■ 一人綴り

イロイロやってますが、停滞中。(モノが出来たらアップする感じですから...。)更新はしますが数が減るかも。

■ Little Traveler の歌詞みて書いてみた (2)

2010年08月07日 | へたっぴな小説もどき


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 【 Little Traveler 】(独自解釈)
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 帰国後、プランターを買い、アツモリソウの種を植えた。命の恩人である花と、キミ

との時間と、君が作ってくれた時間に感謝して...。

 今度、ダリアと一緒にこの花も持っていくよ。


 【 ボクも君の事を忘れない。 】


でも、アレは何だったんだろうか?今でも解らない。

 ただ、キミの言っていた言葉の意味が良く解った気がするよ。


  【 想い出の場所は、変わらないから想い出になるんだよ。 】


何一つ変わらなかった。その場所の風景、そしてその場所の風。そして、その時に見た、

キミと言う幻想。そして、その時に感じた、一緒にいた時もずっと変わらなかった、初

めてであった時のような想い。

 想い出の場所が変わっていたら、どうだったんだろう??君に出会えていたのかな?

 ボクの幻想なのか、本当に君が居てくれたのかはボクには解らないけど、一つだけ解

る事があるんだ。キミは今も大切で、僕と一緒に居るって事。

 多分、変わらないことってそこかなと。小さな旅で、得たモノはとても大きくて、そ

して、二つ目の魔法も消えてしまった。

 一つ目の魔法は、孤独でモノトーンに染まったボクの人生にキミが居てくれたこと。

 二つ目の魔法は、キミにもう一度出会えたこと。

三度目の魔法はないかもしれないけれど、歩いていくしかないのかも知れない。


  【 一人じゃないから...。 】
  【 すっと好きだよ...。 】


キミがもしも見つめていてくれるなら、ちっぽけなボクもこの世界を旅行く強さを持ちな

がら歩いていく事で行くことができるから。

 空を見つめて流した、あの日の涙の数も、もっと悲しい絶望もキミの瞳がキミの笑顔か

どこかにあって、そして、その笑顔が消えないなら....。ボクは前を向いて歩くよ。君の

思い出と一緒に。

 その事があっても、やはり同じ時間には眼が覚める。帰国して変わったのは、あの場所

と繋がっている夜空を見る時間が増えたことかな。

 そして、何時ものように教会に向かった。


ボク : 【 久しぶり...。って程でもないね。この間会ったから。 】

ボク : 【 あの時は見せれなかったんだけど、カメラは無事だったか
      らこの間さ、撮ってきたのを持って来たよ。 】

ボク : 【 もう、岩肌なんて言わせないからね。 】

ボク : 【 何枚かあるから来週までコレでも見て楽しんでてよ。 】


誰も居ない教会でそんな事を行っている僕が居た。きっと自己満足で、見えない傷の痛み

をごまかす鎮痛剤のようなモノなのかもしれない。


              :
              :

?? : 【 へ~、ちゃんと撮れてるじゃん!! 】

              :
              :


ボク : 【・・・えっッ?!】



辺りを見渡しても誰も居なかった。


ボク : 【 3度目の魔法はもうないんだね...。 】


そう思いながら、花束を飾る。


  【 アレは夢だったのかな...。 】


現実の世界で存在した魔法は一つだけで、キミが居て出会えたこと。それに集約されていて

あの時見たのは、夢だったのかも知れない。


  【 寂しさが風の音をソウ感じさせたのかな? 】


そう思った。


ボク : 【 あのさ、今日はダリアだけじゃないんだ。 】

ボク : 【 今日は、アツモリソウも持ってきたんだ。 】

ボク : 【 この花は命の恩人でさ、ドクターもアメージングって驚いてたよ。 】

ボク : 【 この花なんだけどさ、花言葉って知ってる?? 】

ボク : 【 ”移り気” とか ”変わりやすい恋” とかじゃなくて...。 】

              :
              :

?? : 【 ” 君を忘れない  ” だよね。 】

              :
              :


