試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-430[ミツK6F] 青帯車 AU75B(S)冷房機換装試行 (元モハ102-2040 AU75冷房機転用) ※WIN製

2017-08-31 21:20:11 | 国鉄/JR301系,103系1000番台
東芝。

AU75冷房機交換のためWIN製JR103系サハ103-430(ミツK6F)を入場させた。
サハ103-430は103系1200番代10両編成化時に浦和区から転入したサハ103形0番代である。
A-A基準に則っており三鷹区転入時には二段窓上昇制限を追加した程度で地下鉄線運用に入った。


JR103系1200番代ミツK6F 青帯未更新車。
ミツK6F:Tc1204-M1211-M'1208-M1210-M'1207-T430-M1214-M'1210-M1212-M'c1204
※イメージ編成:非ユニット窓。

WIN製サハ103形地下鉄色はマイクロエース製103系1200番代ミツK6F青帯冷房改造車組成のため導入した。
異社混結よりも103系1200番代の10両編成化が勝り回着させている。
WIN社は倒産してしまい今となっては貴重な車両になってしまった。
所有車両では唯一のWIN製でもある。
メーカーの違いにより原形のサハ103-430は編成から明らかに浮く存在となった。
これまで3次に渡り103系1200番代の雰囲気に近付けるための改修を行っている。


サハ103-430 青帯車(ミツK6F:103系0番代)。

第1次改修では屋根周りの塗装をグリーンマックス製103系に準拠した色合いに変更した。
床下機器配置もグリーンマックス製103系用部品を転用しユニットブレーキから脱している。
この時に歪み易い傾向があるとの情報を得た屋根板をゴム系接着剤で車体に接着した。
第2次改修で側面行先表示器のステッカー貼付を行いミツK6Fは大凡実車の雰囲気に近付いた。
失敗に終わったが第3次改修時にマイクロエース製103系用ベンチレーターへ交換している。
ベンチレーター色温度統一が最終目標だったがLOT違いにより形状統一までが限界だった。


入工中の元モハ102-2040,サハ103-430 (部品取車,ミツK6F)。

サハ103-430は第一次改修時に製品仕様のAU75B(M)冷房機をねずみ色1号へ塗装変更した。
これがベンチレーターとの色温度差を強調しているように思えた。
屋根上機器色温度をマイクロエース製品に近付けるべくAU75冷房機を交換する。
AU75冷房機はベンチレーター同様マイクロエース製元モハ102-2040からの転用とする。
鋼製キセ+クレーンフック2箇所仕様でAU75B(S)冷房機をモデルにしているらしい。
実車も三鷹区転入当時はAU75B(S)冷房機を搭載していたように記憶している。
ミツK6Fのプロトタイプと合致するためサハ103-430のAU75冷房機交換に着手した。


AU75B(M)冷房機を撤去したサハ103-430用屋根板。

サハ103-430は第1次改修時の屋根板固定化により在姿のまま作業を進めるしかない。
幸いWIN製103系のAU75B(M)冷房機はTOMIX製High-Grade製品同様嵌合爪固定式だった。
枕木方向の嵌合爪に近い箇所を押し込み屋根板を存置したまま撤去が行えている。
仮に失敗した場合に備え屋根板への加工は見送る。


嵌合方式の異なるマイクロエース製AU75B(S)冷房機。

次に元モハ102-2040の屋根板からAU75B(S)冷房機を取り外す。
嵌合は2本脚の溶着式でWIN製とは全く異なっていた。
サハ103-430への取付も課題となったがそれ以上に無瑕でのAU75B(S)冷房機撤去が必要になった。
試しに屋根板を湾曲させたところ屋根板から2エンド側の取付脚が浮いてくれた。
取付脚径の太い1エンド側は更に湾曲度を高めやや強引に取り外している。
AU75B(S)冷房機本体は無傷で所期の目的は達成された。
部品取車の元モハ102-2040は床板,屋根上機器の転用に至り用途を全うしたと思う。


枕木方向の幅が異なるAU75冷房機 (WIN製,マイクロエース製)。

元モハ102-2040,サハ103-430から撤去したAU75冷房機を比較した。
全長はほぼ同一だったが枕木方向の幅はWIN製よりマイクロエース製が広い。
WIN製屋根板にはAU75冷房機取付部に凹面が設けられている。
搭載位置は線路方向を凹面に合わせ枕木方向の差異はランボードとの間隔で吸収させる。
これで上手く行かない場合にはAU75冷房機交換を中止する。


取付脚の一部を切除したマイクロエース製AU75B(S)冷房機。

屋根板へマイクロエース製AU75B(S)冷房機を仮合わせすると取付孔は隠せそうだった。
枕木方向の幅はランボード間隔内に収まるため中心合わせさえ気を使えば良い。
WIN製屋根板への取付はゴム系接着剤を用いた。
これも失敗に備えての対処である。
AU75B(S)冷房機の取付脚を屋根板に接触する程度まで短縮した。
ゴム系接着剤は屋根板へ厚く盛り取付脚下部を包み込み固定させる。


マイクロエース製AU75B(S)冷房機に置き換わったサハ103-430。

2点止めであり剛性には多少の不安が付き纏うがゴム系接着剤の粘着力に賭けた。
線路方向を合わせ枕木方向をランボード基準で微調整し屋根板との平行を出している。
採用例のあるAU75冷房機裏面の四隅にゴム系接着剤を塗布する6点止めも考えた。
しかし微調整をし難くさせる恐れがあり取り止めている。
結果枕木方向の幅が気にならない程度の位置で収まってくれた。


違和感無く収まったAU75B(S)冷房機 (モハ102-1032,サハ103-430:ミツK8F,ミツK6F)。

取付位置を確認するためマイクロエース製モハ102-1032青帯車(ミツK8F)を比較に持ち出した。
モハ102-1032にはAU75E冷房機が搭載されている。
同じAU75系冷房機でステンレスキセと鋼製キセの違いしか無いように見えた。
これはWIN製屋根板のランボードが狭かったお陰である。
マイクロエース製屋根板と同じモールドであればクーラーキセの一部がランボードに張り出していたと思われる。


マイクロエース製屋根上機器で揃ったサハ103-430 (モハ102-1207,サハ103-430:ミツK6F)。

サハ103-430はミツK6F唯一のAU75冷房車で俯瞰からも独自の存在感を放つ。
単独施工のベンチレーター交換は失敗だったがAU75冷房機交換で多少緩和されたように感じる。
結果的に屋根上機器は全て元モハ102-2040からの転用品に変わった。
マイクロエース度が高まり入場前より屋根上の一体感は向上したように思える。
ゴム系接着剤で固定したAU75B(S)冷房機は何処か頼りない安定度になった。
但し元の位置へ勝手に戻るためしばらくは2点止めを維持したい。
仮に脱落した際は6点止めに変更すると思う。




サハ103-430青帯車(ミツK6F:マイクロエース製AU75B(S)冷房機換装試行)。
※非ユニット窓。

AU75B(S)冷房機化を終えサハ103-430が竣工した。
実車のAU75B(M)換装時期が判らない上に記憶頼りのAU75B(S)冷房機搭載だった。
ミツK6Fは全車非ユニット窓でイメージ編成からの脱却は永遠に行えない。
サハ103-430はある程度の体裁を保てており多少の齟齬は気にしなくても良いだろう。

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