プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

スライド&トークライブ モンベル神戸三宮店 いよいよ明日

2017-06-21 00:12:28 | イベント

【世界の海を旅する カヤック紀行】スライド&トークライブ、
 明日木曜日(22日)、モンベル神戸三宮店で行います。

 普段あんまり話しする機会のない海文化のディープな話、
 海旅の真髄的なところの話をします。
 http://islandstream.la.coocan.jp/june22talk.html

 よろしくお願いします。


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ガイドの庇護を取っ払って海に出てみる自由の味

2017-06-20 23:07:57 | スクール

 最近ぼくはよくこのブログで、カヤックや海の危なさ、怖さについて色々書いていますが、その理由は、カヤックフィッシャーやSUPの人が近年増えて、また気軽にカヤックツーリングを始めようとする人が増え、だけどあんまり危機意識や状況判断能力が備わっていない人が多いなと、危機感を覚えるからです。また責任も感じるからです。

 まあ、最低限の部分を踏まえてりゃいいんだけど。
 それさえできない人が増えている。

 ぼくなんかはシーカヤックを始めたとき、誰にも教わらず、全く一人で独学で始めました。
 というか、教わろうにも、教わる人がいなかった。
 海、やっぱり、怖かったですね。だけども海に、シーカヤッキングに、本当に魅力を感じていました。なのでかなり勉強しました。アメリカからビデオ(当時はDVDではない)を取り寄せて食い入るように、すり切れるくらいまで見ましたし、また気象予報士の資格を取ろうかというくらいにまで気象・海況について勉強しました。海について、自然についての本もかなり読みましたし、まあガリ勉君みたいな感じで勉強しました。
 日本一周の海旅も、結局武者修行であり、ガイド業の勉強のためでもありました。シーカヤッキングの本当のところは、旅しないと分からないと思っています。四六時中、海に対して神経を研ぎ澄ませ、向き合い続けなければ分からない要素があるからです。アマチュアならともかく、プロガイドならば最低限数ヶ月の海旅経験は必要だと考えています。人間にとって都合の良い自然だけではなく、都合のよくない自然にも向き合わないと、人様を海に連れ出すくらいの状況判断力は磨かれないからです。

 今でも、海に対する怖さを実感していますし、畏怖感を持ち続けています。

 これまでそれほど危機管理について書かなかったのは、ツアーに参加するお客さまに対して、たとえどんなにカヤッキングや海に関して無知であったとしても、それをガイドが全面的にカバーし、怖さ危なさを感じさせないように努めているからでした。
 お客様には「楽しかったー」という思いだけ持ち帰っていただければそれでいいと。

 別に舞台裏まで見せる必要はなかろう、ということです。

 しかし、ツアー客だった立場の人が自分で海に出るとなると・・・。
 こちらが日頃神経を使っている状況判断を、自分自身でしなければならなくなります。
 そうすると、やはりちゃんと自分で勉強するか、きちんとスクールに入って教わるかしないと、どうしようもないわけですね。

 時代は変わりました。ネットショップなどで気軽にカヤックやSUPを購入し、あまり知識もないまま意識も低いまま海に出る人が増えてきた以上、言わなければならなくなってきたなと感じます。
 ここ数年でガラッと時代が変わったのです。

 また、時代の流れなのか、基本的な海の知識すら持っていない人も増えている。
 たとえば波はどのように生じるのか、うねりと波はどう違うのか? 海流と潮流の違いは? 干潮と満潮について、波打ち際ではなぜサーフが発生するのか・・・、そのあたりのことも知らないというのは社会全体の自然に対する意識、海に対する低下もあるでしょう。つまり子供の頃に自然や海で遊ぶ機会がほとんどない(親もどう遊んでいいのか分からないので連れて行けない)とか、学校でもそういうことを教える機会もないし、教えられる人間もいないということなのでしょう。

