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運命のボタン

2010年05月08日 20時24分31秒 | 映画 あ行
評価:★★★☆【3,5点】



雰囲気は50年代のミステリー映画のよう。

効果的に使われるレトロ調な音楽、シーンのところどころで
意図的に高コントラストにし、不思議な感覚を醸し出す画作りはグッド!
この撮影により、終始、非日常的雰囲気プンプンで
かの有名な難解ミステリー映画『マルホランド・ドライブ』を彷彿する。
四角い小包を届けに来た老紳士の乗る黒い高級セダンもそっくり。



1976年12月16日、朝5時45分、
ヴァージニア州郊外に暮らすルイス夫妻宅の玄関のベルが鳴る。
しかし、妻のノーマが出ると、そこには誰もおらず、
ひとつの四角い箱が置かれているだけだった。

そして、夫のアーサーがその箱を開けると、
中には赤いボタンが付いた奇妙な木製の装置が入っていた。
午後5時、夫妻宅にアーリントン・スチュワードと名乗る男が訪ねてくる。
男は夫妻に、赤いボタンを押せば2つのことが起きると告げる。

第1にどこかで見知らぬ誰かが死に、
第2に現金100万ドルが夫妻のものとなる。
決断の期限は24時間。
経済的に追いつめられていた2人は、やがて葛藤の末に、
ついにボタンを押してしまうのだったが…。
<allcinema>



見知らぬ誰かなら心は痛まないのか?
逆に、そのボタンを押した見知らぬ誰かによって
自分らが命を落とすこともあるわけだし・・・。

ま、とにかく前半は奇妙とか謎とか不思議とか
登場人物も脇を見渡すと、うす気味悪い人間がそこかしこに。
チョットしたシーンにも、意味ありげな演出を多用し
これは絶対に後半への伏線的要素をネラっているんだなと思わせる。

ところが話が確信に迫って行く後半になると、何故か
更に怪しい連中が登場してきます、ワタシ的には
老紳士の言う“従業員”らが出てきた瞬間、M・ナイト・シャマランの
『ハプニング』系のめちゃ安B級映画に成り下がって行く絶望感に支配された^^;

短編小説を長編映画にしたようですが、ふろしきを広げ過ぎて
最後に収拾がつかなくなってしまった見本のような映画かもしれない。

それでも普通以上の評価をつけたのは、やはり後半に行くまでの
ワクワク感、恐怖感、サスペンス、ミステリーの味つけが優秀なので
ゴミ箱に放り込むようなことはできなかったですね~。

すっきりしないままエンドロールとなり、結局、謎の人物は
何だったのか?説明がアレだけで終わってしまうとなると
後は観てる客が勝手に想像すれば良いってことなんでしょうかね~。


敢えて見せない恐怖演出というものは、『宇宙戦争』で体験済みだが
敢えて見せも説明もしない恐怖演出というものは、なにも分らない!(爆)


【ここからネタバレ気味です。要注意!】



ワタシは、最初の方のシーンで、夫が車(シボレー・コルベット)で
登場してきた無駄っぽいシーンで、この映画、もしかしたら夢オチ?と疑う。



【疑問点をいくつか】
・夫のアーサーが宇宙飛行士の試験で各部門最高点を出しながら
 “不合格”になったのは、スチュワードの手回しによるものなのか?

・結婚リハーサル会場で、夫のアーサーを注視してたのは
 スチュワードの奥様?

・NASA・ラングレー研究施設の風洞実験施設で、今まさに行われようと
 している事とはいったい何だったのか?

・なんで屋上の密談がスチュワードたちに丸聞えだったのか?


・あの水の四角柱3個は、どれが正解だったのか?


・なんで皆さん鼻血を流すときは左の鼻の穴ばかりなのか?


・結局、“従業員”呼ばわりされている人間はどれだけ居たのか?


・あの女の子、ベビーシッターだったの?あんなに大きい息子にも
 ベビーシッターを付けるのは別の意味で心配にならないのか?

・ノーマの収入がどれだけ減額されるのか明記しなかった理由は?


・スチュワードの乗る高級セダンは公用車らしいが車種は?
 エンブレムに“LD”マーク有り。

・スチュワードは現世に於ける神なのか?信者になりたいひとは
 どこに行って手続きをすればいいのか?
 そのまえに窓口はあったのか?

・あの世を見せられた後の人間は、この世で崩壊してしまう?


・夫アーサーが、何故か初めから夫らしく見えなかったのは
 ただ単に、男のロマンを見続ける父ちゃん坊やだからか?少年の心を
 持っていたからなのか?


【ココまで】
------------------------------------------------------------
監督:リチャード・ケリー
脚本:リチャード・ケリー
撮影:スティーヴン・ポスター
音楽:ウィン・バトラー/レジーヌ・シャサーニュ/オーウェン・パレット


出演:キャメロン・ディアス/ジェームズ・マースデン/フランク・ランジェラ/
    ジリアン・ジェイコブズ/


『運命のボタン』

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6 コメント

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☆中盤まで拝読しますた☆ (TiM3)
2010-05-09 16:36:56
おぉ、面白そうですね。

玄関先に腹話術人形入りの木箱が置いてる。
ってネタのホラーを以前に観ましたが(=^_^=)

それとはまた、趣が違うんでしょうね、、
マースデン君と言えば、サイクロップス君ですねー

何となくチ※ピラ顔、な気もしますが、どうなんでしょう(=^_^=)
返信する
映画の香りは良かったです (ituka)
2010-05-09 20:58:53
TiM3さん こんばんは。


今、腹話術人形といえば『SAW』のママチャリ人形しか思い出せません^^;

雰囲気は『シャッター・アイランド』よりも良かったような^^
夫役がプリオ様でなくてよかったです。

サイクロップスのキャラが余りにお似合いなせいか
それ以降の顔だし映画は、ずっと違和感を感じまくりです。

>何となくチ※ピラ顔、な気もしますが、どうなんでしょう(=^_^=)

なにかが物足りないフェイスですかね~^^
ワタシが監督なら、彼には眼鏡つけさせますよ(笑)
返信する
わたしは押しませんけど… (オリーブリー)
2010-05-17 17:06:10
えーと、、、
ジェームズ・マースデン、そろそろ目から光でも出してみたら…と思いながら観てました。
返信する
ワタシも押しませんよ~ (ituka)
2010-05-17 19:21:27
オリーブリーさん こんばんは。

後半は全面的に脚本の書き直しが必要だと思いますね。
もっと簡潔にしろよ!って言いたいです^^

そう思いたくなるくらいダレましたよね(笑)
いっそのこと目から稲妻だして
スチュワードを追いかけてもらいたかった。
返信する
TBありがとうございました (シムウナ)
2010-11-14 17:06:29
TB有難うございました。
前半はボタンを押す、押さないと
見応えがあったのですが後半はトンでもない
展開となってしまい、一瞬、
ジュリアン・ムーア出演の「フォーガットン」を
思い出しちゃいました。
自己の徳のために誰かを犠牲に出来るのか…
それが第三者なら…。第三者って家族も
含まれる可能性もありますよね。

今度、訪れた際には、
【評価ポイント】~と
ブログの記事の最後に、☆5つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします!!
返信する
確かに! (ituka)
2010-11-14 19:20:11
シムウナさん こんばんは。

こういう展開というのは反則ですよね^^;
脚本書いてて途中で行き詰まったら、こっちに逃げるという感じに見えてなりませんでした。

ジュリアンの『フォーガットン』って、まさにそんな感じでしたね。
行き着く先がまったく見えなくなりましたから(笑)
返信する

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