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逃げ腰探偵 8話

2012-11-07 16:54:16 | 小説


さぁーて




こんな適当にダラダラやってるだけのブログなのに






見てくださってる人のために






8
浜松英介(はままつえいすけ)  文具メーカーの中堅企業で、企画部の部長である。
体格は昔スポーツでもやっていたのか、肩幅があり力がありそうだ。しかし、一緒に来ていた女性が死んでしまった事がショックだったのか、放心状態のような表情で居た。
指には結婚指輪がはめてある、昨日の夕飯どきには確認出来なかったが、本当に浮気のようだ。
もしかしたら、この放心状態は、愛人が死んだ事よりも。事件に巻き込まれてしまい、家族にバレるのではないかという下賎な考えなのかもしれない。
その証拠に、結婚指輪をずっと摩っていた。奥さんにバレる恐怖で気になるらしく、その後もしきりに見ては、指輪を摩り続けていた。
「で、アンタ等はなんでこの旅館に宿泊してたんだ」
「いえ・・、会社の、企画でですね。ええと・・・、この周辺の文具店を回っていまして・・・」
嘘がバレバレである、どうやら完璧に動揺しているようだ。そのおかげか、私たちのことなど丸っきり気にしている気配はない。
「で、二人の関係は?」
「ただの・・・上司と、部下です」
要領を得ない話し方だ、探偵歴が短い私でも嘘だとわかるぐらいである。
「そうか、ならいいんだが。ついでに聞くが、コイツ等に見覚えはないか?」
「・・・いえ?」
唖然とした表情で私達を見た、当然私もこの男の事を、はっきり認識したのは今が初めてである。
「知らないなら良い、だが、何か隠してるなら早く言った方がいいぞ」
「あっ・・・、いえ、私は何も隠してることなんて・・・」
「で、あの車はなぜ被害者女性の物なんだ、お前は車を持ってないのか?」
「あ・・ええと、今・・、ちょっと使えないんで」
大方の理由としては、自家用車を使えば浮気がバレてしまうからだろう。
女性というものは、匂いに敏感である。乗り慣れた車に初めて嗅ぐ匂いなどあれば、一発で分かる。それに、毛髪などが残っていればなお怪しい。
それに、浮気をしている女性が、わざと自分の使っている口紅などを、車に落としていくケースなどもある。
男にとって自分の車を持ってくるのは、リスクが高いだけなのである。
結局最後まで、有力な証言を得られないままで会話が終わった。
「あの男、怪しいな」
「まあ、怪しいですね」
2人の刑事はコソコソ話している、どうやら疑いの目を逸らす事に成功したようだ。
だが、やはりここは馬鹿で空気の読めない男が、その状況をぶち壊した。
「いや、あの男は浮気の事を気にしてるだけでしょう」
「なんだと?」
「地位のある人間にとって、浮気は遊びですからね。そんな遊びをしている事がバレては会社での立場もなくなり、それに家族からも迫害されますよ」
「妙に詳しいな」
「ええ、これでも探偵ですからね」
浮気調査などが、主な仕事だから詳しいのは仕方ない。
「それに、車が被害者の物なら。被害者が鍵を持っていた可能性はありませんか?」
「確かにそうだな」
「それならば、あの男が犯人ではなくても、犯行は可能です」
「ほう、良いのか? お前達は容疑者リストから消えてないんだぞ?」
墓穴を掘った、確実に大きいのを掘ってしまった。
あのまま黙ってれば、とりあえず一番怪しいというポジションからは外れたハズである。
その事実に今更気づいた様子の桝谷は、突然挙動不審になり始めた。これがなければやり過ごせる気がしたのだが、私の心配した通り余計に怪しまれる結果になっただけだった。
「そんな事より、2人目の被害者が見つかった場所はどこです?」
「んぁ? そんな事お前達が一番知ってるだろ?」
「知りませんよ、犯人じゃないんだから」
実に堂々と言ってくれたが、その態度を、さっきしていれば良かったのではないかと思った。
「それに、連れて行って貰うフリをして証拠隠滅を図ろうとしてるんじゃないか?」
「そんなのしたら、余計怪しいじゃないですか。もう現状の資料は撮ったんじゃないですか?」
「ほう、やけに詳しいな」
「現状の保存は、我々の業界でも常識ですよ!」
そんなこんなで、もはやコントに近いやり取りをしながら。渋々、第二の犯行現場に連れて行ってもらった。






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