第59局 豹変
四校合同合宿編
プロ麻雀せんべい
入浴後、池田と文堂さんは迷子になっていた。
その途中、風越の部屋ではなく、鶴賀の部屋を発見した池田はそのまま突入。
堂々と、他校の者に、自分たちの部屋の場所を尋ねてみせた。
そこにいたのは、むっきーとかじゅ。
「さすがに他校の部屋の場所まではちょっと…」と言い掛けたむっきー。
だが、かじゅはそれを遮り、池田に風越の部屋の場所を教えてやった。
流石だ。次期部長のむっきーは見習わないと。
つか、考えてみれば、池田も高確率で次期部長(キャプテン?)なんだよな。先行き不安だ。
さて、めでたく自分たちの部屋が分かった池田たちだったが、文堂さんが唐突に、むっきーが机の上に広げていたカードに食い付いた。
……「プロ麻雀せんべい」。
要するに、「プロ野球チップス」みたいなものか。
咲の世界では、こんなものも発売されているんだなぁ。
それにしても、文堂さんとむっきーにトレカ収集の趣味があったとは。
急にテンションが上がった文堂さんに対し、ちょっと引いている池田が笑える。
ただ、小鍛治プロのカードは僕も欲しい。長い袖から覗く指がたまらん。
それはさておき、小鍛治プロのカード、よく見ると左上に「Grandmaster」ってあるな。
もしかして、小鍛治プロって、タイトルホルダーなのか?
なお、藤田プロのカードは「Reversal Queen」と書かれていた。「まくりの女王」か。
しかし、藤田プロのカードは着飾って、キリっとした表情だったのに、小鍛治プロのカードはどうしてこんな写真なんだろう? 単にいつでもこんな感じなのか?
加治木ゆみ
池田と文堂さんに続き、藤田プロが鶴賀の部屋を訪れた。
藤田プロの目的は、かじゅと対局し、その実力を測る事。
かじゅ自身は自分に声が掛かった事が意外そうだったが、対局には異を挟まなかった。
ところで、かじゅがここにいるのに、モモは近くにいないのか? 珍しいな。
この対局には、部長とまこが同卓したようだ。
「どう…? ですか」と訊いているところを見ると、部長は選考の事を知っているものと思われる。
部長の問いに対し、藤田プロの返答は「面白い」だった。
咲の事も「愉快な打ち手」という言い方をしていたから、高評価だったのだろう。
前ページのこの手を和了ったのがかじゅなのかな?
河に辺りが捨てられているところを見ると、混一色対々どころか、四暗刻まで捨てて、七対子を和了ったのだろうか?
大将戦でもセオリー外の手順で七対子を和了っていたけど、もしかしてこれがかじゅの得意技?
池田
2日目から本格的に合宿開始。
朝早くから、四校の生徒が入り混じって、対局スタート。
4000・8000!
裏はめくらないでおいてやる!
絶好調で、ウザさ全開の池田。
むっきーの指摘通り、8飜の手に裏ドラが2枚乗っても、倍満は倍満のままである。
しかし、珍しくむっきーが敬語を使っていないと思ったら、池田は同じ2年生なんだっけ。
あれ? ……という事は、もしかしてこの卓って、次期部長対決?
池田の言動に苛立っているまこ。
2000バックという事は、また親っかぶりしたのか。
昨日はかおりんに役満ツモられたし、散々だな。
余談だけど、池田はこの手でもリーチを打つんだな。
実際、立直和了率とダマ和了率は、『科学する麻雀』にあった理論値ほど差が無いという話も聞く。
そのため、平場で12巡目までだったら、ダマで満貫ある手でも両面待ちなら立直でOKなのだとも。
僕は不勉強でよく分からないので、詳しい事は下記参照。
((参考))
立直とダマの和了率表(両面)
立直とダマの期待値表(両面ダマ5飜)
Endless Desert(上記表の掲載サイト)
現代麻雀技術論
閑話休題
部長&キャプテン
キャプテンの作ったサンドイッチを食べる部長。
部長を意識しているキャプテンが可愛い。
そう言えば、原作で部長とキャプテンが喋ったのって、もしかしてこれが初めてか?
