円周率暗唱10萬桁への道!

3.1415926535…。円周率暗唱10萬桁の世界記録樹立に挑む、ひとりの無謀な男の日記。

641~650桁目

2005年05月23日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》下北沢周辺を牛耳る“稲妻のおZ”と一対一で戦う事になった辰三だが…。


641-650桁 7363717872 「乗せるぞ、ノーペナ、放つ」

辰三「待ちなされ!戦うといってもケンカではない。ゴルフで対決じゃ!勝負は1ホールのみの一発勝負じゃ!」
Z子「ふん、面白いじゃないか!いいだろう、では明日の早朝、●●カントリークラブに集合!いいかい?」

そして翌日、両者のゴルフ対決が始まった。対戦するホールは515ヤード、川越えのパー5。

Z子「オナーはあたいだね。絶対、2打でグリーンに乗せるぞ…!OBも無し、ノーペナでね…!」

Z子は、渾身の力を込めて、ティーショットを放つ
果たして、打球の行方は…?


-----

続く。

621~640桁目

2005年05月22日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》25人のギャルにからまれたクリスティーヌと辰三。ケンカが始まろうとしたその瞬間、現れた謎の人物は…。


621-630桁 7785771342 「ナナハン、環七、ひざ下」

クリスティーヌ「あ、あんたは何者?」
Z子「…フッ。ここいらの人間で、あたいの事を知らないなんて、さてはよそ者だね?あたいは、この街の裏社会を牛耳る『麗霆゛子(レディース)』の総長・Z子。人呼んで、“稲妻のおZ”さ!」
クリスティーヌ「…!あんたが“稲妻のおZ”!?ナナハンのバイクに乗り、環七を毎夜毎夜、ひざ下までのスカート姿で稲妻のように駆け抜けるという!?」

631-640桁 7577896091 「長年、チャクラ、あくび」

Z子「ほう、よそ者のくせに、なかなか耳ざといようだね。ところで、あたいは卑怯な真似は大っ嫌いなのさ。どうだい、公平に、あたいとサシで勝負をしないかい?」
クリスティーヌ「…いいわ。手加減はしないわよ!」
辰三「待ちなされ!その勝負、ワシが受けて立とう!」
クリスティーヌ「…おじいちゃん!?」
辰三「ワシをただのジジイだと思ったら大間違いじゃ。若い頃、インドに渡って長年、ヨガの修行を積み、チャクラについて研究をしておった。そしてついにワシは、精神を集中させる事で大気中のエネルギーを一点に集め、それを発散させて相手を攻撃する、恐るべき必殺技を編み出したのじゃ!」
Z子「じいさん、能書きはそのくらいにしな!退屈であくびが出そうだよ!いいだろう、それじゃあアンタが相手だ。いくよ!!!」

果たして、勝負の行方は…?


-----

続く。

611~620桁目

2005年05月21日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》下北沢でセバスチャンとの同棲を始めたクリスティーヌは、パイプを無くして困っている辰三(65)に出会うが…。


611-620桁 4526356082 「横にらみ、ガール、おやつ」

クリスティーヌ「とりあえず、今来た道を戻りながら探してみましょう。アタシも協力しますよ。」
辰三「おお、それは大助かりじゃ。すまないのう。」

二人は、辰三の来た道を戻りつつ、注意深く地面を見回していく。
十五分ほど歩いたところで、向こうからギャーギャー騒がしいギャルの一群が近付いてきた。
地面ばかり見ていた辰三は、うっかり彼女達の一人と肩をぶつけてしまい、横にらみされる。

