一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

55.喜連川早乙女温泉

2005-08-25 23:12:30 | 栃木
城下町喜連川に温泉が湧出したのは、昭和56年秋のこと。この地はもともと「突抜き井戸」といわれる自噴井が約60ケ所もあって、地下からの圧力が高い特殊な条件を備えていたものと思われる。地下1,242mに達したパイプから噴出した55℃の高温泉は、化石海水型の硫黄含みの濃厚な食塩泉。以降も源泉が開発され、現在では8ケ所(町営もとゆ温泉(第1温泉浴場)、町営喜連川城(老人福祉センター)町営露天風呂(第2温泉浴場)、かんぽの宿、国民年金保養センターきつれがわ、ハートピアきつれ川、道の駅きつれがわ、早乙女温泉)で日帰り入浴が楽しめる。

早乙女温泉は氏家寄りの町はずれにある独自源泉の日帰り施設で、個性的な喜連川のお湯のなかでもひときわ異彩を放ち、温泉ファンのあいだで根強い人気を誇る。
駐車場に着いたとたん、ただようイオウ臭と側溝から立ち上る湯気が、早くもただならぬ存在感を放っている。
浴場は広い内湯1槽とシンプルで、イオウの析出でまっ白になった湯口からお湯を注いでいる。色味は七変化で、午前中の鮮度がいいときは透明、午後、人に揉まれてくると硫黄泉らしい緑白色の濁りを帯びてくる。

だが、なんといってもここの名物はその温泉臭だろう。墨のようなアブラ臭に軽油(シンナー系?)臭と硫化水素臭が入りまじった強烈なもので、これを嗅いで恍惚となっている中毒患者多数 (~~;
濃いめの土類食塩泉らしい強い浴感で長湯はきびしいが、そのわりにほてりは少ない不思議なお湯だ。浴後はペトペトしっとりとし、肌に残った墨系アブラ臭がしだいに甘いイオウ臭に変わっていく。

カランも温泉で、温泉臭匂い立つ熱湯の源泉が噴き出すので要注意。これで洗髪するのは相当に気合いがいるかと・・・(笑) さらに脱衣所の洗面カランからも熱湯源泉が出るので油断できない。

あまりに個性的なお湯なので好き嫌いは分かれるかと思うが、イオウとアブラ両方楽しめるお湯は関東ではとても貴重。やはり栃木平野部を代表する名湯だと思う。

なお、うっかり玄関左手の休憩所に入ると否応なく「早乙女温泉恒例カラオケ歌謡ショー」の観客となってしまうので、右手の”VIPルーム”のチョイスをおすすめする。

「早乙女温泉」のレポはこちら。(関東周辺立ち寄り温泉みしゅらん「過去ログ」)


<平成14.6.18分析> 含硫黄-Na・Ca-塩化物泉 73.4℃、pH=7.4、成分総計=15848mg/kg、Na^+ =4816.0、Ca^2+=1169.5、F^-=2.8、Cl^-=9564.9、HS^-=12.4、陽イオン計=6049.9、陰イオン計=9662.4、メタけい酸=52.9、メタほう酸=73.2、硫化水素=5.6 

<平成3.5.24分析> 含硫黄-Na・Ca-塩化物泉 64.0℃、pH=7.6、成分総計=15820mg/kg、Na^+ =4946.0、Ca^2+=1123.0、F^-=2.3、Cl^-=9419.0、HS^-=13.3、陽イオン計=6123.9、陰イオン計=9542.8、メタけい酸=56.2、メタほう酸=85.5、硫化水素=3.8

文・画像 別働隊@うつぼ

参考:さくら市HP 
リンク先は筆者レポ(関東周辺立ち寄り温泉みしゅらん掲示板過去ログ)

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