虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

私立学校を選ばざるを得ない理由

2010-08-02 12:45:07 | 南ア-学校-
前々回から3回シリーズで書いている、
公立学校と私立学校の格差についてですが、
前回の最後に疑問で終わりました。

その質問は、

『なぜ一部の保護者は高いお金を払ってまで、
質の低い私立学校に通わせているのでしょうか?』

でした。

さて何故でしょうか?

私の考えるに、理由はいくつかあります。

①言語の問題。

おそらくこれが一番多いのはないでしょうか。
この地域の公立学校は、一校を除き、すべて現地語(SiSwati)で授業が行われています。
(ちなみに、その一校は、今週伺う予定です。)

そのため、モザンビーク(ポルトガル語)からの移民の子どもたちや
国内の他地域からの言語を話す子どもたちにとって、現地語のみでの授業は困難を極めます。

日本であれば、公立でもできる限りの対応をしてくれますが、
南アでは、そういった配慮はありません。

そのため、そういう子どもたちは、私立に通うしかありません。
(私立の多くは、英語教育に力を入れているため、大概英語で授業がなされています)

②保護者の安心の問題。

一部の保護者にとって、私立学校に高いお金を払っているのだから、
高い教育を受けられると勝手に判断している方もおられます。

実際、私立に行かせられるだけの保護者の方は、
大体、子どもたちが学校に通っている時間は、仕事に行っており、
学校でどのようなことが行われているのか、知らないのが現状です。

これってホントにお幸せなことです。

まあ私のようにこうやっていろんな学校を見て回っているから
このような現状を知っているわけで、一般の方々は、
知る由もないのですが。

というわけで、
私は、私立学校に訪問する予定はありません。

公立だけで手いっぱいです。

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