かちゃら@ハナハナ☆ワーホリ的生活

つれづれ日記とワーホリで行ったオーストラリアのお話など・・・

(9) 再びシドニーへ

2007年06月18日 | スタンソープ(ピッキング)
ワーホリに来て、いつの間にか3ヶ月近く過ぎていた。
ミンが言った通り、この1ヶ月半のピッキング生活のおかげで
わたしの英会話力は確実に良くなった。
英語だけの環境ってほんと大切なんだな、と実感したよ。

ヒアリングは人が話してるのをとにかく一生懸命聞く。
スピーキングは人が使ってるのを真似して使う。

事前に英語で質問を考えておいて、 そのへんにいる人に質問してみる。
5人いたら5回練習できるもんね。
講師は全部外国人!全部無料!

関西人のお笑いが他の国の人に伝わるように、
がんばって英語でツっこんでみたりもしたよ。

「日本人っておとなしいと思ってたら、 面白い人もいるんだねえ」と言われた。
関西人としてこんなに嬉しい褒め言葉はない。


さて、もうすぐクリスマス!
わたしはMっちとクリスマス&お正月をシドニーで
迎える約束をしていたので、そろそろスタンソープを出なければいけない。

4人で生活していたキャラバンの仲間も
「ダーリンが日本からやってくるから とか
「ホストファミリーとパーティーしま~す!」とか
そんな感じでひとり、ふたりと町へ帰って行った。

キャラバンに1番乗りしたわたしが1番最後に残った。
それまで賑やかだったキャラバンが一気に静かになる。

そしてピッキング最終日。
その日の夕方にスタンソープを出ることになっていた。
「カット、今日の仕事はこれで終わり。よくやったね!」
ファームの兄ちゃんが言った途端、涙がこみ上げてきた。

最初は全然仲間に入れなかったのに、
いつの間にかみんなといることが当たり前になってた。
これでお別れということがとても悲しかったよ。。。。

真っ青な空の下、どこまでも続く広い広いレタス畑。
わたしの刈ったレタスは誰が手にしてるんだろう。


ファームの仲間が見送ってくれるというので、
急いでバッパーに戻り、シャワーを浴びて出発の準備する。
バッパーの仲間ともお別れだ。
まるで学校を卒業して 仲間と離れるような気分。
何人かはここで年末年始を迎えるらしい。また会えるよね (;―;)/

夕刻、長距離バス“グレイハウンド”はシドニーに向かって出発した。
仲間が手をふる姿がバスの窓から見える。みんなが遠ざかっていく。
アカン・・・。また涙が・・・・。(TT□TT)

半泣きしながらこの町にやって来た日がウソみたい。
ピッキングに来て本当によかった。ミン、ありがとう!





深夜12時頃。
バスの中でふと目が覚めたら、バスが止まっていた。
なんだか様子がおかしい。運転手の放送が入る。

「バスが故障したので、かわりのバスが来るまで待っててね!」

「!? なんですと?!」

かわりのバスって・・・こんな山の中まで来れるんか???

それから3時間くらい後だったかな。。
別のバスがやって来て乗り換えた。
そういえば、行きしも故障で止まったぞ。
                   

17時間の長旅を終え、予定より3時間半遅れでバスはシドニーに到着。
そりゃもうグッタリですわ・・・。

でもパース←→アデレードに比べたら余裕のよっちゃんなんだよね。。
34時間だったっけ?
今はこのコースはなくなっちゃったんだけど、途中に東京→京都間くらいの
まっすぐな直線の道路があるナラボー平原を走る。

バスで行くよりインディアン・パシフィック号(略してインパシ)という寝台電車で
2泊3日かけて行くのがワーホリの憧れみたいな感じだったなぁ。
しかしここをチャリで行く人もいるっていうからスゴイよね・・・。


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(8) スタンソープでのピッキングの日々

2007年06月11日 | スタンソープ(ピッキング)
スタンソープでのピッキング生活はわたしのワーホリの
なかでもかなり思い出深い日々だと思う。


キャラバンパーク近くのゴルフ場には野生のカンガルーが!


