ほんちゃんの古寺巡礼

仏像めぐり(見仏)、御朱印集めの軌跡を記す、古寺巡礼ブログです。

じっちゃんの守る釈迦堂@成田山

2006-07-29 16:17:18 | お寺レビュー
今回は成田山新勝寺(2006/07/16拝観)。かつての本堂であった釈迦堂を紹介します。
初詣の映像でおなじみ大本堂の向かって左手に釈迦堂は建っています。
まず目を引くのは、お堂の壁面に彫られた五百羅漢と扉に彫られた二十四孝図でしょう。
特に五百羅漢図はひとりひとりの羅漢の彫り分けぶりが実に見事でビックリしました。
このお堂が建てられた当時(安政年間=要は幕末)は五百羅漢信仰が盛んだったようです。
亡くなった親類縁者にそっくりな羅漢を探し当てることで供養としていたとか。

ランニングシャツ姿をした堂守のじっちゃんは、左手に帳面、右手に筆を持ち、
さらさらっと器用に御朱印を書いてくださったのでした。
まるで短冊に一句書き付けるかのよう。
その後、じっちゃんの許可を得てお堂の中へ。
よく磨かれた釈迦三尊(脇侍は普賢と文殊)がピカピカと輝いてました。
三尊のさらに両側に千手と弥勒。合計五体の仏が須弥檀に安置されています。
五体ともまだイキイキとされている印象を受けました。
古い仏像の出しているわび・さびはほとんど感じられません。
江戸時代の建造物なので天井や欄間もチェック。すると、佳品があるわ、あるわ。
天井画の龍と天女にとりわけグッと来ました。欄間では鳳凰や孔雀が舞ってます。

さらに本堂の裏側へまわると、ちーっちゃな大日如来を発見。
真言宗のお寺だけに、裏仏のこの方が実はご本尊なのでしょうか??
そんなこんなで、仏と彫刻で満載のすばらしいお堂を堪能しました。
地元千葉にもいいものありますね。今後掘り下げていこうっと。
釈迦三尊像@成田山御朱印「釈迦如来」

ジェット機と仁王

2006-07-22 19:19:45 | お寺レビュー
今回は芝山仁王尊(2006/07/16拝観)。

仁王門は御堂の形式をとっています。
御堂に上がりこんでのんびりと仁王を拝観。
畳敷きの須弥檀に阿吽がそれぞれ安置されてました。
張り替えたばかりのみずみずしい畳は心地よいですね。
阿吽ともに頭の大きさが際立っているように見えました。

仁王門の奥には本堂や三重塔など。
本尊の十一面観音は非公開。御前立ちの十一面観音は年1回の公開。
というわけで、本堂の仏像は拝観ならず。
飾られている写真で見た御前立ち観音は「ほえー」とするくらいキレイでした。
そして、本堂の天井と柱に施された彫刻がまた見事。
雰囲気としては日光東照宮の左甚五郎っぽい。
さらに、本堂に併設されている芝山ミューゼアムで埴輪と仏像を堪能。
大日如来にしびれてきました。

火除け、盗賊除けにご利益があるということで、
江戸時代には成田山と肩を張るくらい参拝客で賑わっていたとか。
今では、のんびりと時間の流れる伽藍の上を、
成田空港から飛び立つジェット機がひっきりなしに通り過ぎます。
うーん、何ともミスマッチな光景だ。
大わらじ御朱印「芝山仁王尊」