ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

メタボ症例に対する脂肪酸バランスの重要性!

2012年06月02日 07時56分07秒 | 診療&トピツクス

 最近日本人脂質異常症例を対象としたJELIS(日本EPA脂質介入研究)の

結果が報告され、主要冠動脈イベント抑制(19%)におけるEPA(イコサペント

酸)の有用性明らかとなり、その臨床的意義が注目されている。特にメタボ症例

TG>150㎎、HDL-C<40㎎ではサブ解析では主要冠動脈イベントハザード比

が1.71となり、53%のイベント抑制が期待できる。二次予防はもちろん一次予

防効果も優位に期待できる。今回の研究ではスタチン単独とEPA+効果の検討

であるが、EPA維持効果の指標はEPA/AA(アラキドン酸)比が>0.75の維持

が重要とされている。EPAは青魚に豊富に含まれているn-3系多価不飽和脂肪

酸であるが、n-6系のAAとのバランスが重要視されている。30才台の若い人で

は0.2前後と低いと報告されており、EPA製剤であるエパデールS(900)2Tを

内服することで1.0以上を維持することが重要である。当院でも最近検討実施中

である。(個人的にはEPA製剤のアデイポネクチン増加作用やFFAあるいはRLP-

C改善作用に興味があります!)


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