アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 3-22 "Through the Looking Glass" 【その5】

2007年06月06日 | TV: Lost
(【その4】からの続き)


現在。

山中。ジャックの一行はベンをロープで引き連れ、行進を再開する。

ベンのウォーキーから「アテンション、アザーズ。応答せよ」という声が聴こえて来る。「我々はロクデナシ野郎どもを撃退した。残りのおまえらも吹き飛ばされたくなかったら、我々のビーチには近付くな」

Hurley: Attention, Others. Come in, Others. If you're listening to this, I want you to know that we got you bastards. And unless the rest of you want to be blown up, you best stay away from our beach.

ジャックが「ハーリーか?」と応答する。ハーリーはサイードたちを救った顛末を簡単に説明する。ジャックたちは皆が無事だと知り、大喜びする。

Jack: Hurley?
Hurley: Jack?
Jack: Where are you? What's going on?
Hurley: Dude, I'm back at the beach.
Jack: What?
Hurley: Yeah, I went back to help Juliet and Sawyer. I saved them.
Jack: They're okay? Juliet...
Hurley: Everyone's fine. Me, Sawyer, Juliet, Sayid, Jin, Bernard... we're all...
Jack: Wait. Bernard and Jin and Sayid... they're with you?
Hurley: Yeah, dude, I told you. I saved them all!

ジャックは「こっちはもうすぐ通信塔に着く。そっちはとりあえず、そのままビーチキャンプにいた方が安全だろう」と提案する。ハーリーは「わかった。そっちから連絡があるまで、ここにいるよ」と応じる。

Jack: Stay put. We're almost to the tower. It's safer there.
Hurley: Yeah, dude, we'll stay put until you... like... phone home.

※劇場映画『E.T.: The Extra-Terrestrial』(1982年)のE.T.のセリフ「E.T. phone home.」より。

クレアが「チャーリーはどうなの?もう戻って来た?」と尋ねる。ハーリーは「まだだけど、今頃はこっちに向かってパドルを漕いでると思うよ。心配しなくても、きっと大丈夫だよ」と答えながら、海の方を不安そうに見遣る。

Claire: What about Charlie? Did he make it back yet?
Hurley: Not yet, but they're probably paddling home as we speak. Don't worry. I'm sure he's fine.

ザ・ルッキング・グラス・ステーション。チャーリーは床の潜水具(?)を指し、デズモンドに「それ、片付けときなよ。その間においらが『Good Vibrations』を打ち込むからさ」と言う。(「溺れる」と予言されてるのだから、先に潜水具を身につければ良いのに?デズモンドが使うという手もあるし…。だいたい、わざわざ片付ける必要がどこにあるのか?)

デズモンドはプールの反対側のロッカーに向かって歩き出す。チャーリーはふと思いつき、「フラッシュ(ヴィジョン)はまだ見えるかい?」と尋ねる。そう言われてみると、しばらくヴィジョンを見ていない。デズモンドは安堵した表情で「いいや」と答え、再び歩き出す。

チャーリーは通信室に入る。黄色いランプが点滅を続している。その下のキー・パッドには「1」から「16」までの番号ボタンが並んでいる。チャーリーは目を閉じ、『Good Vibrations』をハミングしながら、リズミカルにボタンを押して行く。

♪ 5、4、5、8、7、7、5、5、4、3、7、7、6、1、1、3。

黄色いランプが消える。水は溢れて来ない。チャーリーは一安心し、「何が運命だって?」とつぶやく。

Charlie: So much for fate.

数秒後、赤いランプが点灯する。「Incoming Transmission」…島の外部(?)から通信が入って来たのだ。モニター映像はノイズだらけだが、声は聴き取る事ができる。

「もしもし?聞こえますか?」と女性の声が尋ねる。
「はい、聞こえます」とチャーリーが答える。
「そちらはどなたですか?」
「チャーリー…チャーリー・ペイスといいます。オーシャニック航空815便の生存者です。私たちは島にいるんです。生きてるんです」
「島?位置はどこですか?」