ギャルA「いてーなあ!じじい!ジャマなんだよ!」
ギャルB「ちゃんと前見て歩けよ!ばーか。」
ギャルC「謝れよ!」
ギャルD「謝れよ!」
ギャルE「謝れよ!」
ギャルF「謝れよ!」
辰三「うう、すまなかった…」
ギャルG「もっと謝れよ!」
ギャルH「もっと謝れよ!」
ギャルI「もっと謝れよ!」
ギャルJ「もっと謝れよ!」
辰三「……」
ギャルK「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」
ギャルL「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」
ギャルM「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」
ギャルN「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」
ギャルO「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」
ギャルP「聞こえねえのかよ!謝れっていってんだよ!」

見かねたクリスティーヌが間に割って入る。

クリスティーヌ「ちょっとちょっと!ガール達!確かにこっちも脇見をしていたけど、そっちだっておやつを食べながら、しかも横に広がって歩いていたでしょ?こっちだけに非があるとはいえないんじゃないの?」
ギャルQ「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」
ギャルR「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」
ギャルS「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」
ギャルT「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」
ギャルU「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」
ギャルV「うるせーな、ババア!引っ込んでろ!」

その一言で、クリスティーヌは切れた!

クリスティーヌ「てめーら、なめんじゃねぇ!」
ギャルW「なんだと?やんのか!?」
ギャルX「なんだと?やんのか!?」

一触即発、戦いの構えをとるクリスティーヌと、25人のギャル達。
そして、ギャルの一人がクリスティーヌに殴りかかろうとしたその瞬間、それを制止する声が、どこからか響いた。

謎の声「やめねえか!!!」
クリスティーヌ「…誰!?」
ギャルY「その声は、ボ、ボス!?」

電柱の影から、一人のギャルが現れた。果たして、「ボス」と呼ばれる彼女の正体は…?


-----

続く。

601~610桁目

2005年05月20日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》イグアナに変身してしまったクリスティーヌに斬りかかったセバスチャンだが、ふと、彼女との懐かしい想い出の日々が頭をよぎり…。


601-610桁 0005681271 「哀れがる、パイプ、無い」

セバスチャンとクリスティーヌは出会って2週間後、下北沢で同棲生活を始めた。

そんなある日、クリスティーヌが夕飯の買い物のため商店街を歩いていると、座って頭を抱えている一人の老人を見かけた。何か悩んでいるようで、彼女はそれを見て哀れがる

クリスティーヌ「あの…、何か困り事でも?」
辰三「ワシが長年愛用しているパイプが、昨日の晩から無いんじゃ。あれで一服しないと、ワシはもう、何も手に付かなくなってしまうんじゃ。困ったのう…。」

果たして辰三は、パイプを見つけ出す事ができるのだろうか…!?


-----

続く。

551~600桁目

2005年05月19日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》仲直りをしたセバスチャンとクリスティーヌ。しかし、大食い対決を中止した事に激怒した料理店の店主が、妖怪イグアナレディーを差し向けた!


551-560桁 6094370277 「免疫、夜道、当て布」

イグアナレディーは、クリスティーヌに向かって口から毒液を吐き出した。
ビシャアアア!!!

クリスティーヌ「キャアアア!なんなの!この気持ち悪い液は!?」
セバスチャン「これはまずい!その毒液にかかった者は、およそ3時間でイグアナの姿に変身してしまうのだ!」
クリスティーヌ「なんですって!?じゃあ、アタシもイグアナレディーになってしまうの!?」
セバスチャン「いや、助かる方法は一つだけある!免疫力を付けるために、毒蛇山に生息するという幻の魚のウロコを食べればいい!とりあえず、この場は退散して毒蛇山に急ごう!」

二人はイグアナレディーから逃れ、毒蛇山へと向かった。
すでに日は落ちており、暗い夜道を二人は進んでいく。
毒蛇山はその名の通り、何万匹という毒蛇が生息する危険な山。薄い衣服では非常に危険なので、当て布をするなど、厚手の装備が必要となる。

