ナイロビBOPビジネス日記

人生の終盤近くに始めたアフリカ未電化地域での新規事業 アフリカの大地で旋風を巻き起こすため未舗装道路を走り回る毎日

BOPビジネスに関する現場からの考察(9) グループへのアプローチが効果的

2016-10-25 | BOPに関する考察
BOPビジネスで何か新しい商品を売ろうとする場合には、潜在的顧客層に対するその商品の説明が必要だ。説明して理解してもらい、(さらに友人やすでに所有している人の意見なども聞いてから)購入に至るというプロセスになるだろう。ケニア人はおとなしい人が多いようで、何か目新しい商品が店頭においてあった場合に「それ何ですか?」と積極的に聞いてくるような客は少ないように感じる。単に店頭に商品を飾っておいてもそれだけでは売れ行きは伸びないだろう。売る側で積極的に商品説明の機会を求めていかなければならない。

TVや新聞・雑誌などが使えない環境で、こういう場合に効果が大きいと思われるのが、村落内にある各種のグループへのアプローチである。ソーラーランプについては、有名な例として英系NGOのSunnyMoneyがやっている学校PTAへのPRがある。PTAは有力な村落内グループのはずである。我々もこれまでに説明してきたように地区婦人会グループを対象にPRを行い、一定の成果を得ている。こういったすでにいろいろな活動を行っている既存グループであれば、その中でのコミュニケーションが活発に行われており、我々が行った説明で植えつけた情報が、できあがっているコミュニケーションネットワーク内で反復され、長く残るはずである。これに対し、単なる群衆に対してPRを行った場合には、そもそもコミュニケーションネットワークがないから、与えた情報がすぐ消えてしまう。PR効率が悪い。

したがって、我々の現在の合言葉は"Group Sales"である。スタッフには、その地区にある婦人会以外のグループ(例えばマイクロファイナンスのグループなど)を見つけてアプローチしていくようお願いしている。そして、そのグループ内でこの商品に対する知識(情報)が定着してしまえば、あとは自然にグループ外にも情報が流れだす。新しい情報発信源ができるというわけである。






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