咲 -Saki- 感想

番外編　ふくよかにすこやかに

　清澄高校が二回戦突破を決めた翌日、インターハイ４日目。
　今回の番外編は、オフでお休み中の小鍛治健夜プロからスタート。



　小鍛治プロの寝姿は、Ｔシャツ＋ジャージというまるで色気のない格好。だがそれがいい。
　抱き枕をギュッとしているところも高ポイント。僕も抱き枕になりたい。I wish I were her body pillow.


　まだ寝ているつもりだった小鍛治プロは、友達が来たという母の声で目を覚ました。
　小鍛治プロの驚いた様子を見ると、家にアポ無しで友達が訪ねてくるのは珍しいのかな？



　その友達とは、こーこちゃんこと、福与恒子アナ。
　「HEHE」が気になったので調べてみたら、「LOL」より弱い笑いの意味なのね。


　母に「そろそろ男の友達も連れて来てよー？」と言われながら、小鍛治プロは福与アナを家に上げる。
　iPS細胞の発見により、現代では女子中学生が女子中学生に嫁ぐ事も珍しい事ではなくなった。
　だが、非iPS細胞世代の間では、異性結婚にこだわる考え方がまだ根強く残っている様だ。


　そんな母を軽く非難したあと、小鍛治プロは福与アナに一つ疑問を投げ掛けた。

　ねぇ さっきから気になってるんだケド…
　耳のトコについてる それ何…？



　これはカメラ！！
　今インターネットで リアルタイム配信中なのだよ

　何と、Ｔシャツにジャージという小鍛治プロの艶姿は、世界に向けて現在絶賛生放送中。
　それだけに留まらず、小鍛治母娘の心温まる会話も、全て発信されてしまったものと思われる。
　小鍛治プロには同情するけど、その青褪めた表情は良い。とても良い。福与アナＧＪ。


　すぐに福与アナのカメラは取り外され、小鍛治プロも余所行きの格好へと着替えた。
　かくして、小鍛治プロに大ダメージを与えた福与アナだが、急な来訪の目的は別にあった。
　それは、小鍛治プロと一緒に、二回戦で使われるステージを直に見に行くこと。

　福与アナの案に乗った小鍛治プロだが、会場へは車で片道１時間半も掛かるらしい。
　なので、今晩は小鍛治プロが福与アナの家に泊まり、明日は一緒に会場へ行く事に決定。
　こうして、何とも自然な流れで、福与アナは小鍛治プロを家に招き入れた。真の目的はこっちか？


　会場に到着した二人の間では、再び小鍛治プロが優勝した時の事が話題に上る。
　その話の中、不意に福与アナが、10年前「丸襟にグレーのリボンの学校」を応援していたと口にした。
　驚いた事に、中２だった福与アナは、小鍛治プロがインターハイで優勝する姿をその目で見ていたのだ。

　どうりでなんか親近感あったはずだわ。

　そう言ったあと、福与アナは「改めて解説よろしくお願いします」と、小鍛治プロに深々と頭を下げた。



　そんな福与アナに首肯したものの、小鍛治プロは何処かアンニュイ。
　何となくだが、「気持ちだけでもあの頃に」という言い方は、今の自分に不満があるようにも感じられる。
　第64局で触れられていた、潰れそうだった地元のクラブチームに入った事と関係があるのだろうか？
　もしかして、咲たちがプロになった時、そのクラブチームに入って優勝を目指すのか？（気が早い）

　ところで、「丸襟にグレーのリボンの学校」って、これまでに出て来たっけ？
　ざっと単行本に目を通してみたけど、僕の読んだ限りでは見当たらない。
　この学校が登場するのは、これからなのかな？
　今後、新しい学校が登場した時は、その制服にも注意する事にしよう。


　制服といえば、同じ制服を着た扉絵の少女は、腕時計を右手に嵌めてるな。
　まず間違いなく、この少女は小鍛治プロだと思うんだけど、小鍛治プロって左利き？

追記（7月31日）。
　コメント欄で指摘されていた通り、最後のコマの小鍛治プロはペンを右手で持っている。
　なので、小鍛治プロは右利きだけど、腕時計は右手に付けるタイプだと考えるのが自然か。



　扉絵では、「咲-Saki-」麻雀牌 Ver.3.0の発売も告知されていた。

　最近は、アニメイトだけではなく、他のショップも予約を開始している。
　アニメイトの画像じゃ分からなかったけど、小鍛治プロと福与アナも「春」の牌に登場する模様。
　もっとマイナーなキャラも描かれているし、黒牌と赤牌がカップリングになっているところも面白い。

　他にも色々意味を持たせてありそうで、それを考えているだけでも楽しめる。
　この牌デザインに意味があると考えましょう――