561-570桁 0539217176 「ワカサギ、丁寧、沼」

暗い山道を2時間ほど走っただろうか。二人はようやく毒蛇山の頂上にたどり着いた。そこには、一面凍りついた大きな湖があった。

セバスチャン「この凍った湖に、幻の魚がいるというのか…?そうか、分かったぞ、おそらく幻の魚とは、ワカサギの事なのだ!」

セバスチャンは剣を使い、氷に丁寧に丸い穴をあけていく。

セバスチャン「よし、これでいい。後は釣り糸を垂らして、じっくり獲物がかかるのを待つだけだ。」

そう言ってクリスティーヌの方を振り向くと、彼女は青ざめた表情で小刻みに震えていた。

クリスティーヌ「ウウウ…まずいわ、セバスチャン!もうこんなに、私の身体が緑色に変色している…!」
セバスチャン「くっ!もはや手遅れなのか…!?いや、あきらめてはいけません!きっとこの湖に、伝説の魚が……むむっ!」

バリバリバリバリ!!!
突然、湖の凍った表面が、けたたましい音を立てて砕け始めた。
そして、今まで湖だと思っていた足元に現れたのは、巨大な底なしだった!

セバスチャン「ぐあああ、しまったあ!!!」

571-580桁 2931767523 「肉声、血眼、ダミー」

セバスチャンは間一髪、崩れかけている氷の表面を渡って底なし沼から逃れた。しかし、クリスティーヌの姿が見当たらない。

セバスチャン「クリスティーヌ先生!どこにいるんですか!?もしや、沼に呑まれてしまったか…!?」

セバスチャンは沼の中に首を突っ込み、必死に彼女の名を叫んでみたが、肉声は完全にかき消される。
泥の中を掻き分け、血眼になって彼女の姿を探す。そして、ついに何者かの手をつかんだ!

セバスチャン「おおっ、いた!」

力いっぱい、その手を引っ張る。しかし、出てきたのは人間の姿ではなく、完全にイグアナの姿に変身した彼女であった。

セバスチャン「うわああっ!手遅れだったか!」
イグアナのクリスティーヌ「キシャアアアー!!!」

鋼鉄の爪をむき出しにして、クリスティーヌはセバスチャンに襲い掛かる。

セバスチャン「もう戦うしかない!こちらも全力で行くぞ!分身の術!」

セバスチャンは、大魔術師マジョルカから譲り受けた水晶玉【※261桁目あたり参照】を使い、自分の姿のダミーを6体作り出した。

581-590桁 8467481846 「安物、芝居、走る」

セバスチャンの分身に惑わされ、イグアナのクリスティーヌはキョロキョロしている。

セバスチャン「今だ!正義の剣を食らえ、てやあああ!」

セバスチャンは剣を抜き、イグアナに斬りかかった。しかしその時、セバスチャンの意識の中に、昔懐かしいクリスティーヌとの想い出が蘇ってきた…!

(回想シーン)

それは10年ほど昔…。セバスチャンがクリスティーヌと初めて出会った日の事だ。
放浪の旅を続けていたセバスチャンはある日、気晴らしにと、安物屋で芝居のチケットを買った。開演まで時間がないため、会場の芝居小屋まで一目散に走る

591-600桁 7669405132 「生録、夜明け、秘密」

なんとか開演時間に間に合ったようだ。息を切らせながら、席に着く。
その芝居はDVDでも発売されるため、公開生録で行なわれていた。

開演のベルが鳴り、幕がゆっくりと開く。そこに立っていたのは、一人の美しい女優だった。

セバスチャン「おお、なんと美しい…!」

セバスチャンが一目惚れをしたその彼女こそ、当時、女優として名を馳せていた【※421桁目あたり参照】クリスティーヌだった。

クリスティーヌの美貌と熱演に酔いしれるセバスチャン。公演終了後、セバスチャンは楽屋を訪れ、彼女を口説いた。

セバスチャン「あなたのような素敵な方を見たことがない。本当に素晴らしい演技だった!この後、もしご予定が無ければ、お食事でも…。」

クリスティーヌの方も、セバスチャンが好みのタイプだったらしい。

クリスティーヌ「まあ、素敵な方…。ええ、喜んで!」

二人は意気投合。酒場で夜明けまで語り合い、秘密の一晩を過ごしたのだった。

しかし、二人にはこの後、数奇な運命が待ち構えていた…!


