介山の日記

つれづれに思ったことを書きます。

GDP成長率の改定値が意味するもの

2017-06-08 10:58:04 | 所感
今朝、今年1~3月期のGDP成長率
の改定値が内閣府から発表されました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170608-00000037-jij-bus_all

すでに、実質GDP成長率が名目GD
P成長率を上回っているという話は、
速報値で指摘されていましたが、それ
が確定したということです。

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_gdp

ご存知のかたには釈迦に説法ながら、
実質GDPは名目GDPから物価の
変動分を引いたもの、というのが一般
的な説明です。

ということは、実質GDP成長率が
名目GDP成長率を上回っているの
ですから、わずかながら物価が下落
傾向を示していることを意味します。

これは、少なくとも、デフレを脱出
したとは言えない状況にある、と言え
ます。

速報値の段階では、個人消費、設備
投資、住宅投資は前期比増なのに対し、
公共投資は3期連続で減少でした。

つまり、国民は消費もしている、住宅
も買っている、企業は設備投資もして
いるのに、国や自治体が公共投資を
渋っているのです。

もちろん、無駄遣いをしろと言って
いるのではありません。

国の施設(大学や研究所や国道など)
や自治体の施設(県市町村道や水道
など)で、老朽化対策が必要なもの
はいくらでもあります。

自治体の財政が逼迫しているなら、
せめて国だけでも取り組むべきです。

国にお金がないという反論は、よく
ある話ですが、国のバランスシート
をよく見るべきです。

僕は国のバランスシートは健全だと
思いますが、それでも心配なら、
天下り先の公的団体を廃止して基金
を回収し、そちらに回すべきです。

支出面で、使う先がないと言うなら、
減税して国民に必要な使いかたを、
考えてもらえば良いだけです。

要は、国民が日本を豊かにしようと
努力しているのに、国や自治体が
知恵もなくサボっているのです。


そう言えば、先日も某公共放送の
解説委員が、またもや国の財政を
家計(単式簿記)になぞらえて
危機感を煽っていました。

ひどいことに、「子ども保険」の
必要性まで論じていましたが、保険
の知識(「保険」とは何を言うか、
特に「保険事故」は何を指すか)が
不足しているように思いました。

その昔、この解説委員の大先輩で
ある元解説委員のかたに、毎週、
2年にわたって話をお聞きする機会
がありましたが、今思えば、良くも
悪くも、O蔵省どっぷりの経済政策
を論じていらっしゃいましたから、
その流れは変わらないのでしょう。

とは言え、声高に「公共放送NH○」
と、CMを流しているのですから、
金融政策と財政政策の勉強のし直し
をお勧めしたいですが、それが無理
なら、せめて、公開されている、国
のバランスシートをじっくり見る
ぐらいは、してほしいものです。

国の財政と家計を一緒に考えて
しまうあたり、単式簿記と複式簿記
の区別もついていないのでしょうが、
もし区別がついているなら、ただの
怠慢か欺瞞としか思えません。


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