この2人のペアは好きなので、こういうのはもっと増やして欲しいなぁ。
冷たい透華
前回ラストで、何やら様子がおかしかった透華。
鎖子によると、あれが以前に言っていた「冷たい透華」らしい。
何でも、あまりに沢山の強い相手に近づくと、透華は変わっていってしまうのだとか。
単に相手が強敵なだけではなく、他にも沢山いないといけないのか? 面白い発動条件だな。
その頃、東東京代表、臨海女子の辻垣内とメガンも透華の話をしていた。
以前にギャラリーが言っていた、東東京との名試合も、その「冷たい透華」によるものだったようだ。
また、東東京との試合は、他校のトビで終わってしまった事も判明。
龍門渕は全国優勝出来なかったハズなのに、衣や透華の評価が高かったのはそういう訳か。
麻雀は4人で戦う競技だから、僕は「逃げた」メガンの判断が正しかったと思うけど、もし同卓している面子が違っていたら、東東京は龍門渕に負けていたかも知れないな。
その「冷たい透華」が、咲、衣、藤田プロのいる卓に参戦。
そして、鎖子やメガンの言葉を裏付けるべく、この3人を相手に4連勝してみせた。
冷たい透華、本当に実在していたのか。
てっきり、都市伝説か何かの類だと思っていた……。
だって、こういう覚醒って、普通は試合中に起こるものなんじゃないのか?
大会が終わった後の合同合宿で、突然他校のキャラが覚醒した作品なんて記憶に無いぞ。
この作品、基本的には王道なんだけど、細部に関しては展開が読めないよな。
冷たい透華は「片目」だけど、副将戦の透華もデジタルを捨てなければ覚醒していたのだろうか?
大会では、デジタルを捨て、親倍をツモった瞬間に「両目」に戻っちゃったんだよな。
冷たい透華の登場で、これから何が起こるか分からなくなった合宿編。次回掲載は2月5日発売号。
ただ、その前に、1月29日発売の増刊号に、番外編が掲載されるそうだ。
予告によると、番外編は、かじゅ&蒲鉾のエピソード。
ラブじゃん
今回より、アドバイスなしで打つ事になったマホ。
その上、これからトップには商品が、ラスにはダジャレを言う罰ゲームが付け加えられた。
だが、今回もマホはトップだった。
これで、通算記録は2.083位と、相変わらずの好成績をキープしている。
今回の教訓は「罰があると、本気になる。」だそうだ。
ただ、個人的には、こういうルールは弊害がある気がするんだけどなぁ。
トップに賞品、ラスに罰だと、2位の者は3位落ちを気にせず、無理無理トップを狙うだろうし、逆に3位の者は2位になれるチャンスがあっても、ラス回避のために3位をキープしてしまうのでは?
まぁ、別に良いけどさ。
それはさておき、ファンブック「ラブじゃん♥ マホちゃんの必殺技完成!」が1月29日発売。
それ以外の情報は見当たらないから、単行本みたいにショップ特典はないのかな?
作者コメント
ペンギンのエプロン……?
ああ、ペンギンって、Suicaのあのペンギンか。
僕もちょっと欲しいな。
ちゃんと買ってます?
冒頭で衣ちゃんが駄々をこねてるのは、前々回の自分を騙せ云々発言の回収なんですかね
暗刻にならなかった牌は三筒ですが、下家のまこが2枚も捨ててるんですよね。
1巡目はまだしも6巡目で捨てていますから、7巡目~9巡目で誰かが三筒待ちでテンパった事が分かったんですかね。
まあ、手牌に2枚ずつある西が河に3枚、発・一筒が河に4枚ありますから、牌符がおかしいんでしょうね。
実力は池田に劣ってるかもしれないけど部員に慕われてそうだし
読み返してみたら、確かにそう見えますね。
ただ、ミスにしては多すぎるので、何か意味があるのかもしれませんけど。
>役満ツモったのはかおりんでは?
ありがとうございます。
訂正しました。
「あまりいたぶるのもかわいそうだ。これぐらいにしといてやる!」
思いだしました。