毎日どんな生活をしていたかというと、
仕事がある日はだいたい朝5時頃に起きて出かけていた。

6時前に仕事がある仲間たちとともに、
バッパーのオーナーのランクルに乗せてもらって
それぞれ担当のファーム(農場)に降ろしてもらう。
早朝なのでみんな口数が少ない。
ランクルの車内の様子は
「ドナドナドーナ ドーナ♪♪」という感じ(笑)。

わたしのファームの場合、集合時間になると地元のおばちゃんや
オージーのピッキング青年、ファームのにいちゃんたちがやってくる。

レタスのピッキングは、5人が横一列にならび、大きなナイフで
一心不乱にレタスを刈っていく。

5人の前方には専用の車から伸びた長さ3メートルくらいの
ベルトコンベアーが「はい どうぞ」と待っているので、レタスを
1つ刈ったら急いでベルトに乗せ、また次のレタスを刈るの繰り返し。

レタスは車本体で待ちかまえてるおばちゃんたちのもとへ運ばれていき、
箱詰めされる。車は私たちのスピードにあわせて進んでくれるけど、
5人の息があわないと刈り残しが出るので気をつけないといけない。
気が抜けないけど、しんどいと思ったことは1度もなかったよ。

1回だけキャベツのピッキングもやったけど、キャベツは固いので
刈るのがしんどかった。。。。

そういえばファームのみんなは、レタスを「CUT(カット)する」と言わず、
「CHOP(チョップ)する」と言っていた。
チョップって空手チョップのイメージしかなかったから、
「チョッピング レタス(レタスを刈る)」と言われると、
レタスに空手チョップするみたいやワ~。

それと、一緒に仕事してる子が仕事が終わる度に「ダーン」と言ってくるので
ダーンってなんやろ?と思ってたんだけど、しばらくたってそれはDo(する)
過去完了形のDone(した)じゃないかな?と思ったらやっぱりそうだったみたい。
「ダーン」「終わったでー」という意味だろうと勝手に解釈して
マネして使ってみたら、ちゃんと会話ができたからたぶんあってると思うよ(^-^;)

そういえば休憩中に池で泳いだんだけど、わたしがオージーの子に
「ワニおらんよなー!?」って聞いたら、返事が
「Actually(アクチュアリー)」だった。
「アクチュアリーの意味わからん!!おるの?おらへんの?どっちー!!!」って
ひとりパニック。あとで辞書で調べたら
Actually(アクチュアリー):本当のところ・実際はだったので、「ホンマはなぁ・・フフフ」
ビビらせたかったんかな?
違う意味でビビりましたよ・・・。


仕事はほかにプラムや桃のピッキングもした。
収穫しながらファームにいちゃんが「食べてみー!」っていうので
遠慮なく食べたよ。甘くて実がピチピチしてて美味しかったー!

そのファームのにいちゃんがまたよくしゃべるしゃべる。
「カット(わたしの愛称)、モンキーを知ってるか?」っていうから、
サルは日本にもおるわ!って思ってたら、突然、ドラマ西遊記の
悟空の分身の術(?)のマネをやり始めた。
「なんで知ってんのー!?」と聞いたら、
以前オーストラリアで放映されていて、すごく人気があったんだって。
もちろん慎吾ちゃんじゃなくて、堺正章の西遊記だよ。
「モンキー(堺正章)はもう50歳越えてるで」って言ったら
「うそー!マジでー!?」ってめっちゃ驚いてた。


さあて、仕事から帰ると食べる食べる。
スーパーで買ってきたホールのアイスチーズケーキを半分とか普通に食べてました。
食べることと寝ることがなによりの楽しみって感じ。
そんな肉体労働者生活をみんな楽しんでたよ。

ピッキングは野菜や果物の成長をみながら収穫していくので、
今日は収穫できないっていう日は仕事が休みになる。
そんな時は町へメールをしにいったり、仕事が休みの子たちとしゃべったり、
ひとりでぼお~っと日向ぼっこしたり、まったり過ごしていました。

夜は時々ほかの仲間のキャラバンに遊びに行くこともあった。
韓国人の子からチヂミの作り方をおしえてもらったり、
イングランド人の兄ちゃんたちとワイン飲みまくったり、
「ちょっと遊びに来たで~」って感じでキャラバンを行き来してて楽しかったよ!