-----

続く。

531~550桁目

2005年05月18日 00時00分00秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》マリッジブルー大変身現象で巨大カメムシに変身したタヌ子に、タヌタヌが食べられてしまった。セバスチャンは自慢の剣術で立ち向かったが、全く歯が立たず…。


531-540桁 6395224737 「満足感、ツツジ、野道」

セバスチャン「もはやこれまでか…。いや、あきらめないぞ!タヌキ先輩が遺した“ラブ&ピース”の精神を、私は守らねばならないのだああああ!!!」

セバスチャンは、残された力を全て振り絞って、再び巨大カメムシに突進した。

セバスチャン「うおおおおお!!!」
巨大カメムシ「クックッ…何度やってもムダだ!これでとどめだ、キシャァァァ!!!」
謎の声(もう争いはやめようよ。合言葉は、ラブ&ピースだよ…。)

両者が激突しようとしたその時、空から目映い光が射し、優しく温かい声が聞こえてきた。まさしくその声の主は、タヌタヌであった。

セバスチャン「まさか、タヌキ先輩!?しかし、先ほど化け物に食べられてしまったはず!一体どこにいるんですか!?」
タヌタヌの声(僕はもう、とてもとても遠い世界にいるんだ…。タヌ子ちゃん、いい加減に目を覚ますんだ…。僕と愛を育んだ、あの幸せな日々を思い出してくれ…)
巨大カメムシ「…!?思い出したわ…、わ、わたし、あなたを、タヌタヌ様を誰よりも愛していたのに…。ああ、なんてバカな事をしてしまったのかしら!ウ、ウワァァァ…!!!!」

巨大カメムシは、もがき苦しんで地に倒れ込んだ。そして次の瞬間、大爆発を起こして砕け散った!ドカーーーーーン!!!

セバスチャン「…やった、愛の力が、愛の力が勝ったのだ!」

セバスチャンが天を見上げると、そこには、笑顔で下界を見下ろすタヌタヌとタヌ子ちゃんの姿があった。

セバスチャン「タヌキ先輩…タヌ子さん…。すまぬ、本当にすまぬ!私にもっと力があれば、こんな事にはならなかったのに!くうっ…」
タヌタヌ(いいんだよ、セバスチャン。ようやくこれで僕たちは、戦争がない、愛と平和の世界に旅立てるんだ。)
タヌ子(ほら、あなたも感じるでしょ?世界中が温かさに包まれていく…)

二人の温かい愛は、さらに目映い光となって世界を照らし、人々の心を穏やかにしていく。いつしか軍人たちは武器を捨て、戦争は終わりを迎えた。

セバスチャン「奇跡だ…。愛の奇跡だ!」
タヌタヌ(…そろそろ本当にお別れの時間だ。僕たちは、もっともっと遠い世界に行ってしまう。でも、いつまでもこの世界を見守っているよ。)
タヌ子(いろいろご迷惑をかけてごめんなさい。セバスチャンさんの事は、ずっと忘れません。さようなら…)

セバスチャンは、涙をこらえながら、天に向かって敬礼をした。二人の姿は、ゆっくりと空模様に溶け込んでいき、消え去った。

セバスチャン「ラブ&ピース…タヌキ先輩!私はあなたの教えを、世界に広める事に一生を捧げます…。」

セバスチャンは、戦いを終えた満足感に浸りながら、ツツジの生える野道を抜けて旅立っていった。
彼は以後、伝説的な愛と平和の騎士として、世界中に名を轟かせていく【※251桁目あたり参照】

(※471桁目からの回想シーン終了)

