アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 3-15 "Left Behind" 【その1】

2007年04月07日 | TV: Lost
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年4月4日】※ケイトとジュリエットがジャックを巡って対決?ソーヤーがキャンプから追放される?

現在。

アザーズ村の遊戯室。ケイト(手錠をかけられている)はジュリエットが入って来るのに気付き、ドアが開きざま、ビリヤードの棒で殴りかかるが、逆にあっさりと床に投げ飛ばされてしまう。同時に、ジュリエットが持っていた皿が落ちて割れ、サンドイッチが床に散乱する。

ジュリエットは「食べ物を持って来てあげただけなのに」と言い、割れた皿とサンドイッチをそのまま残して出て行く。

Juliet: I was just bringing you something to eat. Enjoy your sandwich.

ケイトは打ちひしがれた表情でジュリエットを見送る。

フラッシュバック。

アイオワ州の田舎道。ケイトは車が故障したため、近くの給油所兼修理屋に運んでもらう。修理には2~3日かかるという。ケイトはレッカー車の運転手に名を訊かれ、「ルーシー」と名乗る。

給油所ではキャシディ(ソーヤーに騙された女性)がネックレスを売ろうとしていたが、店主は「どうせ紛い物だろう。警察に電話するぞ」と言っている。ケイトはキャシディのサクラになってあげようと、「あたしの父は宝石店を経営してるから、偽物はすぐにわかるわ」と嘘をつき、60ドルのネックレスを1つ買い取る。しかし、給油所の店主もレッカー車の運転手も結局、何も買わない。

男たちがいなくなると、ケイトは「さっきのお金、返して」と要求する。キャシディは「どうして、あたしを助けてくれようとしたの?」と訊く。ケイトは「女性同士で助け合う…っていうところかしら」と答えるが、キャシディは「警察に来られるとマズイ事でもあるんじゃない?」と見抜いていた。2人はなんとなく意気投合し、キャシディがケイトを街まで乗せて行ってあげるかわりに、ケイトがキャシディに酒をおごるという話がまとまる。

現在。

アザーズ村の遊戯室。ロックがケイトに別れを告げに来る。彼はアザーズたちとともにどこかに行くのだという。ケイトは「あなた、洗脳でもされたの?ジャックはどこ?」と訊く。ジャックはケイト同様、ここに置き去りにされるらしい。

Locke: I came to say goodbye.
Kate: Goodbye?
Locke: I'm leaving with them.
Kate: What the hell is going on? I mean, what are they doing to you? Are you brainwashed? Where did Jack go?
Locke: Jack didn't go anywhere, Kate. He's gonna have to stay behind like you.

ケイトが「奴らは信用できないわ!もし、故郷に帰らせてやるって言われたのなら、それは嘘よ」と言うと、ロックは「私は帰りたくないんだよ」と明かす。なお、ロックはアザーズらに対し、「ケイトは善人で頼りになって、頭が良くて正直で…」と懸命に訴えたのだが、その後にケイトの本当の素性を知らされたのだという。ロックは「幸運を祈るよ」と言って出て行く。

Kate: You can't trust them! If they told you that you'll get to go home, they're lying.
Locke: I don't wanna go home, Kate. I want you to know that I made a strong case for you. I told them that you were a good person... reliable, smart, honest. Then they told me who you were and what you'd done. Let's just say that forgiveness isn't one of their strong suits. Good luck.

ビーチキャンプ。ソーヤーがいつものように座って読書していると、突然、足を蹴られる。見上げると、ハーリーが立ちはだかっていた。ソーヤーが「一体、何だってんだよ!?」と言うと、ハーリーはあさっての方向を見ながら、「こっちを見るな。おいらがあんたと話してるのに気付かれちゃマズイ」と、ヒソヒソと話し始める。ハーリーの説明によると、キャンプの仲間たちが「ソーヤーを追放すべきかどうか?」という投票を明日行う事になったのだという。ニキとパウロの件等、いろいろあったため、「キャンプから半マイル程離れた場所に追放しよう」という話がまとまりつつあるらしい。

Sawyer: What the hell's wrong with you?!
Hurley: Don't look at me and pretend we're not talking. I'm not supposed to be here.
Sawyer: Good, then scram!
Hurley: Dude, you need to know that there's been some chatter... after Paulo and Nikki and everything. Well, tomorrow, there's gonna be a vote.
Sawyer: Vote for what?
Hurley: To decide whether or not to banish you.
Sawyer: Banish me?! Where?
Hurley: Well, there was debate about that, but the consensus was half a mile down the beach.
Sawyer: Consensus?!
(※リアリティ番組『Survivor』シリーズみたい?)

