アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Drive 1-1, 1-2, 1-3

2007年04月21日 | TV: 2006-2007年シーズン
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年4月15&16日】※普通(?)の人たちが非合法な大陸横断レースに参加するというドラマ。『The Amazing Race』の自動車版?

以下、駆け足だが、最初の3話↓のネタバレあり。
1-01 "The Starting Line" (4/15放送)
1-02 "Partners" (4/15放送)
1-03 "Let the Games Begin" (4/16放送)

まず、登場人物が多い。『Lost』や『Heroes』のようなアンサンブル・キャストだ。ここではAlex Tully(Nathan Fillion)とWendy Patrakas(Melanie Lynskey)のストーリーラインを中心にお伝えする。

Alexは庭仕事を生業とし、平凡な生活を送っていたが、ある日、妻のKathryn(Amy Acker)が謎の組織に誘拐される。Alexはその組織の指示に従って非合法レースに無理矢理、参加させられる。優勝賞金は3200万ドルだというが、それよりも、レースに勝たなければKathrynも取り戻せないのだ。レース参加を拒否したり脱落したりすれば、Kathrynは殺されてしまう。しかし、わけのわからぬまま出かけて来てしまったので、車は仕事用のトラックだ。

Wendyは出産したばかりの主婦なのだが、暴力的な夫から逃げようと、ミニ・ヴァンでレースに参加する。車の中にはベビーシートがきちんと設置してあり、赤ん坊をあやすためのモービルも天井からぶら下がっている。しかし、ベビーシートに乗っているのは本当の赤ん坊ではなく、人形にすぎない。実は彼女の赤ん坊も組織に誘拐されてしまったのだ。

その他、さまざまな境遇の数十人が自家用車でレースに参加する。各レーサーには携帯電話があてがわれ、毎朝、テキスト・メッセージでその日のゴールが知らされて来る。初日はフロリダ州、第2日はジョージア州…という具合だ。ただし、メッセージはナゾナゾになっているので、それが解けなければ脱落してしまうことになる。また、ビリには罰則が待っている。

初日に最終位だったWendyは進行役のMr. Bright(Charles Martin Smith)から競合者のIvy Chitty(Taryn Manning)の写真と拳銃を渡され、「Ivyを抹殺せよ。失敗すれば、君は脱落だ」と言われる。Wendyは拳銃の撃ち方さえ知らなかったが、背に腹は変えられず、Ivyを殺そうとする。事情を聞いたIvyは「この人は本気で勝とうとしている」と感動し、自分のパートナーたちを見捨ててWendyのパートナーになってしまう。Wendyは結果的にIvyを殺さずに抹消することができたわけだ。

一方、Alexはというと、トラックの荷台にCorinna Wiles(Kristin Lehman)という謎の女が隠れていたため、彼女を狙う組織の追手に車をぶつけられ、トラックをボロボロにされてしまう。Corinnaはレースの目的地等のデータが入っているというメモリーカードを盗んだのだ。Corinnaは25年前、まだ幼かった頃に組織に誘拐され、彼女を救うためにレースに参加した両親がゴール寸前で他の車に激突され、死んだのだという。AlexはCorinnaをパートナーとして迎え入れることになる。なお、Mr. BrightはAlexが過去に犯罪に加担した事実を知っていた。Alexはそれを認めることにより、オンボロ・トラックに代わるスポーツカーを与えられる。

その他、親子や兄弟で参加しているレーサーたちもいて、それぞれにドラマがある。今後はレギュラーだけでなく、いろいろなゲスト・キャラも登場しそうだ。

ストーリー・テリングという面では『Lost』でお馴染みのフラッシュバックだけでなく、『Alias』のようなフラッシュフォワード手法も使われている。制作総指揮&脚本のTim Minear(『Drive』、『Standoff』、『The Inside』、『Wonderfalls』、『Firefly』、『Angel』)いわく、当初はフラッシュバックを使わないつもりでいたのだが、「使える物なら何でも使う」と開き直ったらしい。