 ぼくらが想像する以上に、海を知らない層が増えている現状は知っておく必要があります。 
 想像以上に、というのは外せないひとつのキーワードです。

 そういう人でも、プロガイドのツアーならば楽しめますし、回数をこなすとある程度のパドリングスキルは身につくものです。ですが・・・、海での状況判断能力は・・・・。

 ぼくはよく「パドリングスキルももちろん大事だけど、ナヴィゲーションスキルはもっと大事だ」と言いますが、それは結局、ツアーならばある程度のパドリングスキルさえあれば、ガイドの力量次第でかなり難易度の高い場所でも行けるけれど、それを自分で行くとなると、ガイドがかなり神経をすり減らしてやってるナヴィゲーション/状況判断を、自分自身でしなければならなくなるからです。それができないと、かなりのパドリング技術があっても、ろくなツーリングができません。で、シーカヤックって面白くないな、と疎遠になっていくわけです。

 もちろん海は誰の物でもなく、自由な世界ですが、
 自由には実力と責任が伴います。
 海に対して真摯に、謙虚に向き合い、少しずつ実力を上げてゆき、
 少しずつ自由度を高めてゆくというのが筋なのです。

 そこに本当の面白さ、奥深さ、素晴らしさ、神秘、感動、発見があります。
 全ての生命は海から生まれたわけだし、海って究極の世界ですからね。

 ガイドの庇護を取っ払って海に出てみる自由の味とは、果たしてどんな味か。時として苦く、時として素晴らしいものに感じることでしょう。だけど甘い物ではないということはよく分かるかと思います。


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SUPもライフジャケットを着用しよう

2017-06-20 22:32:45 | 日記

 結構沖まで漕ぐカヤッキングの際、ライフジャケット(正確にはPFDという)を着用することは当たり前のように浸透していますが、SUPではかなり沖まで漕ぎ出すにもかかわらず、なぜか着用しない人も結構多いようです。
 最近特によく見かけます。

 とても危険です。反論として「リーシュを付けているから大丈夫だ」という人もいますが、リーシュのヒモが劣化していて千切れたり、外れたりすることって割とあります。ライジャケならばちゃんと着用していれば脱げないですが、リーシュって結構心許ないところがあるものなのです。

 ライジャケなしで沖にこぎ出し、途中で風が吹き付けてきて波も出てきて戻れなくなった。リーシュのヒモも千切れてしまった。ボードは流されていきました。
 さて、どうなるでしょうか?
 あまり頭を使わずとも、分かることですね。

 これからの水温の高い夏場、もし何かあってもライジャケさえ着用していればなんとかなりますので、そこのところよろしくお願いいたします。

 ちなみに当店アイランドストリームにはSUPは6台あり、スクールを2回以上受講した方にはレンタルしようかなと一時考えていましたが、しばらくはレンタルなしにしたいと思います。世の中には色んな方がおられますし、安全管理しきれないところがあるからです。
 SUPスクール、ツアーなどのプログラムはやっておりますので、どうぞご参加くださいませ。
 http://islandstream.la.coocan.jp/sup.html

 それ以外で自分で海に出たい方は、マイSUPをご入手の上、お楽しみください。


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ツーリングを楽しみながら講習

2017-06-19 21:15:23 | 湯浅湾ツアー

  昨日は湯浅町の役場職員ほか、湯浅町子供カヤック体験会のサポートとして参加されるスタッフの皆様に、カヤック指導方法をレクチャーさせていただきました。先々週に引き続き2回目になります。

 レクチャーと言っても、シーカヤックツーリングを楽しみながらの行程。いつものワンデイツーリング形式の中で、漕ぎ方の指導法、グループのまとめ方、体験会全体の進め方、安全管理法などをレクチャーしました。

 皆、ほとんど湯浅町在住の方々なのですが、かるも島に渡り、皆で眺める湯浅湾の全景はとても新鮮だったようで、「何十年もすんでいるけどこんな景色があるなんて想像もしなかった」とおっしゃってました。

 そう、シーカヤックから眺める海岸線の景色は、ほぼ土地の人も知らないものだったりする。そしてそこに吹く風、波、潮の流れなどはせいぜい土地の漁師しか知らないものだ。カヤックに乗ることによって、その土地、その場所の自然は、しばし本当の姿を見せてくれる。隠された息吹・鼓動を伝えてくれる。
 旅の最良のツールなのだ。

 今後もこんな感じで、あちこちの自治体や役場、教育委員会などのカヤック体験会関係者へのレクチャー活動をしていこうと思っています。リクエストありましたらどうぞご連絡くださいませ。