モニターの映像がハッキリする。チャーリーは彼女を知らないが、その顔はペニーだ。

「わかりません。そちらはどなたですか?」
「ペネロピーといいます。ペネロピー・ウィドモアです。この周波数をどうやって受信なさってるんですか?」

チャーリーは大声でデズモンドを呼ぶ。

ペニーは「今、デズモンドとおっしゃっいましたか!?」と顔を輝かせる。
「はい」
「彼は無事なんですか?」
「ピンピンしてますよ!ええと、あなたは例の船に乗ってらっしゃるんですか?」
「何の船ですか?」
「あなたの船ですよ…海岸から80マイル離れた所にある。ナオミがパラシュートで降りて来たんです」
「私は船には乗ってません。ナオミというのはどなた?」

Penny: Hello? Can you hear me?
Charlie: Yes, I can hear you.
Penny: Who is this? Who am I speaking to?
Charlie: Charlie. Charlie Pace. I'm a survivor of Flight 815. Oceanic Flight 815. We're on an island. We're alive.
Penny: An island? What's your location?
Charlie: I don't know. Who's this?
Penny: This is Penelope. Penelope Widmore. How did you get this frequency?
Charlie: (ロッカーの方に向かって) Desmond!
Penny: Did you just say, "Desmond"?
Charlie: Yes.
Penny: Is he okay?
Charlie: He's brilliant! Hey, are you on the boat?
Penny: What boat?
Charlie: Your boat. 80 miles off shore. Naomi parachuted.
Penny: I'm not on a boat. Who's Naomi?

プールの反対側にあるロッカー付近。名前を呼ばれて振り向いたデズモンドはミハイルの死体(?)がなくなっているのに気付き、チャーリーに警告するため、通信室を目指して走る。

通信室。覗き窓(今回のタイトル!以下、「覗き窓A」)を外側(水中)からトントンと叩く者がいる。なんと、ミハイルだ。こいつは不死身なのか!?ミハイルはニヤリとし、手榴弾のピンを抜く。チャーリーはデズモンドに向かって「ペニー!」と叫び、通信室のドアをロックする。(なぜ、プール側に出てからロックしないの?通信室側からしかロックできないのかな?)

手榴弾が爆発し、覗き窓Aが割れ、海水が通信室に溢れて来る。浸水のせいか、デズモンドが到着した時にはペニーとの通信は切れてしまっていた。デズモンドはプール側から、通信室のドアの覗き窓(「覗き窓B」)を消火器(一応、置いてあったのね)で割ろうとするが、ビクともしない。

通信室内のチャーリーはサインペンで自分の手のひらに「NOT PENNY'S BOAT (ペニーの船じゃない)」と書き、覗き窓Bにピタリとつける。デズモンドが覗き窓Bを挟む形で自分の手をチャーリーの手に合わせる。チャーリーは微笑み、水に身体を任せながら胸の前で十字を組んだかと思うと、やがて動かなくなる。

※チャーリー役のDominic Monaghanは普段から、自分の手をメモ帳代わりに使う癖があるという。

山中。これまで大人しくしていたアーロンが突然、泣き出す。何かに怯えているのだろうか?ナオミがクレアに「無理ないわよね」と言う。大人たちだって怖いのである。

Claire: Shhh. Hey, Aaron. It's OK, sweetie.
Naomi: What's the matter?
Claire: I don't know. I think he's just a bit scared.
Naomi: Hard to blame him.

※アーロンはチャーリーの死を悟ったのか?

その時、ナオミの衛星電話の赤ランプが緑色に変わる。どうやら、チャーリーが妨害電波発信装置をオフにする事に成功したようだ。

Naomi: What's your boyfriend's name? The rock star who swam down to the station?
Claire: Charlie.
Naomi: Charlie just got us rescued.

※ナオミはつい前日、チャーリーに「死んだはずのロックスター云々」と話したばかりなのに、もう名前を忘れてしまったのか?それとも、その話は最初からデタラメだった?

ナオミはジャックの所に駆けて行き、「彼、やったわよ!緑のランプが点いたわ!妨害電波がなくなったのよ!」と伝える。ところが、いざ試してみると、サイードの懸念通り、ダニエールの救難メッセージにブロックされてしまう。

ダニエールが「それはもう問題じゃないわ。着いたのよ」と言う。

一行がダニエールに導かれて丘を越えると、紅白に塗られた通信塔が目の前に聳え立つ。数人が通信塔の下方の小屋に入る。小屋の中には通信機器があふれており、テープもいくつか置いてある。スピーカーからはダニエールのフランス語の救難メッセージが聴こえて来る。

ダニエールはアレックスに「あたしはこれを16年前に録音したの。あなたが生まれる3日前よ。もう必要ないわね」と言ってスイッチを切る。(「今の故郷はここ」だと思うのなら、なぜ、もっと前にスイッチを切っておかなかったのか?)