映像的には「1台の車の中から道路を経由して、もう1台の車の中にカメラを移動する」手法が面白い。CGを使っているのは明らかだが、効果的な演出だと思う。

全体的にスピード感があるが、3話まで見た限りではキャラクター描写が物足りない。まあ、そういう面倒な部分をすっ飛ばして楽しめば良いのかもしれないが、それでは連続ドラマとしての醍醐味が損なわれ、単調になってしまうのではないだろうか?せっかく魅力あるキャストが揃ってるので、上手く活かしてほしいと思う。


公式サイト


キャスト
- Nathan Fillion: Alex Tully
- Amy Acker: Kathryn Tully
- Melanie Lynskey: Wendy Patrakas
- Kristin Lehman: Corinna Wiles
- Taryn Manning: Ivy Chitty
- Kevin Alejandro: Winston Salazar
- J.D. Pardo: Sean Salazar
- Rochelle Aytes: Leigh Barnthouse
- Riley Smith: Rob Laird
- Mircea Monroe: Ellie Laird
- Emma Stone: Violet Ashton
- Michael Hyatt: Susan Chamblee
- Dylan Baker: John Trimble
- Emily Stone: Violet Trimble
- Charles Martin Smith: Mr. Bright


関連記事&レビュー(英語)
- FOX Kicks Into 'Drive'; New series follows participants in an underground race
- Intrigue, speed and humor fuel a cryptic 'Drive'
- Screw the Bus: You've Got a Reason to Drive
- Drive Time! Angel's Tim Minear Starts an Amazing Race
- Review: FOX's 'Drive'
- Drive - April 15, 2007: The Starting Line and Partners


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (josetangel)
2007-04-21 07:56:24
これは「キャノンボール」をベースにしているのでしょうか?
私は結構期待していますよ。日本に来ないかなあ。
個人的にはフラッシュバックの手法はLOSTで飽き飽きしたので、着実に前に進む方が良いです。過去にキャラクターたちになんらかの繋がりがあったかどうか、あまり必要ないなあ。
タイトル通り、視聴者を駆り立てるテンションの高さを維持するのがドラマの売りなのじゃないかなあと思います。それに、これなら打ち切りになったところがゴール、ということも可能だし。(笑)
Amy Ackerは始めから出てくるようですね。
返信する
キャノンボール (ジョウ)
2007-04-21 08:24:42
そう、『キャノンボール』っぽいノリですね。

Amy Ackerは口がふさがれてるのでセリフなしですけど、チラッ、チラッと出ました。ただ、Imdbによると2回しか出てないようですので、今後しばらくは冒頭のrecapにしか出て来ないのかも?
返信する
たしかに (kenn)
2007-04-21 08:50:58
打ち切りにしやすいなあと、私も思いました。視聴率が悪くなるほど、ゴールに近づくという。

私、全く期待していなかったので、ポカーンと見て、結構楽しかったな、という感想でした。ただスピード感を出すなら、2時間弱の映画のほうが良かったのかな。ドラマならでは、の展開が出ないと長続きしないかもしれませんが、単純なので気楽に見られます。
返信する
ずいぶんお久しぶりです (キント)
2007-04-21 16:39:04
さほど期待していなかったので、今のところ楽しく観れてます。
何シーズンも引っ張れるような話じゃないと思うので、1シーズンできちんと完結して欲しいのですが...。

あと、あのウェンディーの赤ん坊って組織に誘拐されているのですか?
ウェンディーが精神的に不安定っぽい感じなので、施設に引き取られたのか、ウェンディーが自分から預けてるのかな~とか思ってました。
ハッキリ分からなかったので、自分とこのブログには、それに触れないようにして書きました(笑
返信する
セーフハウス (ジョウ)
2007-04-26 01:11:07
kennさん、私も「コレは映画向きかも?」と思いましたけど、第4話を見て、「あ、やっぱり、TVの連続ドラマとして面白いかも?」と思いました(笑)。第4話になって、ようやく盛り上がって来たような気がします。

キントさん、ご指摘ありがとうございます。ウェンディの子はセーフハウスに預けてあるんですよね(第4話でハッキリわかりました)。この場合のセーフハウスというのはスパイ物のソレとはちょっと違って、多分、親の虐待等から子どもたちを庇う施設みたいですけど…。

josetangelさん、Amy Ackerは第4話にも出ました。今後もきっと、『Raines』の幻影みたいな感じで登場するんでしょうね。
返信する