  【  ・・・・。 】


声に反応して振り向くとそこにはキミが居た。


?? : 【 おかえりッ!! 】


 砂漠であの時、即座にボクがいえなかった言葉をかけてくれた。


ボク : 【 ただいま。 】

ボク : 【 それと、おかえり....。 】


涙を抑えようとしたけど、ダメだった...。堰を切ったように涙が溢れて来る。


?? : 【 ホラホラ、泣き虫さん。男の子は泣かないの。 】

ボク : 【 ....。っ。そんなの、ムリ.....。 】

 
言葉にならない思いが膨れ上がって、声にならず涙となって溢れてくる。


 【 夢じゃない...。夢じゃないんだ...。また遭えたんだよね....。 】


記憶が一気に押し寄せてくる。

 ボクは、あの時こんな幸せな時を過ごしていたんだなと今になって理解した。


?? : 【 落ち着いた?? 】

ボク : 【 ウン...。ッ。 】

 
 少し落ち着いて、話を切り出す....。


ボク : 【 あのさ....。 】

?? : 【 何かな? 】

ボク : 【 もしかして、今度は事故で死んだとかそんな話だったりする? 】

?? : 【 あのねぇ、ヒトの事を死神みたいに言うのヤメてくれる?? 】

?? : 【 何だったら帰ろうか?? 】

ボク : 【 いや、すみません!僕が悪かったです。 】

?? : 【 もう、変わんないんだから...。 】

ボク : 【 キミもね。 】


なんだか、時が戻った気がした。


ボク : 【 と言うか、どうして?? 】

?? : 【 言い忘れた事があったから。 】

ボク : 【 えっ、何?? 】

?? : 【 今までありがとう。 】

ボク : 【 えっ...。 】

        : 

  唐突な言葉に少し戸惑う
 
        : 

?? : 【 ん??どうしたの??? 】

ボク : 【 いや、キャラ違うし...。 】

?? : 【 ア、アンタねぇ、ヒトが素直にお礼言ってるんだから、そこは、
       ハイワカリマシタ。とかイエッサーとでも言ってりゃいいでしょ。】

ボク : 【 (って、イエッサーって軍隊かよ。) 】

ボク : 【 プッ。 】

?? : 【 な、何、ヒトが真剣に話してるのに噴出すことないでしょ!!】

ボク : 【 いや、本当にキミなんだなって...。 】

?? : 【 なんだか、毎日怒ってるヒトみたいな言い方ヤメてよね。 】

ボク : 【 ゴメン。】

ボク : 【 でも、お礼を言うのは僕のほうで...。 】

ボク : 【 なんだろう、一緒に居る時には言えなかったんだけど、ボクのほう
       こそありがとう。 】

?? : 【 そ、そんな急に...。びっくりするじゃない...。 】

ボク : 【 ずっと後悔してたことだから。 】

?? : 【 感謝してなかったこと?? 】


そして、心の中にあった事をいうことにした。


ボク : 【 そうじゃないんだ、ボクがダメだったからキミが...。 】

?? : 【 えっ??事故の事?? 】

ボク : 【 うん....。 】

?? : 【 違うでしょ。事故なんだから仕方ないじゃん。 】

ボク : 【 でも...。 】

?? : 【 ダメです。口答えは許しません。 】

ボク : 【 いや、 】

?? : 【 はい、アナタの言論は却下されました。 】

ボク : 【 その...。 】

?? : 【 そのも何もありません。 】

ボク : 【 だから...。 】

?? : 【 ハァ~ッ。いい、確かに自分を責めるのは解るよ。でもね、
       ダメなものもあるの。あなたが早く帰っていたら何か変わ
       った??それに違う事をしてもそうなったって言えないで
       しょ。 】

