京の話題

12000年以上続いた「平安京」の文化・寺社仏閣・お祭り等を紹介します。

京の話題(平安京その193)遊龍の松・善峰寺ー1

2012-04-09 00:38:52 | 京の話題

このお寺は、平安中期の長元2年(1029年)、源算上人によって開山されました。源算上人は「往生要集」を著した恵心僧都(源信)の高弟で因幡の国に生まれ、比叡山横川で顕密の蘊奥(うんのう)を究め、47歳の時に、このお寺に入られた小堂を結び、「十一面千手観世音菩薩像」を刻み本尊として、仏法を興隆されました。

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長元7年(1034年)に、後一条天皇より鎮護国家の勅願所と定められて、良峯寺の寺号を賜りました。

野をもすぎ 山路にむかふ 雨の空 

                よし峯よりも 晴るる夕立

※勅願所と定められた時は、字は「良峯」となっていたらしいです。

鎌倉時代には、「愚菅抄」を著した慈円大僧正や、浄土宗西山派の祖・証空上人がこのお寺の住職を勤められました。また、京都青蓮院門跡の宮様が代々このお寺の住職を勤められたため、西山宮門跡と称されました。

応仁の乱の兵火はにも会い、52もある僧坊も焦土化しました。その後、江戸時代に徳川五代将軍の生母(桂昌院)がこのお寺を復旧され、200石や山林425000坪を寺領として、明治期に至りました。その為、桂昌院のゆかりの物がこのお寺に多く祀られています。

「本堂」(観音堂)元禄5年(1692年)再建されました。ご本尊は十一面千手観世音菩薩は仁弘大師作です。

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「つりがね堂」貞享2年(1685年)建立され、「厄除けの鐘」桂昌院が徳川五代将軍綱吉の厄除けの為に寄進したものです。

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「多宝塔」元和7年(1621年)賢弘法師により再建されたものです。

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有名な「遊龍の松」樹齢600年の五葉松、もともとは54m有りましたが、松くい虫の為15mあまり切りました。(日本一の松)

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経堂」桂昌院が一切経を納めています。

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まだまだ、これは序の口。これから山を登り奥の院まで参拝します。

西京区大原野小塩町1372