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やびつの隠れ砂浜

2017-06-17 22:25:48 | 湯浅湾ツアー


先日のやびつ海岸ツアーにて。いつきても絵になる弓なりの砂浜海岸。美しい入り江。

朝、京阪神の家をでて、昼前にはこんな秘境に身を置いているという不思議。

関西には、実はまだ見ぬ素晴らしい場所がたくさん隠されているのだ。

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お背中音頭開催

2017-06-17 21:39:48 | イベント









 今日は当店で、NHKにほんごであそぼでもおなじみのシンガー、おおたか静流さんのお背中音頭のワークショップを開催。なかなか面白かった。このお面は全部後頭部につけていて、みんな後ろ向きに踊ります。
 独特の世界観。

 こちらはカヤックスクールをしながらの鑑賞。

 その後ミニライヴを4曲ほど。おおたか静流さんの歌声、Keijuさんのギタープレイ、共に素晴らしく、もうちょっと聴いていたいなと思わされました。

 うちはとにかくいろんなイベントやってます。
 これも広義での海カルチャーとしての展開。


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安全に夏を楽しむために

2017-06-16 23:11:07 | スクール

 近々、パドリングスキル講習とナヴィゲーション講習を行います。
 2つのスキルが備わってこそ、安全で面白く、感性とイマジネーション豊かにカヤッキングが楽しめます。ぜひご受講ください。

【パドリングスキル講習】
安全、快適なパドリング技術を身につけよう
●開催日●6月17日(土)、6月28日(水)、7月11日(火)
●時間帯・・・9:00~16:00
●料金・・・・・¥15,000
●内容・・・・シーカヤックに必要不可欠な基本パドリングスキルをみっちり学びます。詳細はこちら
http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm

【ナヴィゲーション講習】
海を自由に進むための状況判断力を身につける
●開催日●6月24日(土)、6月29日(木)
●時間帯・・・9:00~16:00
●料金・・・・・¥15,000
●内容・・・・天候・海況の読み方、地図・海図の読み方、コース取りのセンス、状況判断などを学びます。 当店はきちんとしたナヴィをお教えできる、数少ないお店です。
詳細はこちら
http://islandstream.la.coocan.jp/navischool.html


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梅雨の時期の海

2017-06-16 21:00:01 | 日記

 さて、梅雨時期に入りましたが、この時期の海とシーカヤッキングについてまとめた記事がありますので掲載しておきます。 
 http://islandstream.la.coocan.jp/tuyu.htm

 もうかれこれ10年以上前に書いたものですが、毎年毎年やってくる季節の特徴に大きな変わりはなく、またシーカヤッキングの楽しみも安全意識も同じですので、どうぞご参照ください。

 梅雨の初期~中期にかけて、海は比較的穏やかなコンディションに恵まれることが多く、イメージに反してよいシーカヤックシーズンとなります。また周囲の山々の緑が深く、そして潤い、まるで深呼吸するような息吹が感じられる、美しい時期です。
 海面から水蒸気が上がり雲を沸き立たせ、雲は山にかかり雨を降らせる。雨に潤った木々は艶っぽさを増し、山襞に水の流れを作り出す。水の流れはまとまって川になり、川はやがて海に注ぐ。そんな水の循環のハーモニーが如実に感じられる、なんと素晴らしい季節なのでしょう。

 また、海上に降る雨も、見ものです。海水と雨水は比重が違うので浸透せずはじかれ、玉のようになった雨粒が海面を一斉に転がります。その時のサウンドと転がる玉の美しさと言ったら・・・。
 俗に、真珠のカーペットと言いますが、雨が激しければ激しいほど見事さが表現されます。
 ぜひ一度、体験してみてください。


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6月17日イベント&スクール

2017-06-15 23:20:23 | イベント

 当店アイランドストリーム/The 7th Sense Cafeでは通常のシーカヤックツアー、カフェ営業に加えて様々なイベントを開催していますが、これからしばらくイベント目白押し。
 今週末17日は、おおたか静流の「おせなか音頭 ワークショップ」
 講師はNHKの「にほんごであそぼ」で歌っているシズりん先生。「おせなか音頭」は後ろ向きに背中で踊ります!

