かっぱ堂。

こころにうつりゆくよしなしごとをそこはかとなくかきつくればあやしうこそものぐるほしけれとかなんとか。

市馬・喬太郎 二人のビッグショー in 大阪 ~前編

2005年11月25日 23時29分20秒 | 愛と笑いの夜
いいんだいいんだよ、夜だって、昼だって。

2005.06.19
市馬・喬太郎 二人のビッグショー in 大阪

夏前の会で、もうだいぶ経った後だけども、大阪に来て初めて行った落語会(でも江戸落語)だし、落語にハマった原因でもある喬太郎師出演の会なんで、ここは一つ、自作のレポートを再掲しておこうっと。「再掲」ってのは、前に他所で書いたものだってことだ!だけど一部はここに載せてもいいように校正してますです。

----------ここから

...今日の会場だったトリイホールは、大阪での落語という意味では、それなりに名の通ったホールのようで、月1回の定期寄席では、米朝事務所(小米朝師)を中心に、若手も大看板も呼ぶようなところみたいです。

 トリイホール@千日前

といっても会場はさして広くなく、マイク無しで声が通ります。キャパは120くらいがちょっと押し込まれる感じ。全部椅子席で、立ち見はなしだそうです。ちなみに、マクラで市馬師が言ってましたが、柱なんかの都合で席の並びがちょっと斜めってまして、「なんだかあたしが横向いてる感じ」になっております。

今日は、先行予約の人から順に、色の違う整理券をもらい、時間をずらして入場する形でした。入ったあとは自由席で、好きなところに座れます。ちなみに僕は、前から5列目(高座から3mくらい?)、ほぼ正面に座りました。

ということで、今日の演目。

 歌々志 「米揚げ笊」
 市馬  「七段目」
 喬太郎 「転宅」
     ~中入り~
 喬太郎 「すみれ荘201号室」
 市馬  「松曳き」

同じく「二人のビッグショー」と銘打たれていた以前の会では、中入り後はずっと歌だったりしたそうなので、今度もそうかと思ったんですが、普通に二人会でした。

最初の歌々志さんは、米朝一門の若手。
後が控えていることもあって、ほとんどマクラもなく噺に突入。噺は、近所の与太郎が、ご隠居に職を世話されて、行った先で一騒動起こすもの。といっても、馬鹿話でなく、思いの外機転を利かせるあたりが面白いところでしたかね。おまけですが、このページがなかなか良い。今回、僕は初めて、いわゆる上方落語を聴きました。喋りや表情、動きの造作の大きさはそれほど気にならなかったのですが、やはり言葉がなかなか難しい。これはそれなりに慣れないときびしいかなというのが正直な感想ですね。

続いて、市馬師の一席目。
確か前にも聴いた、学校授業で落語をやったというマクラから、同じ伝統芸能ということで歌舞伎の話題に移り、先代正蔵の物まねなんか入ったりしつつ、噺の本題へ。

噺の方は、市馬師独特の良い声で、芝居のせりふを朗々と語ってみせるあたりが見せ場。上方っぽく「はめ物」を入れてましたが、それほど派手にはやらない(少なくとも自分の台詞の添え物程度)辺りは、江戸落語的な抑えの効かせ方なのか。

中入り前は、喬太郎師の一席目。
「大阪は全く慣れませんねぇ。敵地に乗り込んだような気分」と軽くいなす短いふりから、「さんぼう」のマクラ。最後の泥棒をキーに、一つ小話をやり(料理屋へ盗みに入った泥棒が、脅して作らせた鯉こくの代金に、盗んだ千両をまるごと持って行かれる噺。元があるのかな。)、本題の噺へ。

個人的には、喬太郎師が新作よりも古典をやるのを聴く方が少ないわけですけれども、そのなかでも、良い感じだったと思います。語り口調やくすぐりの入れ方もそうですが、それにもまして、演じ方ですね。盗みに入った先のお妾さんの色っぽさを出すのに、直接演じる部分もあるわけですけれども、同じくらい、泥棒の仕草の中にそれを感じさせる部分が込められているわけですな。ちょっと顔が紅潮して、堅い感じもないではなかったですが、調子は良かったんじゃないかと思いますよ。

----------ここまで

ちょっと長くなったので、この辺でいったん、お仲入りです。
続きは、こちらで。

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