『森林インストラクター』 かっちゃんの山歩き

人生のターニングポイントで一念発起!アラ50デビューの森林インストラクターのブログです。

森の樹「ヤブツバキ(藪椿)」

2013年04月18日 | 森の樹・花
2013年4月17日
秋になると葉を落とす「落葉広葉樹」で構成された新潟の森にも、全体的に種類は少ないけど、冬でも葉を落とさない「常緑広葉樹」が自生(植物が人の手を借りないで自然に生えていること)しています。
この「ヤブツバキ(藪椿)」も良く見かける樹種のひとつで、この時期咲かせる赤い花と、濃い緑の葉っぱがまだ緑の少ない森の中で目立っています。
暖かい地域を好む常緑広葉樹の中でも、このヤブツバキは比較的寒さに強いとされ、北海道を除く日本全国に分布し、自生の北限といわれる青森県平内町にあるその名も椿山は、「ツバキ自生北限地帯」として特別天然記念物に指定されているそうです。
また、ヤブツバキと近い関係(生物学では近縁という)にある「ユキツバキ(雪椿)」は新潟県の県の木として指定されています。

一般的に「ツバキ(椿)」といえば、樹高はそれほど高くなく小ぢんまりとしたイメージだけど、野生種のヤブツバキは結構樹高があり、見上げる位置に花を付けます。大きいものだと15mにもなるそうですよ。

庭木や生垣などに植えられている椿は、この藪椿や雪椿を基に小さく品種改良された園芸種が多いのです。

ツバキの花でよく聞くのは、『ツバキは花が終わるとき、花ごと落ちる様子が首が落ちる姿に似ているので、武士の家では植えない(または嫌う)』と言う話ですが、最近の説では、その話は幕末から明治時代以降の流言(つまり噂)であり、江戸時代に忌み花とされた記述はないとのことです・・・果たして真意はいかほどか??
ただし、同じ様な意味から、病人のお見舞いに持って行くのは確かに嫌われているのでご注意を。。。

日本の常緑広葉樹は別名「照葉樹(しょうようじゅ)」と言われるだけあって葉がこの様にてかっています。



木肌は灰色で滑らか、触り心地も良い

木肌のイメージからすると柔らかそうな感じがするが、材質は堅く火持ちも良いので炭にも向いているとのこと


椿油の原料になるヤブツバキの実 8月29日撮影

熟すほど赤くなってきます。

「花芽」2014年3月15日撮影

「ユキツバキ」は少し高い所に自生しているそうなので、今度見つけて対比させてみようと思います。

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