cogito ergo sum

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昨夜の芸術劇場より。

2008-07-05 | Weblog
ちょっと臨時なのですが、自分の覚書をかねて。

昨夜深夜のNHK、「芸術劇場」を見ました。
スティーヴ・ライヒ特集と題し、現代音楽家である彼の代表作といえる、
『18人の音楽家のための音楽』と『Different Trains』を放送していました。
先のほうは作曲者である本人もゲストとして参加したオペラシティでのもの、
後者はNHKスタジオでの録音から、の放送でした。

私は彼の音楽を聴いたのは今回が初めてだったのですが、紹介などで一般的に言われている、ミニマルミュージックを代表するアメリカの作曲家、といった表現から予想していたものとは違う、非常にひきつけられる、考えさせられるものでした。

本人自身ドイツ系ユダヤ人である、ということもあり、ホロコーストに関する考察も深く、非常に興味深いものがあります。

『18人の~』では、11のコードのサイクルを基本とし、それぞれのコードには短い曲がそれぞれ割り当てられていて、曲の終わりには元のサイクルへと戻っていく、というスタイルの新しいアイディアが展開されていて、確かに繰り返しのミニマルミュージック、テクノ的な雰囲気もありながら、ただのトランスといった単純な感覚ではなく、ハーモニックでもあり、凡庸な繰り返しのようでいて飽きることがなくひきつけられる、テクノ的機械性も感じるのに、そうでありながら、どこか太古の自然に包まれているような感覚にさせられる…哲学科の芸術部を卒業して、アフリカ音楽の影響も深く受けているといった彼の経歴からきているものなのか、非常に不思議な世界が感じられました。

『Different Trains』では、インタビューで録音された古い肉声を使用、その肉声が奏でる音程に合わせて弦楽器のメロディーが反復され、加速するといった、これも新しい手法が使われていて、時をかける列車のイメージで、汽笛を随所にちりばめながら、3部の形式で第二次世界大戦をモチーフに、ホロコースト、戦後の混乱、一攫千金を狙う人々…など、列車が深く関与する歴史を克明に描き出していくところがとても印象的でした。
音楽であるとともに非常に哲学的で、まだまだ読み解くべきところがある、深く研究してみたくなる、そんな印象をもちました。

正直、これほどひきつけられるとは思っていなかったので、自分でも驚いています。
まだそのぶん自分の中でも整理できていないところが大きいのですが…

テレビを通してのたまたま、の出会いでしたが、なにかこう、私のなかで、大きな出会いだったように感じています。
もう少し追ってみたい、考えてみたい、
久々の衝撃、
大きな出会いでした。

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2 コメント

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ミニマル (aiai-emiemi)
2008-07-06 11:00:07
こんにちは!。

私も観ましたよ!。途中からだったんですが、画面からでてくる音で、すぐにスティーブ・ライヒだとわかりました。

私は打楽器奏者だったので、ライヒの作品はかな聴きこみましたよ(笑)。

マリンバフェイズ、ドラミング・・など、ライヒの名作と呼ばれる作品はすべて聞きました。

多分・・私の性に合ってるのだと思います。
芸術劇場でやっていた作品もよかったですね。

またCD引っ張り出して聴きたくなりました。
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>aiai-emiemiさん (jasminum_2007)
2008-07-06 11:17:16
こんにちは☆コメントありがとうございます。
打楽器、されていると、ページのほうで拝見していたので、お詳しいかも…と思っていました。
当たりでしたね(笑)
これまで打楽器系のものに触れることがあまりなかったので、ライヒの作品も初めてだったのですが、直感で惹かれるものを感じたので…
私もこれからいろいろ聴いてみたいと思います。
CDも探しに行ってみよーっと♪
ありがとうございました。
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