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NYDOW 7365.67 -100.28
S&P500 770.05 -8.89
NASDAQ 1441.23 -1.59
CME 7295. -85（大証比）
NYドル円 93円25銭-35銭
米金融不安の払拭待ちに
金融機関の業績悪化懸念や自動車再建問題で揺れる米国市場の下落影響、さらに中川財務相辞任など国内政局不安の強まりが嫌気され、日経平均は昨年11月21日の安値を下回ってしまった。
週初に発表された10-12月ＧＤＰ1次速報の年率換算でマイナス12.7％の大幅悪化、その後の米ＧＭ、クライスラーの再建計画提出などが通過したこともあり、一旦はリバウンド期待もあった。
また、ホンダのハイブリッド車の販売好調や、トヨタの5月増産計画など変化の兆しを評価する動きもみられた。
しかし、相対的に景気の底堅さが期待されていた日本が、34年ぶりのＧＤＰ悪化のほか、政局不安などが海外勢による失望につながり、海外ファンドなどによる換金売り圧力が強まったとの見方もある。
為替市場では円相場が1ドル94円台の円安に向かうなど、日本に対する失望との見方も。年金とみられる買いが観測されているが、積極的に上値を買い上がる資金ではなく、下落を抑制させる効果にとどまっている。
方向感が掴みづらく、手詰まり感の強い相場環境のため、東証1部の売買高も2月6日以降、20億株を下回る状況が続いている。
ＮＹダウが7500ドルを割り込んでしまったが、米金融機関に対する懸念が根強く、この懸念要因を払拭できるまでは、リバウンド意識も期待しづらいところである。
国有化といった政府救済による動きなどが出てくるようだと、一気に悪材料出尽くしとの見方が強まるとの声も聞かれており、米金融機関の動向を見極めたい。
また、来週は米住宅関連指標や消費者信頼感指数、耐久財受注、シカゴ購買部協会製造業景気指数、ミシガン大消費者信頼感指数などの景気指標の発表が相次ぐほか、欧州でも消費者物価指数、1月の失業率が予定されている。
また、国内でも消費者物価指数や失業率、鉱工業生産などの発表が予定されており、これを受けた各国市場の動向に左右されそうだ。
また、市場の期待感は低いが、麻生首相とオバマ米大統領との初の日米首脳会議も予定されている。
日経平均は11月安値を下回ったが、辛うじてボトム形成への意識が残されている。
ただ、米金融不安への払拭が長引くようだと、10月安値をも下回るとの警戒を強め易い。
一方、増産報道を受けてトヨタが底堅い動きとなり、さらにグループ企業が反発をみせるなど、一部で変化の兆しともとれる動きがみられたことは評価できる。
そのため、景気敏感株の買い戻しや比率低下による組入れに対し、内需・ディフェンシブの利食いとなる、リターンリバーサルの流れは次第に強まるとみておきたい。
外資系による機関投資家調査をみても、ディフェンシブから景気敏感へのシフトを考えつつも、完全に移行するまでには踏み切れていないようであり、先行き修正余地はあるとみられる。
（村瀬 智一）
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