「Old Android」。もちろん、こんな言葉はない。
ドコモ初のスマートフォン、HT-03Aのことである。
2009年に発売されたものが、もう 「old」。しかも、すでに忘れ去られているというのが、恐ろしい。
iPhoneの対抗馬として鳴り物入りで登場したにもかかわらず、全く売れなかったために、ドコモからも亡き者にされた「ケータイするGoogle」である。
当時、SO902iwp+を使っていたのだが、カスタマイズできず、老眼の身には文字が小さすぎたため、買い替えを検討し、まだスマートフォンなんてなかった時に、手を出した。
決め手は、ThinkPadのようなトラックボール。(斜めには動かないけれど)
設定やプランなど不安も多かったが、使ってみると思った以上に便利だった。
まず、自由にカスタマイズできるのがいい。これは、後から出た国産のものよりよかったと思う。
持ちやすい絶妙な大きさと形。2chなんかで今も言われているが、あの大きさでもっとスペックの高いものが出てほしい。
呼び出し音がいい。
ゴリラガラスが全く傷つかず、タッチパネルもミスが少ない。
台湾製恐るべしである。
これ1台で電話、メール、百科事典、文庫、ナビ、そしてインターネットができると思うと、この小さな筐体が一つの小宇宙のような気がしていた。
特に言いたいのが、Android黎明期のアプリ製作者の熱意と親切さ。
素人の製作者が、細かい改善を頻繁に行っていた。
そして、禁断のカスタムROM。
おもしろかったし、サイトも盛り上がっていた。(遠い目)
(そういえば、1.5から1.6への「アプデ」祭!)
「setupsu.apk」を入れたままのHT-03Aを職場のパソコンに繋いだら、ウイルス扱いされたこともあったっけ。(by ウイルスバスター)
まあ、ドコモにしてみれば「ウイルスの脅威」だわな。
もう1台未使用品を持っている。
携帯界の信長。先駆者は短命である。
これを使ってて、日本の携帯電話は抜かれたなと思った。