ハーリーとしてはソーヤーに状況を修正する機会を与えてあげようと、こうやって教えてあげることにしたのだ。要するに、何らかの形で「皆に償いをしろ」というのである。ソーヤーは水も食べ物も自分で調達してるわけではないから、この「社会」から追い出されたら困るはずだ。だが、ソーヤーは「おまえはデブで煩わしくて…それに、(そんな所に突っ立ってたら)せっかくの景色が台無しじゃねえか!」と悪態をつき、ハーリーを追い払う。

Hurley: I'm only saying this because there may be a way to fix it, to... like make amends.
Sawyer: I don't do amends.
Hurley: You might want to ask yourself about all the good things that come from being a part of this... society. I mean, you can't even feed yourself. You use our latrine. You drink the water that Steve brings every morning.
Sawyer: (腕時計を見ながら) You know how for 3 days, 10 hours and 15 minutes, I ain't allowed to use nicknames?
Hurley: Yeah.
Sawyer: Well, you, sir, Hugo, are rotund, annoying, and you're ruining my damn view. How's that for amends?
Hurley: You're making a big mistake, dude.

※「amend」は「(議案等を)修正する/(行状等を)改める/改心する」、「make amends」は「償う/弁償する」という意味で、「mend(直す/修理する/繕う/改める/改善する/改良する/好転する/快方に向かう)」が語源。

アザーズ村の遊戯室。ケイトは床の上で目覚める。先ほどジュリエットが持って来たサンドイッチが床に散らばっている。ケイトがパンを拾って口に入れた時、外がザワザワし始める。窓から様子を窺うと、数人の男たちがガスマスクを被っているところだった。間もなく、男たちはケイトがいる部屋のドアを開け、ガス缶(殺虫剤サイズ)を投げ入れる。ケイトは咄嗟に手近のタオルで口を覆うが、その甲斐もなく意識を失ってしまう。

フラッシュバック。

アイオワ州のバー。キャシディが「あんた、名前は?」と尋ねると、ケイトは「ルーシー」と答える。キャシディは間髪を置かず、「本当の名前は?」と訊く。ケイトは一瞬、「どう答えようか?」という顔になる。キャシディは「次に誰かに聞かれたら、ほんの1秒でも考えたりしてはダメよ」とアドバイスする。

「ルーシー」というのは聖女ルシアにちなんだ名だ。ケイトは少女時代に日曜学校に通っていて、カトリック聖女たちの名前を暗記させられたものだった。(そういえば、ケイトはモニカマギーという偽名も使っていた。)

キャシディ:「日曜学校に通ってたような娘さんがどうして警察を怖がってるわけ?」
ケイト:「2~3ヶ月前に継父を殺しちゃって…それから、あたしを逮捕した連邦執行官から逃げたの」
キャシディ:「なぜ?」
ケイト:「悪い人だったから」
キャシディ:「じゃあ、アイオワで一体、何してるの?」
ケイト:「母と話したいと思って」
キャシディ:「それは凄く難しいでしょうね。もし、その話が本当なら、お母さんは連邦捜査官たちに四六時中、見張られてるわよ」

Cassidy: So... what the hell are you doing in Iowa?
Kate: I want to talk to my mother.
Cassidy: You're gonna have a really hard time doing that because... if you did what you just said you did, the Feds are gonna be watching her 24/7.

ケイトは「どうにかする」と言うが、1人では到底無理だろう。キャシディはケイトを助けてあげることにする。その理由は「あたし、悪い男(ソーヤーのこと)に騙されて貯金を全部盗られちゃって、恥もかかされたの。だから、あなたがお母さんに会えるように手伝ってあげるわ。あたしたち2人のうち、1人には良い事が起こらなくちゃね」というものだった。

Cassidy: I fell in love with the wrong guy. And then, I gave him my life savings. He conned me and embarrassed me. He was a bad guy. So I'll help you get the meeting with your mom, Lucy, because one of us deserves something good.

※これは 3-4 "Every Man for Himself" のフラッシュバックよりも前の話。

現在。

ジャングル内。ケイトが目覚めると、ジュリエットと手錠で繋がれていた。

The Defiant Ones (1958) (Tony Curtis & Sidney Poitier主演) へのオマージュ?
Plot Outline: Two escaped convicts chained together, white and black, must learn to get along in order to elude capture.

浜辺。ソーヤーは釣りに挑戦する。もし、本当に追放されたりしたら、自分で食べ物を調達しなければならなくなるからだ。ジンとサンが近くで投網を使っている。ソーヤーはサンに向かって微笑むが、サンは睨み返すだけだった。ソーヤーは「どうやら、韓国陣の票は得られそうもないな」とつぶやく。

Sawyer: Ain't gonna get the Korean vote.

