マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

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氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

弥生、永遠に ――本多知恵子さん追悼――

2013-02-24 01:02:29 | アニメ
「EVE burst error」というゲームに、桂木弥生(かつらぎやよい)というキャラがいます。私にとって、ただひとり、





「危うく本気で“惚れかけた”、本気で彼女にしたくなった二次元キャラ」



といえる女性キャラです。
そのキャラを演じた声優の本多知恵子さんが、18日、お亡くなりになられました。謹んでお悔やみ申し上げます。
まあ、私の場合、声優さんその人を好きになるってことはないんですよ。「声や演技が好き」とか「〇○というキャラが好きだから、それを演じた声優さんも気になる(要するに、好きなキャラとセットで)」って感じではあります。
この本多さんについても、「声や演技が好き」「桂木弥生というキャラが好き」って感じで、リスペクトしてます。

弥生というキャラが出てる「EVE burst error」というゲームのことについてはね、自サイトのほうで書いてるんで、よろしかったらこちらで。
で、この弥生というキャラはですね、ホント、オレにとってはめちゃめちゃ魅力的な女性です。





大人っぽく、“クールな出来る女”を気取ってるんだけど、結局は弱く、男(主人公の小次郎)に対する依存心が強い。




そういう意味では、誰よりも女らしくて誰よりもかわいい。




マジ、ツボでした。
ゲームの序盤は「小次郎と別れたあと」という状態だったんですが、もう最初から未練タラタラで、いきなり「おまえさえよけれぱ、戻っ――」なんて言いかけてたくらいでしたからね(笑)。
ちなみに、小次郎という男は女ったらしです(笑)。浮気が当たり前な男です。
ってか、小次郎って、ダメ人間です(笑)。大人になりきれない、どうしようもない男です。
そんな奴に対しても、なんだかんだで一途で献身的で・・・





まあ、そんな「ダメ人間にとって理想的な女」、現実にはおらんでしょうが(笑)。



やっぱ現実の女は、ダメ人間に冷たいです。多少見た目がいいだけでは、最初はよくてもすぐに愛想尽かします。
まあ、それでもね。完全に落ち目になってた小次郎に対しても、一度は別れたあとにもかかわらず、一途で献身的だった弥生のような女は、たとえフィクションであっても、





惚れてまうやろー!



って感じになっちゃいますって(笑)。
いや、当時ね、オレ自身、仕事はキツくて(っつーか、いまも)、対人関係でもいろいろあって、女ともうまくいかなくなっちゃって・・・そんな直後で、精神的にガタガタ、ボロボロなころで、内に籠りすぎちゃってね。
もう、ひたすらなまでゲームやアニメにはまっちゃってね。マンガは元々大好きでしたが。
もう、職場では仕事の話以外ほとんどしなくなっちゃって、休みの日はほとんど外出しなくなってね。友達の家にゲームやりにいくか、そいつとゲームショップにいくか、まあ、たまに女友達の買い物に付き合わされた程度でした。
自分自身がそんな状況だったんで、「ゲーム前半は落ち目だった小次郎に対し、それでも健気に彼を想っていた弥生」が、マジ、女神に見えました(笑)。まあ、じつは、中盤の一時期、小次郎とヨリ戻すまでは、弥生も落ち目ではあったんですが(要するに、傷の舐め合い/笑)。
ともかく、





「こんな女が欲しいー!」



なんて、本気で思っちゃいましたから。
それと、小次郎と弥生がヨリ戻す際、まあ、ふたりは弥生の部屋で久しぶりに愛し合うんですが(私がプレイしたのはセガサターン版なんで、エロゲーではありませんでしたが)、その直前の弥生の号泣がね。このときの本多さんの演技は、ホントによかったですねぇ。
小次郎という男は女ったらしなんですが、それゆえに、女性には誰に対してもやさしいんですよ。口は悪いけど。
で、自分も落ち目なんだけど、同様に落ち目になった弥生に対し、なんだかんだ減らず口も交えながらも、やさしく慰めたりしてね。それを「まだ私のこと・・・」みたいに受け取った弥生なんですが、小次郎は前述のとおり、(彼のほうも弥生を忘れ切ることができずにいた、ってこともありましたが)女には誰に対してもやさしいので、弥生を慰めたことについて「ヨリを戻したいとか、そういうのじゃ・・・」みたいなことを口にしてね。そんな彼の言葉のあとの、





「じゃあ、なんでやさしくするんだよ! なんで(ヤケ酒により動けなくなった自分を)部屋まで連れてきてくれたんだよ! なんで期待持たせるんだよ!





