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「南海トラフ」地震・津波の新想定 高知県黒潮町で津波34.4m

2012-03-31 20:29:35 | 科学と技術
2012年3月31日(土)

 今夜7時のNHKニュースで、大規模な連動地震による津波を再評価した

「国の検討会」による知見が報告されていました。

 それによると、

【東日本大震災を受けて、国が設けた専門家による検討会は、去年12月、「南海トラフ」で起きる最大規模の巨大地震として、マグニチュード9.0の想定震源域などをまとめ、31日、新たに最大クラスの揺れと津波の高さの想定を公表しました。】

【名古屋市の一部や、静岡市、和歌山市、徳島市、宮崎市など、10の県の153の市町村では、震度7の非常に激しい揺れが想定されています。】

【また津波の高さは、最新の研究成果に基づいて11の津波発生のパターンから最大の値を推計し、関東から九州にかけての11の都県の90の市町村では、高さ10メートル以上の大津波が想定されました。
さらに、高知県黒潮町で34.4メートルなど、四国や東海などの23の市町村では従来の国の想定にはなかった20メートル以上の巨大な津波が想定されています。】

    とのこと。



 東日本大震災が起こる2年半ほど前にも、この地域に予測されている地震による

津波で原発の「全電源喪失からメルトダウンに至る過酷事故」が起こりうると

科学者が警告を発して、国会で追及までされていたのに、そんな稀な事態は

「起こるはずが無い」との楽観的な態度に留まっていたために、あの世界最悪の

事態に陥ったのです。

 従って、今回の「国の検討会」による報告も深刻に受け止めて直ちに対応に

着手するべきです。

 また、その報告の中では

【最大クラスの津波は堤防では抑えることができず、都市計画や避難の在り方、防災教育などを対策に組み込んでいく必要がある。】 

 と述べているほどで、中部電力・浜岡原子力発電所で緊急対策として工事を

行なっている堤防では防ぎきれないものであることが明白になりました。

 それどころか、その緊急に造った防波堤が崩壊して原発本体を直撃すれば、

原発の炉心が直接露出するような大規模崩壊に至る可能性さえあるのです。

 原発は直ちに停止するほかに、国民を放射能被曝から護る方法はありません。

もちろん、停止しただけでは安全を確保することはできす、確実な廃炉を

数十年掛けてでも実施する必要があります。

 
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以下、NHK記事の引用

「南海トラフ」地震・津波の新想定
 NHKニュース - 2012年3月31日(土)  17時56分
 

 東海から西の太平洋沿岸の「南海トラフ」付近で起きる巨大地震について、国の検討会は、各地を襲う最大クラスの揺れと津波の高さの想定をまとめ、新たに公表しました。
従来の国の想定の2倍近い680余りの市町村で震度6弱以上の激しい揺れが想定されているほか、四国などの23の市町村では、20メートル以上の巨大な津波が想定されています。




 東海から西の太平洋沿岸の「南海トラフ」と呼ばれる海底付近では、東南海・南海地震などの巨大地震がおよそ90年から150年ごとに繰り返し起きています。

 東日本大震災を受けて、国が設けた専門家による検討会は、去年12月、「南海トラフ」で起きる最大規模の巨大地震として、マグニチュード9.0の想定震源域などをまとめ、31日、新たに最大クラスの揺れと津波の高さの想定を公表しました。
 このうち揺れの強さは、5つのパターンの地震の起こり方から市町村ごとに最大の震度を推計しています。

 震度6弱以上の激しい揺れが想定されたのは、24の府県の687の市町村で、国が9年前までにまとめた東南海・南海地震などの想定に比べて2倍近くに増え、名古屋市の一部や、静岡市、和歌山市、徳島市、宮崎市など、10の県の153の市町村では、震度7の非常に激しい揺れが想定されています。
 また津波の高さは、最新の研究成果に基づいて11の津波発生のパターンから最大の値を推計し、関東から九州にかけての11の都県の90の市町村では、高さ10メートル以上の大津波が想定されました。
 さらに、高知県黒潮町で34.4メートルなど、四国や東海などの23の市町村では従来の国の想定にはなかった20メートル以上の巨大な津波が想定されています。

 検討会は、来月以降、より詳細な地形のデータに基づく津波の高さや、東南海・南海地震などが一定の時間差をおいて発生した場合の津波への影響、それに浸水が予想される範囲などを検討する予定です。
 これを受けて、国はことし6月ごろまでに被害想定をまとめ、この秋から冬にかけて総合的な防災対策を検討していくことにしています。
.

