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男子高校サッカー冬の選手権大阪府予選決勝展望 大阪桐蔭 近大付属

2016-11-12 20:40:06 | 高校サッカー

阪南大学高校ー東海大仰星

共に攻撃的なサッカーだがここまでの戦いを見る限りでは、1点勝負が予想される。0-0でPKになっても全く不思議ではない。阪南大学高校は今大会未だ無失点。準々決勝、準決勝はいずれもPKを制しての決勝進出となった。どの選手もキーパーが反応しても捕れないところへ蹴ることができ、準決勝ではそれプラスPKになってもなお、勝利への執着という点で相手より勝って見えた。特にFW稲森16は2年生ながら2試合続けて5人目のキッカーを任され、いずれも落ち着き払った振る舞いで決め、メンタルの強さを見せつけた。プリンスリーグ当初の春先からプレーぶりが印象に残っていた選手だが、その時より体全体の骨格が太くなって見えた。仰星としてはこの選手を封じることが出来るかどうか、阪南大学高校としてはいかにこの選手にバイタルエリアでフリースペースを与えることが出来るかどうかが、焦点の一つになってくるかも知れない。対する仰星はFW新保9の動きの鋭さが、個人的には特に印象に残っている。阪南大学高校が準決勝ではやや慎重に過ぎるゲーム運びに見えたのに対し、仰星はそれまでと変わらぬ激しい動きが出来ていた。ただ、準決勝ではラストワンプレーを凌げば勝利というところでPKを献上してしまっており、野性味あふれるサッカーを展開するだけに、致命的なファウルを犯さぬよう、特に気を付けたい。後、阪南大学高校の準決勝の勝因になったのがセカンドボールをほとんど拾えていたこと。このセカンドボールをめぐる攻防も勝敗に影響しそう。プリンスリーグ関西を制した阪南大学高校に大阪一部リーグを制し来期のプリンスリーグ関西参入を決めた東海大仰星。共にインターハイ出場は逃したものの、年間通して安定した実績を残してきた優勝候補同士の決勝戦、インターハイ予選では延長戦にもつれ込む激闘の末1-0で仰星が勝利。来週の決勝はそのとき以上の瀬戸際の攻防が期待できると思われます。阪南大学高校は2年連続、東海大仰星は4年ぶりの冬の選手権出場を目指し、大阪最後の戦いに臨む。

 

大阪桐蔭

この日は延長前半、退場者を出す苦しい戦いの中、よくPKにまで持ち込んだと思います。今季はインターハイも逃し、全国の舞台を一度も踏めない、同校の中では数少ない世代となってしまいましたが、チームとしてのサッカーの質は、歴代の同校の中でも屈指の世代でした。冬の選手権出場を果たす資質を十分に持ったとても良いチームだったと思います。それだけに、今日の試合では、普段自分たちが出来ているサッカーを、強敵相手に負けたら終わりというプレッシャーのかかる中でもやることの難しさを、感じさせられた試合になったのかも知れませんね。初めて冬の選手権出場を果たして以降、力はありながらなかなか2度目の出場を果たすことができませんが、それを果たすには、プリンスリーグでやってるサッカーと、プレー以外の面も含めて、同じサッカーをすることを心掛けることではないかと、私的雑感として感じます。また来年となり、またここから楽しみとなりますが、今の下級生世代にはJリーガー誕生を感じさせる華のある選手もおり、例年にもまして意識の高そうな選手が多そうで、また今季とは違った楽しみがあると思います。歴代でも屈指とも言えるくらいのチームとしてのサッカーを築き上げた3年生は今日の悔しさを、上の世界で肥やしにしてほしいと思います。

 

近大付属

やはり残った4チームの中で、最も1年間の成長を見せてくれたチームだったと思います。春先のプリンスリーグでの戦いで、大阪桐蔭におもちゃにされていたチームが夏にはその大阪桐蔭相手に同リーグで引き分けるも互角以上の戦いを演じ、そして今日、悲劇的なものだったとはいえ、ここまで見るものの心を掴む戦いを演じてみせるとは、当時は夢にも思いませんでした。私は正直、この試合は仰星がしっかりスコアメイク出来るかどうかかと思ってましたが、それができなかった仰星に対し、だから決勝は不利だ。なんて全く思いません。それだけ近大付属が良いサッカーができていたということです。このチームもまた、来期が楽しみだと思わせるチームになったと思います。ラストワンプレーで得た同点のPKを外してゲームセットになってしまったキャプテン、今は辛くても、いつかきっと、笑い話に変える事ができます😊!だから大丈夫!まずは周りが、彼の心のケアにつとめてあげてほしいと思います😊

 

大阪桐蔭も近大付属もまだプリンスリーグでの戦いが残っています。既に阪南大学高校が優勝を決め、既に両校とも来期の残留も決定していることを思えば、以降の戦いを新チームに切り替えることも考えられます。現チームで最後までやるも良し。新チームに切り替えることもまた良し。ただ、3年生には最後まで、なんらかの形で、チームに携わってほしいなと、思います。



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