うわぁぁぁぁん!!」




この弥生の台詞と涙、すなわち、本多さんの演技はまさに圧巻でした。
ただ、ごめんなさい、上の弥生や小次郎の台詞はうろ覚えですが。
ともかく、こんな描写されたら、そして本多さんの迫真の演技を見せられたら、そらぁもう「惚れてまうやろー!」ってなりますよ(もういいって?)。もう、小次郎に成り代わって、弥生を抱きたくなりますよ(笑)。
そのあとの、ふたりのやわらかくて暖かい、この作品がハードボイルドものであることを忘れさせるかのようなやりとりもよかったなぁ。
まあ、小次郎のほうは、そのあとも、ってか、その翌日に別の女にちょっかい出してましたが。その現場を、彼の事務所に食事作りにいってあげた弥生が目撃してブチ切れて帰っちゃたのには笑いました(笑)。しかも、小次郎がちょっかい出した相手は、弥生にとっては腹違いの妹だったりしましたが(ただし、当人同士も、もちろん小次郎も、姉妹であることは知らずに終わりますが)。

これは完全に蛇足なんですが、拙著小説「Lunarian Game」のヒロイン格であるヒトミというキャラは、この桂木弥生の影響をモロに受けてます。
キャラの造形は「弥生さんとエヴァのミサトさん、その他諸々」って感じでしょうか。まあ、言動や主人公・キタノとのやりとりについては、私の実体験も(極力含めないようにはしていますが)ちょっとは含まれちゃってもいるんでしょうが。
私、自作小説のネタバレってのは、基本的にはやらないんですよ。誰も読んでないかもしれないし(笑)、書いてるうちに当初の構想とはずれていっちゃうのは当たり前ですし、何らかの事情で小説(ってか、サイト運営)どころじゃなくなることだって、あり得るわけですしね。
ただ、今回はあえて、ちょっとだけネタバレします。いま書いてる外伝の今回のエピソードは、事実上、ヒトミがメインです。
とはいえ、これは弥生演じる本多さんが亡くなったから書き始めたものではありません。書き始めたころ、ってか、ツイッターのフォロワーさんの呟きで本多さんが亡くなったことを知るまで、本多さんの病状や容態、知りませんでしたから。
つまり、なにがいいたいかっていうと、弥生を演じた本多さんが亡くなる前後に、弥生からも影響受けたキャラがメインの話を書いてるってことは、もちろん、単に偶然なんだけど、個人的にはいい意味での因果というか、ご縁みたいなものを感じたいなぁ~、なんて。

本多さんのほうに話を戻します。
そういえば、私にとっては、弥生以外にも馴染みの深い方でしたね。
スパロボオタ的には、アム(エルガイム)やプル、プルツー(ガンダムZZ)やエニル(ガンダムX)、それと、ゼオライマーのヒロインなんかもそうでしたね。まあ、ZZ以外は原作未見ですが。
あと、スパロボとは関係ないけど、ジリオンのオペレーターの女の子や、「燃えるお兄さん」のヒロインなんかもそうでしたね。まあ、このころは声優さんのことはほとんど意識してなかったんで、いずれもネットの時代になって初めて知りましたが。
まあ、本多さんといえば、彼女のファンだった人にとってはプルのようなロリキャラや、ジリオンのオペレーターのような美少女キャラなのかもしれませんが、私にとってはやっぱり弥生であり、また、原作は未見だけどエニルもよかったですね。つまり、「お姉さん声」
ほかにも「お姉さん声」で好きな声優さんはいますが、やっぱ本多さんの声はね・・・「かわいくて微妙にエロくて」って感じで、貴重な声と演技力の持ち主でしたよね。
本当に残念です。繰り返しになりますが、謹んでお悔やみ申し上げます。





