ある作家の全集を通して読んでいくと、繰り返し似たような内容に出会うことがある。志賀直哉を対象にしばらく作品全部を繰り返して読む機会があったので、志賀直哉の場合を取り上げる。幾つか繰り返し出る話題があるが、目立つのは、霊性への関心、あるいは超感覚へのこだわりとも言うべき話題だ。この「超感覚」と組みになってよく現れるのが、「夢」である。
『夢』という作品では、何十年も合っていない友人が突然、夢に現 . . . 本文を読む
以下の内容は、まったく個人的な感想、暫定的分析に過ぎない。きちんとした調査、研究の結果として、報告するものではないので、こんな捉え方もできるだろうというアイディアの提供だけである。また、特定の作家、個人などを誹謗中傷したり、あるいは、顕揚したりする意図はない。「ことば」の問題として、社会の話題になっている現象を取りだして見ようとしたものにすぎない。
ベストセラーにはベストセラーになる何らかの . . . 本文を読む