ボク : 【 でも...。 】

?? : 【 でも、じゃないの!!ムリだったのよ。 】

?? : 【 だから、アレは、ワタシのせいなの。 】

ボク : 【 そんな事ないよ。 】

?? : 【 じゃ誰のせいなの?? 】

ボク : 【 それは...。 】

?? : 【 解んないでしょ。だから自分を責めるのは辞めなさいッ。 】

?? : 【 スグに出来るコじゃないのは解ってるから、ゆっくりでいいよ。 】

?? : 【 だって、アホの子だから...。 】

ボク : 【 (いや、アホの子は一言余計だろ....。) 】

ボク : 【 また逢える?? 】

?? : 【 それはムリみたい。どうもこれが最後みたいだから。 】

ボク : 【 じゃ、....。 】

?? : 【 ちょっと、死ぬなんて言わないでしょうね。 】

?? : 【 弱音吐く子と諦める子はダイキライって言わなかったっけ?? 】

?? : 【 それにそんなんだったら好きになったりしてないし...。 】

ボク : 【 エッ??はじめて聞いたよ。後のほうは...。 】

?? : 【 ...。、イ、イヤ、そんなのどうでもいいじゃん。 】

?? : 【 そうじゃなくて、生きるの辞めるなんて言うなってこと。 】

?? : 【 少しは雨っざらし日ざらしで待つ方の気分になってみなさい。 】

ボク : 【 た、大変だ...。 】

?? : 【 でしょ。だから来なくなったら困るわけ。それに、来てくれる
       だけで嬉しいんだから。 】

ボク : 【 えっ、そうなんだ...。と言うかどうしたの?? 】

?? : 【 何が?? 】

ボク : 【 可愛すぎるけど....。 】

?? : 【 ....バカ....。/// 】

ボク : 【 笑顔じゃない時間もあったけど、こんなに笑顔で居れる
       のって出会ってスグの時以来の気がする 】

?? : 【 そうだね。 】

         :
         :
 
  ボクが無くした、あの時がこの場所にあった。ダリアに投影した笑顔も。あの

完全に見えなくなってしまった君の笑顔もこの場所にある。

         :
         :

ボク : 【 僕が来てるときってずっとそんな笑顔なの?? 】

?? : 【 な、唐突に、何尋くの?? 】

ボク : 【 いや、そうだとしたら嬉しいなって...。 】

?? : 【 べ、別に寂しい訳じゃないし、そんなに一人とかキライじゃ
       ないんだけど、たまには来てくれるのもいいかなって。 】

ボク : 【 で、どうなの?? 】

?? : 【 ねぇ、ちょっと見ない間に性格変わった??? 】

ボク : 【 そんなことないけど。で、どうなの?? 】

?? : 【 うっ、嬉しぃョ....。 】

ボク : 【 そっか。 】

?? : 【 な、何、その勝ち誇った表情!!ムカツク!! 】

ボク : 【 いや、勝ち誇ってるんじゃなくて嬉しかったんだ。 】

ボク : 【 僕が見ていたキミの笑顔ってずっとここにあったんだな
       って思うとね。 】

?? : 【 ....。 】

ボク : 【 ねぇ、もう一度訊ていい?? 】

?? : 【 ん?何....。 】

ボク : 【 やっぱり、おまえはもう死んでいるとかで...。 】

?? : 【 あのねぇ、あくまでもワタシの事を一子相伝の暗殺拳の伝承者や
       冥界からの使者に仕立て上げたいわけ?? 】

ボク : 【 いや、とりあえず、確認で...。 】

?? : 【 違・い・ま・す。 死んでないです。 】

        :
        :
        :

 楽しい時間は速く過ぎると言うが、幸せな時は終わろうとしていた...。

        :
        :
        :


?? : 【 ....あっ、もう時間が来ちゃった...。 】

ボク : 【 ....そっか...。 】

?? : 【 ....寂しいな...。 】

ボク : 【 ....ボクもだよ...。 】

?? : 【 ....大好き...。 】

ボク : 【 ....ボクも大好きだよ...。 】

?? : 【 ....サヨナ...。 】

ボク : 【 ....違うでしょ。またねだよ...。 】

?? : 【 ....うん...。また来てくれる? 】

ボク : 【 ....ずっと、来るよ。 】

?? : 【 ....ぜ、絶対だよ...。 】

ボク : 【 ....必ず来るから...。 】

        :
        :
        :


 三度目の魔法が消えた。何か強烈な寂しさも込み上げてくるけど、何か心に

絡み付いていた茨が少しほどけていたような気がした。

 帰りに聖堂の中に入ってみた。チャペルだけしか使った事のないここの教会。

聖堂にははじめて入った。両手を広げたキリスト像に始めて感謝の言葉を語った。


 【 逢わせてくれてありがとう。 】


 ボクが生きる人生は海図も地図もないモノで、ぼくはその世界を歩く弱くちっ

ぽけな旅人なのかも知れない。

 キミが照らしてくれた光が、ボクの進むための目となってくれた。でも、歩い

てきたこの道が見えなくなってしまってから、ボクは手探りで生きてきたんだと

思う。

 もしもキミの笑顔が、その場所に何時もあるのなら、キミの笑顔の為にボクは

歩いていくから。キミの笑顔の為にボクが君に出来ることが生きる事ならば、そ

の笑顔の為に進むよ。

 キミの笑顔があればボクは強く生きていける。もう二度と会えないとしても、

二人のの心は変わらない。

 今日も、同じ時間に眼が覚めた。そして日課になったあの場所に花束を持って

向かう。感傷に浸るためでも後悔の念に対する免罪符を求める為でもなく、最愛

なヒトを笑顔にする為に。

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