フトした拍子にフト思い出すことがある。
それは中学3年の秋、・・も序々に深まり頬を撫でる風が冷たく、まもなく寒い冬の到来を感じさせる頃・・・・・ やったと思う。 長々しいがようは11月頃やね!
とある昼休み、弁当を食べ終え池のほとりにいた。当時校舎は木造で正面玄関左手に池はあったが、現在は近代的な校舎でそこには立派な体育館が建っている。が、当時を偲ばせるものは見当たらず、少子化の波と共に一昨年だったかの統廃合により生徒の姿は今はない。
誰か一緒に居た記憶があるが、誰だったか思い出せない。池の中には丸々とした色とりどりの大きな鯉が悠然と泳いでいる。その泳ぐ様を見ながら頭に!!と思い浮かんだことがあった。
この鯉を釣ったらよう引くやろな・・・ そんなことを考えながら周囲を見渡すと・・・何の木だったか思い出せないが、敷地を囲むように校門まで垣根代わりに木が植えてあり、そこに な、なんとテグスがからまっていた。
嘘のようなホントの話!テグスがあれば後は竿とハリに餌。うん十年前のこと、竿代わりになる1m位の木の枝を見つけるのに時間は掛からなかった。次はハリ!テグスにハリは付いてなく、代用できるものがないか散策すると針金を発見!ハリの形に細工しテグスを結び木の枝にセット。餌はそこらへんの土をこねくりまわして(前の谷川だったか?)ミミズを捕まえ準備完了。
はやる気持ちを抑えながらハリに付けたミミズを池の中に・・・
す・る・と・・・釣れました!何の警戒心もなくミミズが水面に落ちた瞬間、パクっと喰いついた!すかさず竿代わりの枝を持ち上げ合わせる。バシャ、バシャ!枝が折れんばかりのすごい引きコイツは面白い。が、釣り上げることが出来ない・・・引きを楽しむうちにハリ代わりの針金が伸びて外れる。
針金をハリの形に作り直してはミミズを付け、池の中に・・・ 釣っては外れを何度か繰り返す。
と、突然校長室に呼び出された!
校長室の窓から池がよ~く見える。オイラが鯉を相手に遊んでいるのが丸見え・・・お見通しだったらしい。
校長先生に怒られながらも先程の余韻に酔いしれ、先生の言葉も馬耳東風で右から左へと聞き流しながら笑みをこらえるのが精一杯・・・
罰として卒業するまでの間、登校した日は鯉の餌やりを仰せつかった
次の日から放課後、校舎とグランドの間にある谷川でミミズを取り、池にばら撒いておりました。ホウバイのKちゃん、最後まで付き合ってくれた。おおきに!
ず~っと昔の思い出やね。 段々と薄れてゆくが・・・