オレ・・・おまえのことどう扱っていいか・・・
触れると壊れそうで、かといって触れないと遠くに行ってしまいそうになる・・・




ううん、私・・・ずっと、小次郎のそばにいるよ・・・(CV.本多知恵子)

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8 コメント

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ご冥福をお祈りします (ベン・レイコック)
2013-02-24 20:01:01
「オレンジロード」の主人公の双子の妹…どっちだかは忘れましたが、そうだったかと。

あんまり主役格の役は演じておられない印象の声優さんですが、普通にニュース等で報道されるのに少しビックリ。声優、というのがすっかり市民権を得た職業になっていますね。故・山田康雄さんの様に「声優」と呼ばれる事を嫌っていたなんてのはすっかり過去の話なのですねぇ。

私としては、本多さんといえばやっぱりプル、プルツーになってしまうでしょうか。劇中では良くも悪くも印象に残るキャラクターでしたし、ある意味主人公と最後くっついたキャラよりヒロイン的なキャラクターでしたからねぇ。

あと、演じ方によっては荘真由美さん(「美味しんぼ」の栗田さんとかの人)と区別がつかない声質になってますね。「キテレツ」のみよちゃんなんて、訃報で「キテレツ」のみよちゃん役で知られる本多さん…とアナウンスされているのを見て初めて交代していた事に気が付いた位です。(苦笑)

ともあれ、謹んでご冥福をお祈りいたします。
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メインは張ってないのかもしれませんね (クラウド鈴木)
2013-02-24 21:21:26
そうえいば、本多さんって、メインヒロインはないのかも。
弥生も、メインヒロインかといわれれば、微妙かも。恋愛ヒロイン?

いまは、若い人からベテランまで、結構顔が売れてたりしますからね、声優さんも。
情報番組や報道番組のナレーションも、声優さんがやってたりするし。ってか、ミサトさんの人は、「ウチくる」だけじゃなく、江川と上田と亀梨君のスポーツ番組のナレもやってるし(笑)。

山田康雄さんは、もう「声優」とかそういうジャンルを超越するほどの演技力でしたからね。
まだ声優なんてほとんど知らなかった高校生のころ、同じ日の5:30にルパン、9:00にダーティ・ハリーやってたことがあったんですが、ハリーがめちゃめちゃカッコよかったのを覚えてます。
ルパンがコミカルで軽薄なカッコよさなのに対し、ハリーはワイルドでバイオレンスで、文字通りダーティなカッコよさでね。声はルパンなのに、別のカッコよさがあるんですよねぇ。

本多さんについてですが、享年は49歳だったようですが、数年前までプルという10代前半(あるいは10歳前後?)のキャラを演じて、全くといっていいほど違和感なかったのはすごいですよね。
ただ、私にとってはやっぱお姉さん声な印象ですが・・・スパロボでマリーダさんとプル、プルツーのクロスオーバーを楽しみたかった・・・
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我が青春時代の思い出 (無限堂)
2013-03-10 00:27:23
本多さんの訃報はネットの仲間の日記で知りました。
00年代後半以降、余り顔出ししていなかっただけに、てっきり代々木アニメーション学院の講師に専念しているか、アニメ業界のリストラに遭ったとばかり思っていました。
1980年代から2000年代半ば迄活躍していた本多さん。
やはり有名なのはガンダムZZ中盤のレギュラーだったエルピー・プルとプルツーのクローン姉妹、EVEシリーズの初代・桂木弥生、きまぐれオレンジロードの双子の妹・春日くるみ、ゼオライマーの氷室美久でした。
また、主役はOVA・エルフ17のヒロインとマリーベルの主人公の2作のみです。
本多さんと言えば決して忘れられないのは、元祖マルチ芸人の矢尾一樹さんとの共演で、先のZZで矢尾さんが演じたジュドーとプルのコンビがスタッフの間で受けたらしく、80年代後半にメディアミックス企画・八神くんの家庭の事情では、矢尾さんがマザコン息子・八神裕司を、本多さんが若作りの母・八神野美をそれぞれ演じ、かなり受けたのが懐かしく思います。
とある世代にとっては忘れない本多さん。40代とは思えない若作りの容姿は、結局美人薄命の言葉通りになってしまい、桂木弥生も存命中に後任の方に交替し、残念な限りです。
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コメント、ありがとうございます (クラウド鈴木)
2013-03-10 14:22:16
オレンジロードは妹のほうだったんですね(笑)。
ってか、「燃える! お兄さん」もジュドー役の矢尾一樹さんでしたね。矢尾さんとの共演も多かったようですね。

