割、最長4年間受け取れる。そのお陰で出生率も僅かに上昇した。

このデンマークに日本から大日本印刷が進出している。現地法人「DNPデンマーク社」は、継ぎ目のない巨大な産業用リア光学スクリーンで世界トップシェアを誇る。

この高い能力を必要とされる工場でも従業員は次々職を変える。同社社長船津氏は、作業プロセスのマニュアルなどを準備し、突然の退職にも慌てないよう準備しているという。

デンマーク政府は流動的な労働市場を積極的に推進する。それが、「フレキシキュウリティー」の3つめの要素、“労働者への職業訓練プログラム”だ。
主に政府、企業の拠出金で維持されるこのプログラムは無料で受講できる。

今や変化の激しいビジネス環境は不安定で、予測ができない。このデンマーク式の労働政策はそんな現代社会における働き方のモデルとしEUも注目する。



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