写真日記

旅の終わりに
カサブランカ、旧市街の外れにある
古いホテルに泊まっている
34号室、
少しカビ臭い部屋だけど。
旅の終わりだからとちょっとだけ奮発して
星付きのホテルにしたのに
なんとも雰囲気の悪いところだなと
チェックインの時の印象
まあカサブランカが都会なので
少し雰囲気も悪いのかもしれない
でも救いがあって
ホテルの横の路地で
サンドイッチを売っているおじさんがいる
肉をその場で焼いてパンに挟んでくれるのだけど
なかなかこれがうまい
11dhと安いので
今日だけで3回食べた
ミケネコがいつもそばにいる露店
こういうふうにして
ただ一軒の露店と出会うだけでも
街の印象は変わっていく
例えばフェズでナイフをもったおじさんに襲われたから
フェズは危険なところだということになる
マラケシュはマジョルカ庭園があったな
シェフシャウエンはほんとにいい出会いだった
タンジェで偶然に
ぼったりタクシーに乗せられたおかげ
ということになる
あれに乗っていなければ
まっすぐにフェズに向かうところだったのだから
アルヘシラスからタンジェへ渡るフェリーは
雨が降っていてジブラルタルは霧の中にあった
リスボンは少し寂れていたけど
アルファマから観た街は美しかった
ナザレはネコがいた
路地裏で魚を焼いているおじさんがいた
いやフェズだって
あのヨーグルトをご馳走してくれたおじさんもいる
バブーシュを買ったお店の人だって
リヤドの人たちだって
もちろん路上には悪い奴もいっぱいいたけど
まあいろいろ騙されて買ったけどね
カサブランカでもそうだったかな
街の比較は意味があるのかはわからないけど
バルセロナは最高だったと思う
マドリードだって悪くないけどね
とにかくとにかく
僕はカサブランカにいる
バルセロナからカサブランカに旅をしたのだ

カサブランカに辿り着きました

今回のラストカット
この海の向こうにまた
世界が広がっているようです

短い旅の終わりに