541-550桁 1907021798 「イグアナ、レディー、地球」

セバスチャン「…という事があったのだ。」
クリスティーヌ「負けたわ、あなたの勝ちよ。そんな話を聞かされたら、とても争う気なんて起きないわ。料理を準備をしてくれた、この韓国料理店には申し訳ないけど、大食い対決は中止にしましょう。」
セバスチャン「うむ。私もついカッとなってしまい、すまなかった。では、仲直りするとしよう。」

二人が仲直りの握手を交わそうとしたその時、料理店の店員が鬼の形相でやって来た。

店員「待ちやがれ!大食い対決をするって言うんで、せっかく腕によりをかけて料理を作ってやったのに、今さら中止するってのか!」
セバスチャン「うう、すまぬ。大変申し訳ないのだが…」
店員「許さねえ!てめぇらみたいな、約束を守らねえ奴は懲らしめてやる!おい、娘!こいつらをやっちまえ!」
店員の娘「はい、お父様!キシャアアア!!!」

厨房から出てきた店員の娘が奇声を上げた瞬間、巨大な爬虫類の姿に変身した!

セバスチャン「…こ、こいつは!幻の妖怪イグアナレディー!」
クリスティーヌ「なんですって!あの、あらゆる物を食い尽くして巨大化し、最後には地球をも丸呑みにするという!?」
イグアナレディー「キシャアアアア!!!」

果たして、地球の運命は…!?


-----

続く。

501~530桁目

2005年05月17日 00時30分35秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》戦乱の中、大学時代の先輩タヌタヌと再会したセバスチャン。「ラブ&ピース」を合言葉に、なんとか戦争を終わらせようと計画を立てるが…。


501-510桁 9833673362 「キャミソール、望み、待つ」

セバスチャン「さて、さっそく出陣、と言いたいところですが…タヌキ先輩、タ~ヌさん。二人とも長旅で、お召し物が汚れてらっしゃる。我が家のもので良ければ、着替えていって下さい。」
タヌタヌ「ありがとう。でも、僕はこの服が気に入っているし、このままで平気だよ。タヌ子ちゃんはどうする?」
タヌ子「じゃあ私はお言葉に甘えて、着替えさせていただきますわ。ちょっと待ってて下さい。」

セバスチャンに案内され、タヌ子は更衣室に入る。

タヌタヌ「タヌ子ちゃん、どんな服に着替えるんだろう。キャミソール姿とか…。むふふふふ。」
セバスチャン「タヌキ先輩も、相変わらずお好きですなあ。」

タヌタヌとセバスチャンは、タヌ子ちゃんがセクシーな服装で登場するのを望み、ソワソワしながら待つ。しかし、再び更衣室のドアが開いた時、彼女はとんでもない化け物の姿に変身していた!

タヌ子「クックックッ…待たせたな。キシャーッ!!!」
タヌタヌ「タ、タヌ子ちゃん!?」
セバスチャン「こ、これは一体、どういうことだ!?」

511-520桁 4406566430 「微笑む、カメムシ、世話」

巨大な昆虫に変貌したタヌ子ちゃんは、二人の方をじっと見ながら不気味に微笑む

セバスチャン「この姿はまるでカメムシ!!どうしてこんな姿に…!?」
タヌタヌ「…ん?床にウェディングドレスの断片が…。そうか、分かった!これはマリッジブルー大変身現象さ!」
セバスチャン「マリッジブルー大変身現象?タヌキ先輩、それはどういうことですか!?」
タヌタヌ「いい質問だね。解説してあげるよ。僕たちタヌキ一族は結婚のことで思い悩み過ぎると、その反動で、一番嫌いなモノに変身してしまうのさ!」
セバスチャン「なるほど!しかし、どうして急に…。」
タヌタヌ「たぶんタヌ子ちゃんはウェディングドレスに着替えたんだ。そして、僕との結婚生活を想像しているうちに、子供の世話や、姑との付き合い方など、頭の中が悩み事でいっぱいになってしまい、パニック状態に陥ってしまったのさ。」
セバスチャン「むう…。乙女心は複雑ですなあ。おっと、のんびりしている場合じゃありません!何とか彼女を救う手はないのですか!?」

その時、巨大カメムシがタヌタヌに襲い掛かった!