●スケジュール
10:00 - カシラ作り
12:00 - お昼休憩
13:00 - 踊りレッスン〜ミニライブ
14:00 - 終了

charge: FREE +1order

*Sizzle Ohtaka*
東京都出身。7歳よりクラシックの声楽家に師事。
その後、Jazz、民族音楽の洗礼を受け現在のノンジャンルに至る。
これまでにオリジナルアルバムを21枚リリース、映像、絵画、朗読、ダンスとのコラボレーション等、ジャンルや国境を越えた音楽活動を展開している。即興のワークショップ「声のお絵描き」を主宰。
NHK E テレのテレビ番組「にほんごであそぼ」にレギュラー出演中。

*Keiju*
東京都出身。
ギター・竹笛・シタール・ブズーキなど。アジアで作編曲、プロデュースなど行い、参加アルバム数は350タイトル以上。、
ミリオンセラーアーティストにも曲を提供。現在日本で活動中。

 またこの日、アイランドストリームとしては、パドリングスキル講習会を行っています。必要不可欠な基本スキルはもちろん、レスキュー講座、シーカヤック概論、安全管理学も行います。
 http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm


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アイランドステッカー

2017-06-15 23:14:10 | 日記

 当店アイランドストリームの新しいステッカーができました。

 ひとつ200円で販売していますが、Facebookのアイランドストリームのページに「いいね」を押して頂いた方には無料で差し上げます。当店にお越し頂いた際にその旨をお伝えください。


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パドリングスキル講習開催

2017-06-14 10:29:19 | スクール

 急遽決定しましたが、今週末6月17日(土)、当店にて「パドリングスキル講習」を行います。必要不可欠な基本スキルはもちろん、レスキュー講座も行います。またシーカヤック概論、安全管理の座学も行います。

 シーカヤックの事故が増えている昨今ですが、この夏を安全に楽しむためにもぜひ受講してください。また、この日以外でも定期的に開催していますので、もしリクエストなどがありましたら、ご連絡くださいませ。
http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm 


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和歌山湯浅湾 海体験フェスタ 無事終了

2017-06-12 20:03:47 | イベント

 6月10日~11日に開催した「和歌山湯浅湾 海体験フェスタ」おかげさまをもちまして全てのプログラムが無事終了しました。
 手軽な感じの体験会と、海文化の奥深い側面を伝えることとの両立はなかなか難しいものですが、何はともあれ、色々とこれからも活動していきたいと思います。
 参加者の皆さん、どうもありがとうございました。


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カヤック指導法レクチャー

2017-06-09 22:54:06 | スクール

 先日、湯浅町の役場職員ほか関係者にカヤックレクチャー。

 湯浅町では夏場、子供カヤック体験会を行っているのですが、その指導に当たるスタッフに、カヤックの指導法などをレクチャーさせていただきました。次回は来週、みんなでかるも島方面に渡りながら色んなことを学んで頂きます。

 ツアー業務に加えてこういうこともやっています。
 今後、こういう機会も増えそうです。
 長年のガイド、スクール業務、また国内、世界あちこちの旅の経験を生かした、
 安全で楽しい指導法。
 リクエストありましたら、こちらに来て頂くことも、こちらから出向くことも可能です。


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シットオントップカヤックについて

2017-06-08 11:40:11 | スクール

 今日に始まったことではなくシットオントップカヤックでのカヤックフィッシングも人気が高いですが、特有の危険性もあるので今回はそのことに触れておきたいと思います。

 シットオントップ。
 死亡や行方不明など、マスメディアに取り沙汰されるような事故はまださほどないですが、メディアでは目にしない小さな(大事故と紙一重の)事故や漂流、かなり耳にします。また、私自身、何度もカヤックフィッシャーをレスキューしています。
 細かい事故はシットオンの方が遙かに、相当多いように見受けられます。

 本格的なシーカヤックと違い、シットオンは一見誰でも気軽に乗れるように見えるせいか、あるいは売らんがためにネットショップなどでそのようにイージーに宣伝されているせいか、別に海の知識やカヤックスキルがなくても楽しめると思われがちです。ですが、求められる海の知識やカヤックスキルは本格シーカヤックと同じか、あるいは時としてさらにワンランク上のものが要求されます。

 ちなみにシットオンに対して本格シーカヤックを「シットイン」という言い方もあるようですが、私はどうもその言い方に違和感を覚えるので使いません。シーカヤックはシーカヤックで、シットオントップカヤックはシットオントップカヤックです。