スタンソープの町はすごく小さくって遊ぶところなんて何もないし、
仕事がもらえなかった子たちはすぐに去っていってしまったけど、
わたしは仕事がもらえるまでねばってよかったなあって思った。
ほんとすごく楽しかった(^-^)

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(7) ピッキングで英語を学ぶ

2007年06月04日 | スタンソープ(ピッキング)
スタンソープには11月初旬からクリスマス前まで滞在した。
「Top of the Caravan」に多い時には50人以上宿泊していたと思う。
みんなピッキングを目当てに来ていて、日本人は4~5人と少なく
ほとんどがヨーロピアンだったよ。

ここは宿のオーナーが仕事を斡旋してくれる。
仕事がほしい人は前日の夜8時にレセプションの前に集合し、
名前が呼ばれるのを待つ。

最初は単発で短時間のズッキーニ(これが腰が痛いの・・)や
草むしりとかしかもらえなかったけど、その後1つの農場の専属の
仕事をもらって、そこで1ヶ月半ほど働いた。

仕事はレタスやフルーツのピッキング。
早い日は朝4時から、1日7~9時間ほど働いた。
お給料は1ヶ月半で15万円くらいもらったよ。

ファーム(農場)では、ヨーロピアンのワーホリや留学生、
オーストラリア人の学生など、常に10人ほどの仲間と一緒に働いた。
ピークより少し早い時期だったので日本人は私1人。
これがラッキーだったと思う。私の日常英会話はめきめきと上達した!


写真:ピッキングが終わったレタス畑。



写真:ファームの仲間の名前が機械に刻まれていた。

レタスのピッキングの時はベルトコンベアーを追っかけながら
必死でレタスを刈り取らないといけないので全然しゃべれないんだけど、
フルーツのピッキングの時はおしゃべりし放題。
チャ―――――――ンス! 
仕事だから離れたくても離れられない。逃がさな―――い!

相手が日本人だったら簡単に話しかけられる。
じゃあ、もし日本人だったらナニを話す?
そうやって会話の糸口を探す。
知っている単語だけで話をする力をみがく。

これを毎日繰り返していると、
いつのまにか会話がスムーズにできるようになった。
リスニングもよくなって「ah-ha-」と相づちがうてるようになった。
「ah-ha-」(「ウー フン」もある)で会話もはずむ。これホント!


とにかく英語で話をし、頭を英語モードに切り換える!
それが上達への1番の近道だと感じた。
もちろん、伝えられなかった言葉はあとでちゃんと調べるのだよ。


ピッキングではいろんな人と出会い、一緒に働いた。
ピッキングの仕事を求めてさすらうオージー、
留学中のノルウェ-の美少女、残金30ドルのワーホリの子・・
その中で断トツすごいヤツがいた。

日本語ペラペラのアメリカ人、アレン(仮名)。

アレンは、私のアメリカ人のイメージを根本から覆した。
あなたは、超――ネガティブなアメリカ人に会ったことありますか?

アレンは毎日、私たちのキャラバンにやって来て、グチる。

「カレはボクを嫌っているみたい・・・」←日本語
「ボクのこと、嫌いなんでしょう・・・?」←もちろん日本語

・・・・・( ̄▽ ̄;)

実は彼は不法就労者だった。
ある日、移民局の人が不法就労者の取締りにやってきた。
彼は山に逃げて、最後は警察に捕まった。

ブリスベンに連れていかれる前夜、アレンは私たちに会いに来て、
最後まであーだ、こーだと人の悪口を言う。


私 : 「そんな話、聞きたくない」←日本語
アレン: 「最後くらい笑ってよ」←日本語

笑えるかい! ( ̄□ ̄;)

その後、彼がどうなったかは誰も知らない。

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(6) ピッキングに行け!

2007年05月28日 | スタンソープ(ピッキング)
ブリスベンのウエストエンドにあるバックパッカーズ Somewhere to Stay
(サムウェア トゥ ステイ)
は建物は古いけど清潔な宿だった。
部屋が男女相部屋のミックスルームしか空いていなかったけど、
そこに宿泊することになる。

部屋は6人部屋。なんと滞在していた1週間、私以外は全員男性だった。
最初は戸惑ったけど、みんな好き勝手に生活しているので慣れちゃった。

そこで同室の韓国人の男の子、ミンと仲良くなり、
「僕はピッキングで英語が上達したで。ピッキングへ行け!」
とすすめられる。

ピッキングとは野菜や果物を収穫する仕事。
農場だと雇い主やいっしょに働く相手と強制的に英語で
話すことになるから(そうじゃないと仕事にならん!)
自然と英語が身に付くらしい。

自分の英語力に自信をなくし、ブリスベンで語学学校に行こうかなぁと
思っていたんだけど、ミンの話を聞いてピッキングに行くことに決めた!