“堤防では抑えることができない”

 検討会の会合のあと記者会見した中川防災担当大臣は「最大クラスの津波は堤防では抑えることができず、都市計画や避難の在り方、防災教育などを対策に組み込んでいく必要がある。自治体の既存の防災計画が否定されるものではなく、最大級の想定を加えて見直していくべきで、国としても計画の策定を支援していきたい」と述べました。
 また、検討会の座長を務める阿部勝征東京大学名誉教授は「東日本大震災との違いは、大きな津波が早いところでは2分から3分で到達するということだ。どうすれば避難することができるのか、ソフト面の対策の強化を進める必要がある」と指摘しました。
 そのうえで阿部座長は「今回の想定に関わらず、日本列島ではどこで地震が起きてもおかしくないということを念頭に置いて防災対策を進めてほしい」と述べました。


なぜ津波想定は高くなったのか

 今回の想定で津波の高さが極めて高くなったのは、去年3月の巨大地震の最新の調査などに基づいて、津波発生についての考え方が大きく見直されたためです。
去年3月の巨大地震では、東北沖の「日本海溝」付近で陸側の岩盤が大きくずれ動いたため、巨大な津波が発生したとみられることが、専門家の調査から分かってきました。
このため検討会は、東北沖と同じように、「南海トラフ」付近の海底にも岩盤が大きくずれ動くと仮定して、11のパターンの津波を計算しました。
 またこれまでの研究成果から、海側の岩盤が陸側の岩盤の下に沈み込む速度は「南海トラフ」の西側ほど速い傾向が見られることを踏まえ、地震の際岩盤がずれ動く量が西の地域ほど大きくなると推定して計算しています。
この結果、高知県で30メートルを超える巨大な津波が予想されるなど、従来の国や自治体の想定に比べて極めて高い津波が想定される結果となりました。
 ただ、今回の想定の計算には比較的粗い50メートル四方の地形のデータが使われているため、検討会は来月以降、より精度の高い10メートル四方の地形データに基づいて改めて津波の高さを推計することにしています。


自治体の独自想定上回る地域も

 今回公表された最大クラスの津波の高さの想定は、従来国が示していた東海地震や東南海・南海地震の津波の想定を大きく上回りました。
関東から九州にかけての9つの府県では、東日本大震災以降独自に津波の高さの想定を検討していましたが、中には今回の新たな想定との間で大きな開きが出た地域もあります。
 例えば、▽徳島県阿南市は、県が独自に想定した津波の高さが5.4メートルでしたが、今回の新たな想定はこの3倍近い16.2メートルとなりました。
また、▽三重県志摩市では県の想定の15メートル余りに対して24メートル、▽同じく三重県の尾鷲市では13メートル余りに対して24.5メートルなどと、それぞれ県独自の想定を10メートル前後上回りました。
 こうした府県では、今回の新たな想定を受けて改めて想定や防災対策を検討することにしていて、このほかの自治体も今後対策などの見直しを迫られることになります。


原発の沿岸での想定は

 国の検討会は、原子力発電所が設置されていたり、建設が計画されていたりする4か所について、想定される津波の高さの最大値を公表しました。
それによりますと、▽静岡県御前崎市にある中部電力浜岡原子力発電所付近では、地震によって地盤が2.1メートル隆起すると予想される一方、地盤の隆起を考慮しても、津波の高さは最大で21メートルに達すると想定されています。
 また、▽愛媛県伊方町の四国電力伊方原子力発電所付近では津波の高さが3メートル、茨城県東海村の日本原子力発電東海第二発電所付近では津波が2.6メートルと想定されています。
 さらに、▽山口県上関町で中国電力が原子力発電所の建設を計画している付近では、津波の高さが2.9メートルと想定されています。
 これら4か所の市町村の最大震度は、▽御前崎市が震度7、▽伊方町が震度6強、▽上関町が震度6弱、それに▽東海村が震度4と想定されています。
 



 
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以下、asahi.com からの引用
 
南海トラフ地震予測、10県で震度7 津波最大34M
 (朝日新聞) - 2012年3月31日(土)21:34

 内閣府が設けた有識者の検討会が31日、南海トラフ沿いの巨大地震について新たな想定をまとめた。震度7になりうる地域は10県153市町村に及び、面積で従来想定の23倍に拡大した。最大で34.4メートルの津波が考えられ、従来の想定にはなかった20メートル以上の津波が来る可能性がある地点は6都県23市町村に広がった。中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の立地地点では、建築中の防波壁の高さ18メートルを上回る想定だ。

 発表したのは「南海トラフの巨大地震モデル検討会」(座長・阿部勝征東大名誉教授)。地震の規模を示すマグニチュード(M)を最大で東日本大震災なみの9.1に設定。そのうえで、震度分布のモデルを検討した。強い揺れを起こす領域の仮定に応じて、震源からの距離で揺れが弱まることなども考慮に入れ、多くのパターンを試算した。 

 すべてのパターンを通じた地点ごとの震度の最大値を組みあわせた震度分布では、震度6弱以上の恐れがある地域は24府県687市町村に及んだ。中央防災会議が2003年時点で出した想定(20府県350市町村)から、総面積は3.3倍に増加。震度6強以上になる地域も5.6倍に拡大した。







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1 コメント

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Unknown (未定01)
2012-09-09 17:08:53
TVなどでは揺れが強く長かったら大津波が来るといっていますが。震度1や2でも大津波が来ることもあるんですよね。メディアではそういうことをあまり言っていないような気がするのは僕だけでしょうか。小さい揺れだったら大津波警報が出ても、恐らく油断してすぐに逃げない人は多いんじゃないかな。
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