ファッショナブルな装いの女性やカップル、外国人などが行き交うなかで、Especiaのキラー・チューンを立て続けに披露したステージ。「Intro」からの導入が多いなかで、18時30分からの第2部では「海辺のサティ」のリミックスからスタートするというこれまでにあまりなかった形。
遠目から見ていたのだが、ステージを目にして歩みを止めた人は、外国人が男女問わず(二人連れも含めて)多かった気がした。こういう繁華街のメインストリートで若い女性のグループが歌い踊るステージに興味を持ったのか、彼女らに群がりコールをするファンたちを含めた光景に好奇心を持ったのかは定かではないが。ただ、その外国人たちはリズムをとりながら見ている人も少なくなかったので、楽曲に関心を寄せたのかもしれない。もしそうだとすれば、有難いのだが。
やはり、セールスや知名度を上げるには、男たちだけでは駄目。女性ファンをどう獲得していくかがカギとなる。局地的な視野からどのように普遍的な感覚をもって成長していけるかを、今後は強く意識しなければならないだろう。当然だが、これは局地の良さを捨てて大局へと移行するということでは全くなく、ブレない信念=イズムを持ちながらも広くアピールし、共感させられるかということだ。同姓から「こんなグループみたいに歌いたい、叶うならばメンバーに入りたい」……そう思わせることが増えたなら、ガールズ・グループとしてまた一つ階段を上ったといえるだろう。
この回で一連のリリース・イヴェントは終了。リリースしたこと以上に重要なのは、楽曲たちをいかに定着させられるかどうか。リリースという話題がなくても聴きたいと思わせられるかだ。
まずは、関東近郊でのリリース・パーティへ向けてさらなる精度を磨くこと。そのリリース・パーティ、〈「Primer Gusto」~Especia “Primera” Release Party~〉は来週の3月1日、神奈川県横浜市の港北プレミアホールで開催される。 乞うご期待!
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<SET LIST>(第2部)
01 海辺のサティ(remix)
02 アバンチュールは銀色に
03 シークレット・ジャイヴ(*)
04 No1 Sweeper
05 YA・ME・TE!
05 We are Especia~泣きながらダンシング~(*)
(*):song from Album『Primera』
開演前に注意事項として「大きな声というかミックス(盛り上げるためにイントロや間奏で叫ぶコール)を打つのはお止めください」「ジャンプはしないようにお願いします」とアナウンスされたのだが、当初はその意識もあって自重していたように見えたものの、ぺシスト(Especiaのファン)にとって心地良さの高いセット・リストやファンに盛り上がりを促すメンバーの煽りに我慢しきれなかったのか、途中からは興奮度、一体感ともに増長。まぁ、「No1 Sweeper」「YA・ME・TE!」「We are Especia~泣きながらダンシング~」の流れでぺシストのテンションが上がらない訳がない。
そうして案の定、前方のぺシストが大きな声で“ミックス”を打ちはじめてしまったのだが、それを見て「あいつら、止めろっていってもやっぱり(ミックス)打っちまったか」とでも言わんばかりの苦笑いを見せたスタッフたちを見て、微笑ましいなと思うと同時に、Especiaの晴れ舞台となるならギリギリセーフなところまで盛り上げてしまえという清水マネージャー以下の智略(?)にも思えた次第。
ジャンプ禁止についても、ステージ上の脇田もなりが曲中に「せーの、ジャンプ!」といつもどおりにファンを煽っていたので、ファンは結局ジャンプしてしまっているという……。
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Especia「We are Especia ~泣きながらダンシング~(ショート ver.)」
Especia「シークレット・ジャイヴ (90sec. Ver)」