たねまきびより ~いとえのバイオダイナミック農場日記~

小さな1つぶのたねから
ぐんぐん伸びていくその姿
ずっとながめていたくなる

脱都会!いとえ、英国の農場へ行く!

バイバイ。。。そして、その別れが君を強くする。

2011年09月08日 | シードワークショップ

9月8日 木曜日

雲が朝日の微妙な光をキレイに反射していた今日の朝。

いつもはミルキング小屋の中で糞尿をしてしまう彼女たちですが、

今日はない!!!

すばらしい!!!少なくともいとえがミルキングに参加し始めてからは初めてのことです。

 

さて、今日の午前中の作業。

オニオンセットの収穫。

オニオンセットってなによ???そんな声がチラホラと、、、。

「オニオン=タマネギ」

え?バカにすんな!って?(笑)

 

タマネギは栽培期間が長い野菜の1つです。

タネから苗を育てて栽培すると8~10か月。

苗を植え付けて栽培すると7~9か月。

オニオンセットを植えて栽培すると3~4か月。

きちんと栽培するのには 株と株の間にスペースをとらないといけないので、大きな面積を要します。

その大きな面積を使う期間を短くするためにも、この「オニオンセット」とやらが便利なのです。

オニオンセットとは、、、。

簡単にイメージしやすい表現でいうとラッキョウサイズの「球根」といったところでしょうか。

そのラッキョウサイズの球根=オニオンセット。

今日はそのオニオンセット(ラッキョウサイズ球根)を収穫したのです。

5月初旬に種まきをして、ワサワサニョキニョキ伸びたオニオンセットの葉。

引き抜くと、こんな感じ。

引き抜いた後でも、ちょっとふっくら成長するのでこんなもんでちょうど良いサイズです。

 

ランチ前にちょうど雨が降り出して、Just in time!!!

収穫したオニオンセットを乾燥機に入れて午前の作業終了!!

 

午後は再びパースニップのタネの選別作業です。

5mmのフルイにタネをかけ、5mm以上のもの、以下のものにわけ、筒状の機械を通してタネより大きなゴミを取り除きます。

ぼつぼつの凹みのあるこの機械。

筒賀時計回りに回っていて、この筒の凹みにすっぽりとはまったものだけが、真ん中のトレイに落ちてくるしくみです。

下の四角い引き出しの中にあるのが、このマシーンで取り除く事のできたゴミたちです。

 

大きさで分別した後は重さで分別していきます。

傾斜のある台が振動し、重たいタネが右(上)側に上がって集まるしくみ。

5つに別れて落ちてでてくるのですが、それぞれのケースのタネを手で掴むと、確かに!!

全然重さ、感覚が違います。

1番左側に出てきたタネは手を入れるとフワっと手が入り、掴んでもフワっサラっとした感覚。

1番右側に出てきたタネは手を入れるとザクっとした感触があり、掴むとザラっとしっかりとした抵抗感があり、重さもしっかり感じる事ができるのです。

並べて比べてみると、、、。

左側のが軽いタネ。右側が重たいタネ。

色も違います。

きちんと熟すと中身も充実して重たくなるのですね。

 

こんなことをしていたら、ボスが

「ソバのフィールドで作業するからおいでぇ。」と呼んでくれました。

太陽の光を浴びて輝くソバの花。

なかには実り始めた子たちも。。。

この実が茶色くなって熟、、、、、、、、、す前に!!!!

 

 

 

 

ダダ~~ン!!トラクター登場!!!

ブ~ン!ザクザクザクザク。

ソバの地上部は刈られ、土に混ぜ込まれていきました。

タネが熟してしまうと、来年わんさか望まぬソバが生えてきてしまうので、タネが熟す前に作業するのです。

すっかりキレイはだかんぼうになってしまったソバフィールド。

このソバたちは食用ではなく、緑肥(生きた植物の肥料)用として育てられていたのです。

 

キレイに咲き誇るソバの花たちには若干申し訳ない気持ちを抱きつつ、

この作業がこの土地を豊かに肥やし、植物たちが元気に強く育ってくれるのです。

 

仕事の帰り道みつけた収穫しそこねのプラム。

甘くておいしかったぁ♪♪

 

夜、お家でちょっとした作業。

Porridge用のオーツのケースに作り方のイラスト作成☆

Villagerたちが他人の手助けなしでも朝食準備ができるようにするため。

字が読めない人にもわかるように☆

 

Porridge:ポリッジ=Oats:オーツ(燕麦)のお粥で、ヨーロッパではよく朝食として食べられています。

 


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2 コメント

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生々流転 (Toru)
2011-09-16 02:27:37
そっかぁ。ソバは食用じゃなくて、
肥料用だったんですね。
確かに村の人たち、ソバを打ったりしないだろうから、何が目的なのかと、思っていました。
ソバがわっさり刈られることなんて、
日本じゃ見かけないから、畑さっぱりな光景は、ちょっと悲しくなります。
でも、そんな余計な人間の感情なんか、
自然界には関係ないのかもしれないね。

すべてに無駄のないシステムの中で、
自然は自然のルールに従って、
生命が絶えず生まれては消えてゆくんだと、
当たり前だけど認識させられます。
それでも、そのサイクルの中で、生命の進化は続いていくんだよね。不思議です。

ところで、この村には、ホントいろいろなマシーンがあるよね。タネの選別機械、よく出来てるよー。
見かけは単純(失礼)だけど、
かなり精確に選別してるようですね。
しかも5段階。
昔からの手作業と、機械に頼る作業と、使い分けが
おもしろいね。

あっ、それからイラスト、かわいいじゃん。
分かりやすい。さすが!
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機械 (いとえ)
2011-09-25 02:43:06
>Toruさん
きっと大きな会社はもっと色々な機械があるんだろうなぁ~。なんて思いながら、手作業の部分は頑張っています。
3年ほど前にスコットランドのハーブナーセリー(http://www.poyntzfieldherbs.co.uk/)に滞在していた時は収穫から発送まで全て手作業でした。
小さなスケールではあったものの、400種以上の植物を扱っていて、タネにも色々な違いがあって面白かったです。
ここでの滞在中の写真データがそっくり消えてしまっているのがとっても悲しいところです、、、。

植物たちの収穫時期、活用時期はちょっと興味深い話ですよね。
基本的には作物は全て人間の勝手で命の「ピリオド」を決めているんですよね。
ここに居て、タネの収穫まで植物の姿を追っていると、「こんなお花なのね」「こんなタネなのね」と思いながら色々と考えます。
植物たち(約35%を除くは)種子を実らせて生命を次世代につなぐのに、それを途中で断っているのは我々人間の勝手なんだよなぁとか、、、、。
そんなことを考えていると「本当に地球環境を考えるなら、人間なんて生きていちゃいけないんだよきっと。」って誰かが言った言葉が頭の中でエコーするのです。。。。

イラスト、ありがとうございます♪♪
ちょっとルンルンな3人組に仕上げてみました☆
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