巨大カメムシ「キシャーッ!!!」
タヌタヌ「うわあああ~!」
セバスチャン「危ない!タヌキ先輩!!」

セバスチャンが庇おうとするが間に合わず、タヌタヌはカメムシに一飲みにされる。

セバスチャン「…な、なんということだ!愛し合う者同士、こんなことになるなんて…。やはりこの世に真実の愛など無いというのか…!うおおおおおおお!!!」

猛り狂ったセバスチャンは、剣を抜き、カメムシに向かって突進した!

521-530桁 8602139494 「バラエティー、セクシー、禁止」

セバスチャン「タヌキ先輩の敵討ちだ!てやーっ!!!」
巨大カメムシ「クックックッ…そんな攻撃、痛くも痒くもないわ!キシャーッ!!!」

カメムシは剣を噛み砕き、さらにセバスチャンをなぎ払って壁に叩きつけた。

セバスチャン「ぐあああ…なんということだ!この私の剣が全く役に立たないなんて…。見たいバラエティー番組やセクシー番組を見るのも禁止され、毎日毎日、血のにじむような剣術の訓練を受けてきた私の剣が効かないなんて!うおおおお!!!」

ショックで気力を失い、床にへたり込むセバスチャン。果たして、このままカメムシの餌食となってしまうのか…!?


-----

続く。

481~500桁目

2005年05月16日 00時18分15秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》祖父に敵国への反撃を提案するも、余生を恥骨の研究に費やすと宣言されてしまうセバスチャン。もはや、このまま滅びるのを待つしかないのか…。


481-490桁 8912279381 「焼きビーフン、タヌキ、先輩」

その時、物陰から妙な臭いが漂ってきた。

セバスチャン「…んっ、この臭いは焼きビーフンの香り!も、もしかして…!」

奥から人影が現れ、こちらに近付いてくる。そしてそれは、人間ではなく、タヌキだった。

タヌタヌ「久しぶりだね、セバスチャン。」
セバスチャン「やはりあなたでしたか!大学時代、めん類同好会でお世話になったタヌキ先輩!」
タヌタヌ「伝説の焼きビーフンを求めて、僕がこの国を旅立ってから早5年。元気にしていたかな。」
セバスチャン「元気ですとも!タヌキ先輩こそ、相変わらずキツネうどんは大の苦手ですか?はっはっは。」
タヌタヌ「あははっ、ジョークの切れは相変わらずだね、セバスチャン。」

491-500桁 8301194912 「闇、逢い引き、スキー板」

5年ぶりの再会。しかし、のんびり再会を喜んでいる暇はなかった。

セバスチャン「タヌキ先輩、実はこの国は今、敵国の攻撃で壊滅状態になっており…」
タヌタヌ「うん、知ってるよ。でも、僕が来たからもう安心さ。合言葉はラブ&ピース。愛と平和を唱えて、この無意味な戦争を一刻も早く終わらせようじゃないか。」
セバスチャン「なるほど、さすがはタヌキ先輩!しかし、多くの人々を改心させるほどの、大きな愛の形はどこにあるのでしょう…」
タヌタヌ「いい質問だね。答えはここさ。…おーい、出ておいて。」