まあ、「主役やメインヒロイン少なくても、たしかに存在感のある役を数多く」って人は、やっぱり貴重な役者さんといえますからね、声優さんもまたは俳優さんも。

>桂木弥生も存命中に後任の方に交替
PSPのリメイク版ですよね? あれは・・・(笑)
まあ、新しい声優さんの声や演技は、ゲームをプレイしてないんでわかりませんが、ビジュアルからして・・・(笑)
っつーか、

なんですか、あの「ミライさんをいま風にしたようなデザイン」は!? (いや、ミライさんは好きだけど/笑)

もう、できないことをやれとはいわんから、できることをきっちりやってくれ、余計なことはやらんでくれ、って感じです、個人的には。
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やはりリメイクも良し悪しですか (無限堂)
2013-04-01 21:38:59
確かにEVEシリーズもリメイクされ、声優だけでなく、キャラもリファインされましたが、それがダサくリファインなら止めた方が良いかも知れません。
正直、PS2版バーストエラープラスで、イブこと御堂真弥子が声優交替(岡本麻弥さんがアメリカに転居した為、堀江由衣さんに交替)は仕方ないとしても、余りにダサくリファインされたのにはガッカリしました。
EVEシリーズの声優も、甲野本部長役だった野沢那智さんに始まり、TFAに登場した内閣調査室員の鈴置洋孝さん、弥生の父だった桂木源三郎役だった納谷悟朗さんと相次いで故人になり、これでEVEシリーズの故人は四人目になり、ガンダムZZではブライト艦長役だった鈴置さん、ゴットン・ゴー役の戸谷公次さんに次いで三人目になりました。
EVEシリーズは今後後任の声優さん達が演じる一方、本多さん最後のレギュラーだった夏目友人帳は別な声優さんが、プル等過去作品はライブラリーか、荘(現・難波)真由美さんや横山智佐さん等、声質が近い声優が代役を務めるかは注目です。
追伸 矢尾・本多コンビのピークは八神くんの家庭の事情での祐司・野美親子だったかも知れません。
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本多さんと荘さんの声質似てましたよね(笑) (クラウド鈴木)
2013-04-02 20:46:30
真弥子の交代って、岡本さんがアメリカに転居したためだったんですね。単に若返りかと思ってたけど(笑)、よくよく考えれば、弥生やプリンは変わらなかったですね。
まあ、真弥子の場合は、「堀江真弥子」も、個人的にはアリだと思いました。
あ、そっか、EVE絡みだと、コブラやブライトさんも・・・

プルやエニルといったスパロボ関連はライブラリーにしてほしいかなぁ。代役当てるなら、むしろ本多さんの声質とは似てない、でも演技力がたしかな人にお願いしたいです、個人的には。

ダンガイオーが出たスパロボやったとき、最初、ヒロインの声は本多さんかと思ってました(のちに荘さん=美味しんぼの栗田さんだって知りました/笑)。
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水谷優子さんよ、貴女もか (無限堂)
2016-06-27 20:47:49
本多さんの後を追う様に、初代プリシア役だった水谷優子さんも、2016年5月19日に不帰の人となり、これでEVEシリーズの故人は五人目で、ZZの故人は四人目となりました。 水谷さんもまた本多さんと矢尾さんとの競演が多く、三人揃って競演したのはZZ、アンパンマン、CDドラマ・星くずパラダイス、名探偵コナン、ウエディングピーチでしたが、アンパンマン、コナン、ピーチは出演時期がズレていましたが。
また1人、名優が逝きました。
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エクセレンも水谷さんでしたね。 (クラウド鈴木)
2016-06-27 21:30:13
バーストエラーのキャスト陣は、SS版の時点でベテラン、中堅な人が多かったと思いますが、それでももうちょっとね。声や演技を楽しみたかったかな。
そういう意味では、若本さん、子安さん、三石さんらのご健在な方々には、なるべく長く活躍してほしいですね。
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