甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

中央公民館

2008-01-13 12:28:51 | 盛岡散歩


・中央公民館 愛宕町14-1

 最初は城中で用いる薬草を栽培した「御薬園」、やがて庭園としても整備が進み、藩校「明義堂」もこの地に。維新後は南部家別邸となり、その後県の管理を経て盛岡市の管理に。そして現在は公民館として活用されているものです。

 そんな来歴ですから、ここは普通の公民館ではありません。もちろん市民の様々な活動に対応する公民館施設はありますが、むしろそれ以外の施設の方が広いのです。

 例えば、公民館の建物の一部は「郷土資料展示室」として、ちょっとした博物館となっています。隣接する公民館別館は南部家別邸の一部。また旧中村家住宅(重要文化財)は惣門付近から移築されて公民館敷地内に保存されています。そして広い庭園。明治天皇行幸時の行在所「賜松園」の一部である聖風閣、俳人山口青邨の旧宅「愛宕亭」、原敬別邸の東屋「白芳庵」が移築されています。



 中村家は木津屋さんの向かいにあった呉服商で、屋号は「糸治」。昭和49年に移築されるまで惣門界隈の風景を作っていたのですね。冬期間閉鎖なので外から覗き見です。



 立派なうだつ。藩政末期の町屋です。



 郷土資料展示室には城下町盛岡のあゆみ、城下町の生活と文化、盛岡の文化財、ふるさとの歳時記等の展示があります。残念ながら写真撮影は禁止されており、唯一撮影OKなのが鹿踊りとチャグチャグ馬っこの展示スペース。お城の復元模型や様々な絵図に目が釘付けで、写真に撮って自宅でも堪能したかったのですが・・・。藩主の具足や秀吉の朱印状など貴重な資料も多数展示してありますので何度でも足を運ぶことにします。



  


 冬期閉鎖中の庭園を覗き見。雪の庭園も美しいです。



  開館時間  午前9時~午後5時(受付4時30分まで)
  休館日   毎週月曜日
  見学料金  一般150円 高校生100円 小・中学生50円
  (他の博物館も見るなら「もりおかぐるっと博物館」共通入館券がお得です)
 
  ※旧中村家・庭園は冬期間閉鎖


 新春特別展として「岩手現代刀匠と郷土刀」を1月27日まで開催中。日本刀の危険な美しさに背筋が伸びます。