2004年10月20日 初版第一刷
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著者は産経新聞ワシントン駐在編集特別委員。
1941年東京生まれ。
慶応大学経済学部卒、ワシントン大学大学院留学。
毎日新聞入社、サイゴン特派員、ワシントン特派員、政治部編集委員。
1987年産経新聞ロンドン支局長、ワシントン支局長、初代中国総局長。
産経新聞は共産中国になびかなかったため中国を追放され、長らく台湾の台北に支局を置いて共産中国の報道を行っていたが、平成10年7月「一つの中国の原則と日中共同声明・日中平和友好条約の精神に沿って建設的な日中関係を築いてゆくという枠組みの中で、常駐記者問題解決の基本合意に達した。北京には中国総局を設置し複数の記者を派遣する。台北支局は存続する」として北京に中国総局を設けた。著者はこの初代中国総局長。
この本は以下の雑誌等に掲載された記事の再編集。
・sapio 小学館
・諸君! 文藝春秋
・voice php研究所
・正論 産経新聞
・海外事情 拓殖大学海外事情研究所
題名になっている「外交崩壊」とは日本の外交のこと。普通の国であれば外交に向ける力もおのずと方向がさだまるはず。それが異端であるが故に外交が歪んでくる。それだけではなく本来適正な人事をとらなければならない職に不適格なものをあてがい持ちまわるような習慣がついてしまう。
では異端とは何かというと憲法で日本を封じ、日本の安全保障を外国に委ねた姿をいう。日本は自ら異端の道を望んできたしアメリカをはじめ関係諸国が日本を異端の道におさえておくことを望んだ時間が長かったため、日本は異端のまま留まるしかなかった。
日本が弱いことこそ自分たちの国益に合致すると考える中国や韓国は、日本が異端の国であり続けることを強く望むのだ。
そんな関係諸国に対し著者は
・譲歩・後退しかない交渉
・受身の外交
・無能官僚の海外天下り
・領土紛争がある国とFTA交渉
・経済発展段階、市民社会の発展段階、価値観も違う国とのFTA交渉
・中国との地域統合を目指す官僚
・ODAは言うまでもない
こんな外交しかできない日本を強く批判する。
その他
p217 何清漣(アメリカで暮らす中国人ジャーナリスト)
上海は小平の個人のエゴで生まれたショーウィンドウにすぎない 中国の経済改革は政治権力を金銭に換えたプロセス 中国では政府や党が資本、土地、人的資源などを独占的に統制 政府をチェックをする機能がないため汚職は構造的 社会主義が精神文明という意味不明の標語となり、政府や党を愛することを命じているが、党幹部のみが成長の果実を得ている 日本も欧米も対中投資で中国の腐敗したシステムに順応しすぎている |
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