ソーヤーは運良く、大きな魚を捕まえる。そして、自分で切って内臓を取り出そうとするが、なかなか上手く行かず、ウンザリする。ソーヤーはあきらめ、ハーリーに「償いをするよ。追放されるのは困る」と訴える。ハーリーはソーヤーが魚臭いのに気付き、「自分で魚を処理することもできないわけ?ここに来て、もう3ヶ月近くになるっていうのに」とからかう。ハーリーはまず、「おいらをいろんなあだ名で呼んだことを謝れ」と要求する。ソーヤーは「おまえをデブって呼んで悪かったよ」と詫びる。(ここで、「デブとかジャバ・ザ・ハットとかジャンボトロンとかピルズベリー・ボーイとか…」って、延々とニックネームを並べるかと思ったが、それはなかった。)

Sawyer: Okay, let's do it.
Hurley: Do what?
Sawyer: I'm ready to do it. Make amends. Change the vote. I don't want to be banished, okay?
Hurley: Dude, you stink. What is that? Fish?
Sawyer: (背を向けながら) No....
Hurley: Did you try to gut one yourself? How have you not learned that by now? I mean, we've been here for... like 3 months.
Sawyer: Can we just do this?
Hurley: Do what?
Sawyer: Make nice.
Hurley: Apologize for calling me all those names.
Sawyer: I'm really sorry I called you rotund.
Hurley: Really?
Sawyer: (溜め息をつき) You're worse than a girl. Come on, let's spread the love.

ジャングル。ケイトは身体を起こし、ジュリエットの様子を窺う。ジュリエットは気を失っているようだ。ケイトがジュリエットのポケットナイフを使おうとした時、ジュリエットがその手首を掴む。

実はジュリエットもガス缶で眠らされ、気がついたらケイトが傍にいてナイフを持っていたのだ。もっとも、ケイトはナイフでジュリエットを傷付けようというのではなく、2人を繋ぐ手錠を外したいだけだ。ジュリエットは「時間の無駄よ。このナイフじゃ大き過ぎるわ」と指摘する。だが、ケイトはどうしてもアザーズ村に戻り、やはりガスで眠らされたであろうジャックやサイードを救出するつもりだった。どうせ、アザーズたちは皆、どこかに行ってしまったのだから、大した危険もあるまい。ジュリエットは自分がかつての仲間たちに置いてきぼりにされたと知らされ、「彼らの行き先は?」と訊く。ケイトは「ロックはそこまでは教えてくれなかったわ。何が起こってるのか皆目わからない世界へようこそ」と皮肉を言う。

Kate: We're going back.
Juliet: What? They did this to us. Why would we go back?
Kate: You say "they" like you didn't lock me in a cage and watch me break rocks all day! We're going back to your village because my friends were probably gassed just like us. Your people are gone anyway. I saw them all pack up and leave.
Juliet: What?
Kate: Locke came in to say good-bye. They were taking off, going somewhere else.
Juliet: Going... going where?
Kate: He didn't exactly tell me.
Juliet: (困惑した顔をする)
Kate: (ニヤリとして) Welcome to the wonderful world of not knowing what the hell's going on.

フラッシュバック。

ダイアン・オースティンの家。ケイトに変装したキャシディが現れると、連邦執行官のエド・マーズを含む6人の捜査官たちが彼女を取り押さえる。キャシディは「聖書を売って回ってるだけなのに」と言う。ケイトは少し離れた場所から双眼鏡でその様子を見ていた。

Marshal Edward Mars: Long time no see, Austen. (Cassidyのサングラスを外し) Who the hell are you?
Cassidy: I'm just selling Bibles.

ホテル。尋問から解放されて戻って来たキャシディが「あの連邦執行官に対して何をしたかしらないけど、もし本当に追い詰められたら、彼かあなたのどちらかが死ぬ事になるわ」と指摘する。キャシディはケイトに協力するのはもうイヤだというのではなく、ちゃんとした理由を聞かせてほしいのだ。

Cassidy: Figure it out? That marshal... I don't know what you did to him, but if he ever gets his hands on you, it's gonna be you or him.
Kate: Look, if you've changed your mind... if you don't want to help me, I get it.
Cassidy: No, I do wanna help you. But if I'm lying to federal agents, Lucy, so that you can have a chat with your mom, then I at least need to know that there's a pretty good reason.

ケイトは「継父(本当は実父?)はいつも酔っ払って母を殴ったりしてた。だから、事故に見せかけて、彼の家を吹っ飛ばしてやったわ。その家には母が一生暮らして行けるだけの保険をかけておいてあげたんだけど、(真相を知った)母はあたしの事を通報したのよ。あたしよりも彼を選んだってわけ。だから、母と話をしたいのは…あたしが愛していて、あたしを保護してくれるはずの母がどうして、あたしを裏切ったのかっていう理由を知りたいからなの」と打ち明ける。キャシディは「わかったわ。じゃあ、行きましょう」とケイトを促す。

Kate: He... er... used to get drunk and beat up my mom. So I blew up his house. I made it look like an accident... a gas leak. Took out an insurance policy on the house for her, set her up for life. And then she gave me up, chose him over me. So the reason I need to talk to her is someone I love, someone who's supposed to care about me betrayed me... and I want to know why!
Cassidy: Well, then let's go find out.

【その2】に続く。)


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