ナオミは衛星電話をいじりながら、「この中では信号がキャッチできないみたい」と言い、外に出る。すると、やはり反応があった。一同は「この島を脱出できる!」と湧き上がるが、ジャックは「俺は家に着いてから祝うよ」と慎重だ。

Naomi: I'm getting something.
Kate: It's going to work! It's happening! We're gonna get off this island!
Jack: I'll celebrate when we're home.

縛られたままのベンが「ジャック、君が仲間を救ってるつもりなのはわかってるが、やめるんだ。これは間違いだ」と食い下がる。しかし、ジャックにはこれ以上、ベンに耳を傾けるつもりはなかった。ジャックは自分の決断に自信を持っていた。

Ben: Jack, I know you think you're saving your people, but you need to stop this. It's a mistake.
Jack: The mistake was listening to you.
Ben: I'm telling you, Jack, making that call is the beginning of the end.
Naomi: I've got it. I've got a signal!
Ben: Jack, please. You don't know what you're doing.
Jack: I know exactly what I'm doing.

衛星電話のディスプレイに「Connected (接続完了)」という文字が浮かび上がった時、ナオミは電話を落としながら倒れる。その背中にはナイフが刺さっていた。ロックが投げたのだ。

ジャックが「ジョン!」と叫んで睨みつける。ロックは「やるべき事をやっただけだ」と言う。

Jack: John!
Locke: Step back, Jack.
Jack: What did you do?
Locke: What I had to do, Jack.

地面に落ちた電話が鳴っている。ジャックがそれを拾い上げる。

ロックが威嚇弾を撃ち、「君を撃ちたくはない」と言う。ベンが「やるんだ、ジョン!ジャックを撃て!」とけしかけるが、ロックはベンに軽蔑の目を向けるだけで相手にしない。

Locke: I don't want to shoot you.
Ben: Do it, John! Shoot him!

ダニエールがベンを殴って黙らせる。電話が鳴り続ける。

ロックは「頼むから、電話を下に置いてくれ」とジャックに懇願する。ジャックは「あんたのせいでこの島に閉じ込められるのはもうたくさんだ!」と叫ぶ。
「必要とあらば、君を殺すぞ」
「やるなら、やれよ、ジョン」

Locke: Please... put the phone down.
Jack: No, you're done keeping me on this island!
Locke: I will kill you if I have to.
Jack: (Lockeに歩み寄り) Then do it, John.

ロックは拳銃を構え、ジャックを見据える。だが、結局、撃てない。

衛星電話から「こちら、ミンコースキー」と、男性の声が聴こえる。ナオミの仲間に繋がったようだ。

ジャックが「そちらはどなたですか?」と訊くと、逆に「そちらは?」と訊き返される。ジャックは自分の名前を名乗ってから、「そちらは船…貨物船ですか?」とあらためて尋ねる。

Jack: Who is this?
Minkowski: Who is this?
Jack: My name is Jack Shephard. Are you on the boat? The freighter?

ロックはジャックに「君はこれをやってはいけないはずなんだ!」と言いながら、歩き去る。

Locke: You're not supposed to do this!

ミンコースキーは「この周波数をどうやって得たのだ?」と訊く。
ジャックは「ナオミです」と答える。
「ナオミ?彼女を見つけたのか?あんたは何者なんだ?」
「オーシャニック航空815便の生存者の1人です。こちらの場所は特定できますか?」
「ああ、できるとも。ジッとしていたまえ。すぐにそこに行く」

Minkowski: How did you get this frequency?
Jack: Naomi.
Minkowski: Naomi? You found her? Who are you?
Jack: I'm one of the survivors of Oceanic Flight 815. Can you get a fix on our location?
Minkowski: Hell, yeah, we can. Sit tight. We'll be right there.

※このシーンは第1シーズン・フィナーレでイカダ組がMr. Friendly(トム)らに遭遇した時を彷彿とさせる?もしかすると、ミンコースキーは外世界から来たのではなく、アザーズに敵対する別の島か基地から来たのかも?


(【その6】に続く)


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