カヤ日記

活動する研究者、かやちゅ。@カヤニストの行動記録
カヤネズミの研究&保護活動や野生生物の保全に関する話題をつれづれに

フィールド危機一髪

2010-08-17 | フィールドノート

7月27日、昼過ぎに自宅に一本の電話。国交省の河川管理事務所の出張所からだった。
桂川で火災が起きて、既に鎮火はしたが、カヤネズミの生息地が燃えたらしい、という内容。
しかも現場は、私の調査フィールド!

当日は一日、原稿の直しをする予定で、よりによって何でこんな時に・・・と思いながらも、ともかく大急ぎで支度する。現場に車で近づけるかわからなかったので、自転車のカゴに長靴とシャツと軍手を放り込み、出張所に向かう。

出張所で、今年着任した担当者と挨拶を交わし、早速状況の確認。
撮影された現場の写真と地図を見せて貰う。
地図をみて、少し安心した。以前はカヤネズミの繁殖が確認できたが、今はクズに覆われてしまって営巣できなくなってしまった場所だったからだ。しかし、写真で見た以外の場所も、ダメージを受けている可能性はある。

とにかく状況を見てきます、と担当者に告げて、出張所を出て現場へ。
近づくにつれ、焦げ臭いにおいがしてきた。
どうか、巣が燃えていませんように、と祈りながら堤防沿いを急ぐ。



火災現場。
50×70mほどの草地が焼失していた。営巣場所は一部かかっていたが、大部分はクズで埋め尽くされていた場所だ。ざっと見回ったところでは、焼けた巣は見つからなかった。
クズやセイタカアワダチソウは黒こげになっていたのに対して、オギやセイバンモロコシは燃え残りが目立ったのが印象に残った。

ふと気がつくと、顔から汗がしたたり落ちている。水分補給をしたかったが、急いで出てきたので、水も財布も持っていない。仕方がないので、そのままカンカン照りの道を自宅へ引き返す。帰宅したらもうぐったり。ホンマ、勘弁して欲しい。

そもそもの火災の原因は、近所の人がどこかで栽培していたキウィフルーツの枝を河川敷で燃やそうとして、燃え広がったということだった。非常識にもほどがある。そしてこれは法律違反。絶対やめて欲しい。

余談。
原稿の直しがなかなかはかどらず、最近ずっと、夏休みの宿題が終わらない小学生の気分だったんですが、ようやく脱稿して、だいぶ気持ちが軽くなりました。
次の宿題に取りかかる前に、ほったらかしだったもろもろの雑事を片付けています。
という訳で、奇跡の3日連続更新でした(笑)


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