サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

「強く」「速く」「美しく」デフ女子バレー日本代表 デフリンピックで金メダル獲得 

2017年07月29日 | デフリンピック

デフバレー女子日本代表、金メダル獲得!

トルコサムスンデフリンピック女子バレー決勝で、イタリアと対戦した日本は第1セットを25-15と先取、第2セットは長谷山がスパイクが決め25ー15。狩野監督が手話で「集中」と選手達に伝えるなか始まった第3セットは、24ー17のマッチポイントからセッター中田のサービスエースでゲームセット。イタリアにまったくつけいる隙を与えず、2001年ローマ大会以来の金メダルを獲得した。
今大会7試合で1セットも失わない完全優勝だった。
 

2011年10月、北京五輪出場経験のある狩野美雪監督は大学の後輩である故今井起之監督の意思を引き継ぎ監督となった。当初迷いはあったものの「亡くなってしまった彼の思いは他の人に任せられない」という思いで監督を引き受けた。

しかし選手達のデフリンピックへの思いは、Vリーグ選手のオリンピックへの思いほどには感じられなかった。「オリンピックもデフリンピックも一生に一度あるかないか。世界一を目指すなんて普通はない。その貴重さをわかってほしい」
「もっとできるんじゃないかな。もっとやれることはある。大会にかける思いを体で、顔で表現してほしい」と、選手たちに伝えた。

そして2013年ソフィアデフリンピック準決勝では、激闘につぐ激闘でアメリカを下し決勝進出。決勝では敗れたが「みんながチームのために何をやるべきか考えて、やれるチームになった」
「いい笑顔といい涙」で「みんなのがんばった気持ちがつまっている」銀メダルを持ち帰った4年前。

世界一になるために足りないものは何か。それから金メダルをとるために合宿を積み重ねてきた。そして以前からのメンバーと新しいメンバーが融合した新チームで臨んだトルコサムスンデフリンピックで、その成果は最高の形で花開いた。

 故今井前監督がモットーとしていたという「強く」「速く」「美しく」を体現したデフリンピックだっただろう。打たれても折れないしなやかさや落ち着き、ゲームの流れを感じ取り力を発揮する能力もさらに加わっていただろうか。

 金メダルおめでとうございます。

 
*4年前の取材ノートを引っ張りだして書きました。



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