すると奥から、もう一匹のタヌキが現れた。

タヌタヌ「紹介するよ。僕が兼部していたスキーサークルの後輩で、今は恋仲のタヌ子ちゃんだよ。」
タヌ子「はじめまして、タヌ子です!“タ~ヌ”って呼んで下さい!よろしくね!」
セバスチャン「は、はじめまして、タヌ子…いや、タ~ヌ…さん。」
タヌタヌ「僕とタヌ子ちゃんは秘密の仲で、いつもサークル活動が終わった後、こっそりの中で逢い引きしていたんだ。デートは毎週スキー場。いつも彼女のスキー板を、僕が代わりに担いであげてたんだ。」
タヌ子「ほんとにもう、タヌタヌ様ったら優しいんだから…ポッ。」
セバスチャン「むむ、まさしくこれぞ、愛!無償の愛!タヌキ先輩、どうやら勝機が見えてきましたぞ!」
タヌタヌ「ね、僕が来たから安心だと言ったろう。合言葉はラブ&ピースさ。」

3人は愛の力で、戦争を終わらせる事ができるのだろうか…。(CM)

-----

続く~。

451~480桁目

2005年05月15日 23時13分44秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》セバスチャンと大食い対決をする事になったクリスティーヌ先生の、隠された過去が明らかになったが…。


451-460桁 0744623799 「おねしょ、乱打戦、野菊」

セバスチャン「そんな過去があったのか…。だが、私だって家庭の厳しさでは負けていない。子供の頃、おねしょの常習犯だった私は、毎日、罰として父親から千本ノックを受けていた。それが終わった後はさらに、ホームラン競争を3時間。激しい乱打戦の末、ヘトヘトになって帰宅すると今度は、母親による生け花のスパルタ特訓。千本の野菊を全て生けるまで、食事さえ与えられなかった。そしてさらに…」

461-470桁 6274956735 「メンテナンス、軍艦マーチ、戦火」

セバスチャン「軍人だった祖父が地下倉庫に保管している、巨大戦艦のメンテナンスを行わなければならなかった。軍艦マーチを口ずさみながら、およそ3時間の作業を終えると、ようやく私に食事とベッドが与えられるのだ…。」
クリスティーヌ「…!あなたにそんな辛い過去があったなんて…。」
セバスチャン「話はまだ続く。ある日、とうとう戦争が起こり、私の街も戦火に巻き込まれたのだ。」

471-480桁 1885752724 「冷ややか、恥骨、熱心」

(回想シーン)

セバスチャン「おじい様!このままでは敵国のなすがままです!地下倉庫の戦艦で反撃しましょう!」

祖父は、冷ややかな視線をセバスチャンに向ける。

祖父「くだらん。ワシはもう、戦争なんてどうでもいいんじゃ。これからの余生は、恥骨の研究に没頭しようと思っとる。グフフフフ。」
セバスチャン「…なんと嘆かわしい!おじい様、見損ないましたぞ!」

セバスチャンは説得を試みたが、祖父は全く耳を貸す様子もなく、熱心に医学書を読み続ける。

祖父「グフフフフ。」

-----

続く~。

441~450桁目

2005年05月14日 23時49分57秒 | Weblog
《前回までのあらすじ》耳垢ビームの修行中に倒れたタロウを救うため、名医クリスティーヌのもとを訪れたセバスチャンだが、ささいな事で喧嘩になり、大変ですよ。


441-450桁 3105118548 「里子(さとご)、ビビンパ、菓子パン」

セバスチャンとクリスティーヌ先生は決着を付けるため、隣の韓国料理店で早食い対決をする事にした。

セバスチャン「勝負は60分1本勝負!この店のメニューをより多く完食した方を勝ちとする。いいな?」
クリスティーヌ「いいわよ。ふっ、アタシに勝てると思って?子供の頃、貧しい家に生まれたアタシは、韓国に住む伯父の家に里子に出され、ビビンパ入りの菓子パンを毎日食べていたの。伯父の家は代々、大食いの世界チャンピオンの血筋。アタシはその後継者となるため、厳しい大食い特訓を十年以上受けてきたのよ!お前なんかに勝てるワケないわ!」

果たして、勝負の行方は…!?


-----

とりあえずいったん切ります。また続く。