あゆみ日記

東京都荒川区の石材店「石のあゆみ」
石材店の日々の業務やお墓や仏事に関して感じた事を書いています。

石材店の仕事

2014-07-14 08:51:57 | 日記
お客様とお話ししておりますと、よくこんなご質問を頂きます。

墓石の加工はおたくの工場でするの?
彫刻はノミを使って彫るんでしょ?

「石材店」の仕事というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
皆さんがよく目にされるのは、商店街や霊園の近くなどにお店を出して、店頭に見本の墓石を
並べているような石材店だと思います。
このような町の石屋さんで、お墓の加工を行っているところは少なくなりました。

現在、墓石の加工は、そのほとんどが中国の工場で行なわれています。
中国加工にシフトした理由は、他の製造業と同じようにコストの問題もありますが、
国内で石材加工に従事する人が減ってしまったことも考えられます。
今ではヨーロッパやアフリカの原石も一旦中国の工場へ入り、加工の後に日本に
届けられます。

そのように、中国の工場で作られた墓石が輸入され、日本の小売店は最終的な仕上げや
彫刻を施します。

彫刻方法は、現在ではサンドブラストが主流となり、文字のデザインもコンピューター上で
行なわれることが多くなりました。

そして、最終的な据え付け作業となるわけですが、これだけは昔と同じく熟練な職人に
よって行われています。


樹木葬

2014-07-02 11:17:59 | 日記
以前であれば「お墓」と言えば石でつくられた石碑がほとんどでしたが、
近年では様々なかたちのお墓が増えています。

特に最近お客さまからのご要望が多いのが「樹木葬」形式のお墓です。
以前都営小平霊園が樹林墓地の募集を開始した時に、ニュース等でも
話題になりましたので記憶にある方も多いかと思います。

死後は自然に還る・・・その考え方が支持されているのかもしれませんが、
お客様のお話を伺うとそれだけではないそうです。

通常墓地を求めると、公営・寺院かかわらず通常は「年間管理費」が発生します。
これが「樹木葬」形式のお墓の場合、「年間管理費」は不要であることが多いです。

つまり、お墓の維持費がかからないので、後に残されたご家族に負担がかからない
ことが喜ばれているようです。

ただし、注意しなくてはならないのは、樹木葬形式の場合、納骨後はお墓のお引越しが
出来ないことがほとんどです。そのあたりはご家族でよくご相談頂いた方が良いかと
思います。
また、管理費不要とはいえ、樹木葬形式のお墓も維持管理には人や費用が必要だと
思います。そのあたりを誰が行なってゆくのか、ご確認頂いた方が安心かと思います。


時代のニーズに合わせて、求められるお墓の形をご提案してゆくことも我々の
仕事であると考えています。