 で、特にシットオンの誤った認識をされている方が結構いらっしゃいますのでここで指摘しておきたいと思います。

 まず、よく「シットオンはコックピットに入り込まないので、転覆したときも再乗艇しやすい」という言い方を耳にしますが、それは誤りです。特に釣りをする場合、デッキの上にクーラーボックス、雑多なタックル、ランディングネット、魚探その他諸々の物を積載している上、ロッドホルダーに竿を何本も差し込んでいます。そこに乗り込むのは結構至難のワザです(全てのタックルや竿を捨てるのならば別ですが)。結局、パドルフロートが必要になってくるのですが、パドルフロートリエントリーにしても普通のシーカヤックより再乗艇しにくくなります。ですがそもそもシットオンでパドルフロートを持って乗っている人をほとんど見たことがありません。

 また、「あまりテクニックがいらない」と言う方もいます。安定しているからブレースもさほどいらないし、それほど遠出しないから長距離を漕ぐようなフォワードストロークもいらないということでしょうが、これもまた誤りです。カヤックは動いていることよって、パドリングしていることによって安定するのですが、釣りの場合、パドリングの手を止め、その場に止まっていることが多いです。そこである程度の波を食らったら簡単に転覆します。またそれほど遠出していなくても、風や波が出てきたときには素早く戻らなければなりません。ですがシットオンはシーカヤックと違ってボトムがフラットなため波を食い、スピードが格段に落ちます。シーカヤックならばスイスイ進むところが、シットオンならば後退していくこともあります。(ちなみに上の写真の左はフォールディングカヤックですが、まだフォールディングの方が遙かに船足は速い)。シットオンは、足がかなり遅い、波を切れない鈍重な乗り物だということを自覚しておいてください。高い風波の中、それを転がして帰ってくるとなると、相当のパドリングの力が必要になります。

 なお、ツーリング時と比べて釣りをしているとき、どうしても状況判断が遅れがちになります。ツーリングの場合、周囲を見渡しながら視界を広く長くして漕ぐので風や波の変化に気付きやすいですが、釣りをしているとどうしても竿先や近くの水面に集中するので、変化に気付くのが遅れます。そして判断が後手後手になりがちです。もちろんぼく自身もよくシットオンで釣りに行くのですが、いつもそれを感じます。

 あと、危ないのはやはり釣りする時「止まっている」ということですね。止まっていて向こうから船などがやってきた場合、そして釣りに夢中になっていて判断が遅れる場合、ぶつかる危険性が高まります。湯浅湾なんかでも航路上で釣りしている人をよく見かけますが、とんでもない、御法度です。ツーリングの場合、航路をどうしても横切る場合は周囲をよく観察した上で速やかに渡ることによって危険度をゼロに近づけることはできますが、そこに止まって釣りするのは最も危ない(航路は、並走する形もよくない。どうしても渡らなければならない場合、横切る形がベター。つまり他船と線で接するか点で接するかで、接触の可能性が大きく変わる)。アンカリングも極力しないほうがいい。
 カヤックは基本、動いているから安全なのです。

 それから、出艇がしにくいということも知っておく必要があります。波打ち際で、凪かせいぜいさざ波程度ならばそんなことは感じないでしょうが、ザバーンと来る波、そしてサーフになったりすると、かなり困難するか、出艇不能に陥ることもあります。通常のシーカヤックより高いサーフ出艇の技術が求められます。
 
 シーカヤックは何千年の歴史に裏付けられた完成度の高い形状の乗り物であり、耐候性にも優れていますが、シットオンはあくまでも海遊びの延長から生まれたもので、いわゆる耐候性はありません。例えばシットオンで旅することはできません。というと、ここで「別に旅するわけじゃなくて、のんびり漕いだり釣りしたりするだけだから耐候性なんていらないでしょ」という反論がでてくるだろうけれど、海は急変することがよくある世界です。旅の途上だろうと、のんびりお遊びだろうと、その時その瞬間の「海」に身を置くという意味では同じなのです。その荒れてきた海から逃げるためには耐候性高く、船足も速い艇の方が安全なのは言うまでもないことでしょう。

 ほか色々細かい点はありますが、このようなことを書きますと「あんたはシットイン派だからそう言うのだろう」と言われがちなのですが、いや、私も結構シットオンで釣りに行きます。シットオンそのものを嫌っているわけではありません。こういう艇もあるからこそカヤックの多様性も広がり、面白いなと思っています。しかしいつも思うのは「ツーリングより危ないな」「旅するより危ないかもな」ということです。

