虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

計算力向上のための障壁

2011-01-27 21:02:15 | 南ア-算数-
今日はKamhlushwa地区の小学校に訪問。

そこのGrade7の子どもたちの授業を見学しました。

その授業のはじめに見つけた、
日本的に(?)不思議な計算について、
今日は採りあげます。

とりあえず写真を見てください。



この計算は、
10問のMentalwork(基礎計算)ですが、
解答がめちゃくちゃなのが分かりますか?

これを書いたのは、学校の先生です。

日本的に採点すると、下のようになります。



もしや南アは別の計算方法を使用しているのかと
勘違いしたくなりますが、そうではなさそうです。

さて、では何故こんなにミスをするのか。

原因は、計算の順序。

先生は子どもたちに前から計算しなさいと教えています。

これは電卓式計算法とでもいいましょうか。

もちろんそのような場面はあります。
ただそれは常ではないので、指導方法としては正しくありません。

さて、もうひとつの原因は、
答えがマイナスになる引き算の計算方法(小学校)です。

例えば、「⑦ 36-48÷4=3」です。

このクラスの先生は、
36-48ができないとき、
順序を入れ替えて、48-36を計算するよう教えています。

実は、こうやって教えている先生がこの国にたくさんいます。

彼らの多くもうすうすなんか変だと思いながら、
そのまま教えています。

なぜかというと、
小学校で負の数を扱わない段階なのに、
マイナスを求める教科書の問題があるから。

日本だと教科書の問題は
前後の学習段階を充分に見て、未学習事項を排除していますが、
南アの教科書には、それが乏しいわけです。

こうしたことの積み重ねで、
だんだんと正しい計算ができなくなります。

南アに来て1年過ぎが経ち、
だんだんと問題点がはっきり見えてきました。

にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ
にほんブログ村

最新の画像もっと見る