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教養を身につけるには

2018-01-21 11:33:21 | 日記
この本を読んで、一番印象に残ったのは、最後の教養のためにしてはならない百か条だった。その中で最も、私の心がけたい20か条を羅列してみたい。
 教養のためにしてはならない事
1. 食物についてとやかく言わない、書かない。
2. 自分の義務と権利を秤にかけて、権利を先に錘をを乗せない。
3. 流行語を使わない。
4. 略語を使わない。例えば、「冬のソナタ」を「冬ソナ」というが如き、を使わない。
5. 外国語も略さない。「ハリー・ポッター」を「ハリポタ」などとは言わない。
6. よその業界用語を使わない。寿司屋で「ゲソ」だの「ギョク」だのと言うのを含めて。
7. とりわけ性についてあからさまにものを言わない。大げさな表現を使わない。
8. 駅で、傘や空手でゴルフスイングの真似などしない。
9. 自分の通ったドアの後始末を、次に来る人にさせない。
10. 他人の読んだ新聞や雑誌に手を出さない。
11. 何かに寄りかかって立たたない。
12. 人前で髪に手を触れない。
13. 突飛な服装や身なりをしない。
14. 歩きながらものを食べない。
15. ベストセラーは読まない、買わない。
16. 新聞に出る識者のコメントなど読んで、妄りに憤慨しない、間違っても投書しない。
17. 人生訓など読まない、頼らない。
18. 自分の体について、健康について、病気について、妄りに吹聴しない。
19. 自分の家族について、妄りに言わない、書かない。
20. 相手の退路を断たない、駄目押しをしない。

ほとんど、今の自分に当てはまらい事ばかりだった。しかし、今後、品位を持たせるためには心の片隅に置いておきたい。

次に、著者は「何事も実学なんです。役に立つという意味であらゆる知識活動、学問は実学です。ましては文学というのが、文字通り実学の一つですよ。人間が一生体験できる世界なんて、たかが知れている。しかし、文学の世界は、実体験を何倍も広げてくれる。射程も広い。詩も文学、芝居の脚本も、小説も、紀行文も、日記や書簡さえも。それらが私たちに語り掛けてくれることは、自分を造り上げる作業にとって、どれほど役立つか。 とにかく何を読んでいても、向かい合う姿勢によって、自らを作り上げるための素材になる。」と言う。
読書をしながら、何気なく読むのではく、この一文が自分にどのように役立つか考えながら読む、という課題を与えてくれた。さらに、そうするには、速読では難しいとわかった。例えば、漱石の登場人物の女性を今まで読んだ、女性の中で、ベスト3の好きな女性かとか、考えながら読んでみるのはどうだろうか。

また、著者は「テレビを持っていませんが、ときに垣間見る番組は、およそみっともないこと、恥ずかしいこと敢えてする我慢大会のように見える。面白がって笑う聴取者がいるのを、「受けている」と思い違いしている、そんな風に見える。でも、ああいう内容が堂々と公共の電波に乗ること自体、私たちの社会が「恥」の感覚を忘れかけている証拠でしょう。」と。
 私も最近はテレビを見ることは以前より少なかったが、なくすことはできないように思う。夜の7時以降の番組は特に、お笑いが多い。あの間抜けた顔を出して面白がせるのは、する方も見る方も、品位が落ちることがわからないのだろうか、と思う。テレビに出演するインテリといえども、自然とテレビの雰囲気に飲まれ、したくもない表情をみせてしまうのではないか、と思った。

 最後に、「最後に「理性と教養が邪魔をする」限りは、ノーベル賞が獲れない、というような事態が起こるかもしれない。教養は国を興すどころか、国を滅ぼすかもしれない。それでも、叶わぬことにせよ、教養を求めます。それは品性の問題だと信じるからです。」という。
理性と教養を重視すると、他人とのコミュニケーションがうまくいかないかもしれない。社会生活を順調に遅れないかもしれない。でも、そういう人生も品位があって、少数人とはいえ、見習いたい。