  まあ、梅雨明けすぐの超べた凪の真夏の海で、湾のさらに奥の入江の沿岸でのんびりするだけだったら、別にいいかなとは思いますが。

 よく「最初はシットオンで入江の中でのんびりしたり釣りしたりして、慣れてきてからシーカヤックしたいです」という方がいらっしゃいます。それでも全然いいと思うのですが、のんびりといってもちょっと数キロ沖へ島渡りしたくなったり、チョイ釣りではなかなか釣れないのでマジ釣りしたくなってくるものです。その時、中途半端なスキルと知識しかなければ痛い目に遭う可能性が高まります。

 まずはきちんとシーカヤックの最低限の基本を身につけ、そこからシットオンに入っていった方がいいと言えるでしょう。ある程度上手くなってからシットオンに乗ると、その利便性が分かりますが、そうでないと時として相当危ない代物になるということは認識しておいた方がいいでしょう。シットオンの人もできるだけパドリングスキル講習、ナヴィゲーション講習をうけてください。

パドリングスキル講習はこちら。
http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm

ナヴィゲーション講習はこちら。
http://islandstream.la.coocan.jp/navischool.html


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きちんとスクールを受けましょう

2017-06-08 10:28:37 | スクール

 最近、あちこちでシーカヤックの事故が続出しています。
 昨年末の三河湾での死亡事故に続いて、先日も北海道で行方不明の事故があったようです。また死亡や行方不明事故以外のニュースにならない、漂流して助けられたとか、漁船と接触したなどの事故はかなりたくさん起こっています。ここ湯浅湾でも先日、自分でどこかから出艇したカヤックフィッシャーがシラス漁船とぶつかったという事故がありました。幸い紙一重でけがなどはなかったようですが、大事故になっていた可能性もあります。

 私も最近、このブログで安全面についてなどやや辛辣なタッチで書いたりしていますが、やはりガイドツアーではなく、自分で海に出ようとするならば、最低限のスキルと知識は身につけてからにするべきです。 
 海は楽しく、気持ちよく、多くのことを教えてくれる場所ですが、時としてとんでもなく危ない場所でもあるのです。

 確かにシーカヤックは思いのほか安定し優れた乗り物で、登山の世界に比べて事故は格段に少ないです。例えば今年のGWの全国の登山者の遭難発生件数は167件で、遭難者は190人、うち死者が27人、行方不明者2人、負傷者84人となっています。それに比べるとシーカヤックの事故は少ないですが、そもそもの人口に違いがあります。

 シーカヤックは海さえ凪ならば、初めての人でもスイスイ進み、体力の許す限り遠くまで漕いでいくことができます。しかしそこで海が急変し、風が吹き波が上がってくればどうなるか・・・。とたんに難易度が上がり、戻ってくることができなくなるわけです。行きはよいよい、帰りはなんとやら、の世界です。
 つまり自分の実力以上のところまで漕ぎ進んでいけるがゆえに、危険度も上がるというわけです。

 基本的に、自分の実力の範囲内で楽しむべきものです。
 自分の実力を徐々に、一歩一歩高めていき、行ける範囲を広げてゆく。
 そこに本当の面白みがあります。
 謙虚に上達する者に対して、海がたくさんのことを教えてくれるのです。
 それには自分の限界を知り、海の知識を身につけ、常にスキルアップを図っていく必要があります。
 
 本当は自分自身で試行錯誤しながらレベルアップしていくのが一番いいのですが、しかし、この忙しい世の中、なかなかそんな時間が取れないとおっしゃる方が大半でしょう。そういう方のために我々のようなプロが存在しています。
 餅は餅屋。
 悪いことはいいません。きちんとスクールを受けてください。
 でなければ、きちんと自分自身で勉強しましょう。
 それができないならばツアーに参加するか、もしくは海に出ること自体やめておくべきです。

 また、ローカル特有の気象現象や、ルールなどもあります。
 もし湯浅湾で漕がれる場合は、ぜひアイランドストリームにお立ち寄りください。色々お教えします。それに関しては別に料金もお取りしませんので、お気軽にどうぞ。
 http://www.island-stream.com
 


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