私は今社会福祉の勉強をしているのであるが勉強をしていていつも気になることがある
それは中途半端な英語をそのまま専門用語としてカタカナで表現している例がやたらと多いのである
通常日本では新聞でも会話でも使わないような言葉で、それでいてアメリカでは会話などで普通に使われている英語をそのままカタカナ語にしてしまっている
例えば「バリデーション」、「インテグレイト」、「トレランス」などなぜか英語を日本語に訳さずそのまま使っている
これはわざと専門家がやっていることを一般人に難しく思わせるように使っているようにしか思えない
あるいは言葉のあいまいさで肝心の学問の中身をごまかしているようにも思える
明治時代なぜ日本が急速に世界に伍して軍事や産業の近代化を進めることができたのか?
それは外国語をそのまま日本に持ち込むのではなく一つ一つの外国の言葉を日本語に変換し日本人が誰でも理解できるように造語(新語)を作ったからである
特にそれは自然科学において顕著であり「科学」や「物理」、「沸騰」、「凝固」、「溶媒」などすべて明治以降の産物である
このように漢字を使った新たな日本語を作ることにより自然科学を理解しやすくなり急速に日本の産業や科学は発展していった
中国などはこの明治以降にできた日本の漢字の影響を今も多分に受けている
また他のアジア諸国は英語をそのまま使っているパターンが多い(インドやフィリピンなど)
今外来語の使用が多いと言えばIT関連の用語であろう
アメリカの言葉を日本語に訳す労力をせずそのままカタカナ言葉であらわすのでまったくちんぷんかんぷんである
できれば専門家の人は外国の言葉をそのままカタカナ語にするのではなく日本人でもイメージしやすい日本語に変換して日本語訳すべきである
その労力を惜しむから日本で世界をリードしてITを引っ張る人材や企業が出てこないのである
楽天は社内公用語をすべて英語に変えたがそれはそれで一つの良い方法であると思う
一番まずいのは中途半端な外来語を使用することにより一つ一つの言葉の意味が分からないまま物事を実行することである
しっかりと学問も仕事も頭の中で理解した上でやっていかなければすべての作業がブラックボックスとなってしまう
福島第一原発はもともとGEが40年以上前に設計し建てた建造物である
この原発で作業していた人はこの原発のメカニズムをすべて理解できていたであろうか
畑村委員長による原発事故調査委員会によると原発事故後の収束作業処理手順において福島第二原発と比して不手際な点があったと指摘されている
自分がやっていることを理解できないことは一歩間違えると人間の種の存続にまでかかわってくるのである
一つ一つの言葉の理解を深めていくことが学問の真の理解につながり、それが国の盛衰にも繋がっていることを理解すべきである