彼に出会わなかったら、ブリスベンで語学学校に通い、
フードコートで働いていたりしたかも・・・。


ところで日本人が「V」や「the」の発音が苦手なように、韓国人は
「は・ば行」が上手く言えないらしい。
「 If 」が「イプ」、「 enough 」が「イナプ」と聞こえる。

会話の途中、ミンが「ぱっぺっこー」って言うんだけど、何度聞いても
何かわからない。ノートに書いてもらったら「バックパッカー」だった。

自分ではイケテル発音で
「バックパッカーやろ?」って言ったら、
「ちゃうちゃう、”ぱっぺっこー” !!」とゆずらない。
同じアジアン、どっちが正しいかはネイティブに判断してもらうしかない。

しかしこのミックス部屋はおもしろかった。
わたしの下のベッドで寝てるオージーが寝言を言った。もちろん英語。
そしたら少し離れたベッドから韓国語の寝言が聞こえた。ミンだ。
この2人は仲良し。寝てても共鳴してるんだねえ(笑)


さてピッキングをやろうと決めた私はブリスベンの西にある
Stanthorpe(スタンソープ)に行くことにした。
ブリスベン近辺でピッキングというとバンダバーグが有名だ。
しかし、とにかく日本人が多いと聞いた。
仕事が多い上に、日本語OKで安くスキューバーダイビングの
ライセンスがとれるので人気があるらしい。

わたしはできるだけ日本人がいないところへ行きたかったので、
日本人が知らなさそうな所にいきたかった。
そこで、バッパーで手に入れた無料雑誌“TNT”の広告に
「Workers Wanted(求人募集)」と書いてあるスタンソープの
バッパーに目をつけた。

仕事があるかどうか電話をかけて聞く勇気はまだない。
とりあえず行ってみて、ダメだったら帰って来るつもりだった。





ブリスベンから長距離バスのグレハンで4~5時間くらいかかったかな。
スタンソープに着いたのは夕刻近く。どしゃ降りの雨だった。

案内所のおじさんにバッパーの場所を聞くと、
歩いて30分かかる町の はずれにあると言う。

半泣きになりながら雨の中を歩いていた。
すると! さっきのおじさんが車で追いかけてきて、

「ヘイ おじょうちゃん 乗りな!」

バッパーまで送ってくれた。嬉しくて本当に泣きそうになった。
アリガトウ(;-;)

到着すると、そこはキャラバンパークだった。
キャラバンパークとは、日本のオートキャンプ場みたいな所。
たしかに宿の名前は「Top of the Caravan(トップ オブ ザ キャラバン)」だった。

建物に入り、レセプション(受付)にいたお姉さんに
「仕事がしたくて、ここに来たんやけど・・・」と言うと、
「それやったら、♯▲◎♪$・・」
と説明してくれるんだけど理解できない・・・。


なんとか “8時にレセプション前に来たら仕事をくれる” ということが
わかる。OKすると、宿泊場所となる小さな小屋みたいなのが併設されている
キャラバンカーに案内された。バッパーは12月頃の繁盛期にならないと
開けないんだって。

わたしが住むことになるキャラバンカーの内部は、簡単なキッチンと
4人ほど座れるソファとテーブル、それをはさんで右側に大きなベッド、
左側に狭い2段ベッドがあった。
2段ベッドの上は子供しか寝られない大きさだったけど・・・。

併設の小屋には2段ベッドがおいてあり、合計4人滞在できるようだ。
その時は私1人だったので、奥のビッグサイズのベッドを占領する。

だけど、初めて泊まるキャラバンカー。
夜になるとちょっとコワクなった。

シャワーやトイレは外にあるし、ほかに人がどれくらいいるのかわからない。
1人っていうのがちょっと不安だった。
不安ながらもでっかいベッドでグッスリ寝たけど・・・。


翌朝8時、レセプション前で待つ。誰も来ない。
実は集合時間は朝の8時でなく、夜の8時だった。
なぜ私は “朝の8時” だと思ったのか、いまだにわからない・・・。

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