女子アナナビ

フジテレビ・TBS・日本テレビ・テレビ朝日・NHKほか人気の女子アナ情報・動画・画像・うわさ・ニュース

田中みな実、水卜麻美から、桑子真帆、林田理沙へ…「令和の女子アナシーン」をNHK勢が席巻する理由

2022-07-14 17:33:11 | 「女子アナナビ」
 最近、女子アナブームという言葉を聞かなくなった。女子アナ自体は今もたくさんいてそれなりに活躍中だが「ブーム」というほどの盛り上がりは感じられない。良くも悪くも注目を浴びる、時代の「花形」のような女子アナもいない状況だ。

 その始まりは、1980年代。フジテレビが山村美智子らを「ひょうきんアナ」として売り出し、そこに中井美穂や88年入社の三人娘が続いた。

 90年代に入ると、日本テレビが同じく三人組のDORAなどで対抗。女子アナは社員兼タレントのような存在として、NHKも含めた各局の人気番組を盛り上げていく。有名アスリートをはじめとする大物との結婚も続出。就活シーンにおいても、絶大な競争率を誇るようになった。

 そこを脇から煽り立てたのが、男性週刊誌のような男メディアだ。当時はアイドルが下火になり、それに代わる存在が求められていた。テレビなどで日常的に可愛らしさや色っぽさ、さらにはスキャンダルまで提供してくれる女子アナはうってつけだったのだ。

 そうなると、女性週刊誌のような女メディアも黙っていない。欠点や不祥事を面白おかしくあげつらった。こうして女子アナは世の憧れややっかみを芸能人以上に引き受ける対象として、なくてはならないものと化すのである。

 そんななか、フジの「チノパン」日テレの「女子アナ給湯室」のような、彼女たちの魅力を宣伝する番組も生まれ、そこから高島彩や加藤綾子のように実力を併せ持つ人気アナも輩出された。

 一方で、小林麻耶、高橋真麻といった異形的な存在も登場。また、紺野あさ美のようにアイドル(モーニング娘。)から女子アナになるケースも出てきて、百花繚乱的な状況が続いていく。

 やがて、田中みな実や水卜麻美の時代が訪れた。このふたりは女子アナとしての基礎能力に加え、たぐいまれなタレント的素質を持ち、そこを太田光(爆笑問題)や有吉弘行といった芸人に鍛えられることで、それまでにない女子アナ像を構築したといえる。

 ぶりっこや熱愛、大食いやぽっちゃりといった要素をいじられるほど、注目度や好感度が上昇。女子アナが芸人によって鍛えられる構図は「ひょうきんアナ」以来の伝統でもあったが、このふたりはその集大成だったのかもしれない。

 というのも、このふたりの出現がむしろ女子アナブームを終わらせた気もするからだ。可愛くて面白くて実力もあるという逸材は、そうそういるわけではない。このふたりの成功がハードルを上げた分、普通の女子アナがつまらなく見えるようになってしまった。

海洋散骨